老いとオーディオ(とステレオサウンド・その15)
レコード芸術が、6月発売の7月号で休刊になるニュースを、
すでに目にされた方も多いことだろう。
2010年6月、スイングジャーナルが休刊した。
6月だから、7月号が最後のスイングジャーナルであった。
スイングジャーナルの休刊が発表になったとき、
ソーシャルメディアでは、次はレコード芸術の番と投稿する人がけっこういた。
たしかにそのころからレコード芸術は薄くなっていた。
広告が減っていったからである。
でもスイングジャーナルの休刊から十三年。
レコード芸術を買うことは一度もなかった。
図書館に行けば、レコード芸術は読めたし、
毎号読みたいとも思っていなかった。
レコード芸術を熱心に読んでいたのは、1980年代だった。
あのころはレコード芸術の発売日を楽しみにしていた。
それがいつのころからだろうか、少しずつ惰性で買うようになっていた。
そうなると買っても、熱心に読まなくなっていく。
そして買わない号が出てきて、買わなくなってしまった。
そして書店で手にとることすらしなくなった。
いまはどうだったかといえば、昨年まではKindle Unlimitedで読んでいた。
それも12月発売の2023年1月号から読めなくなった。
もしかするとレコード芸術も、かなり厳しいのか……、
そんなことを思うようになってきたときに、今回の休刊の発表である。
やっぱりそうだったのか──、と思ったし、驚きはなかった。
Kindle Unlimitedで読んでいて、ここまで広告が減ったのか、という驚きはあったけれど。