Author Archive

Date: 1月 6th, 2009
Cate: 川崎和男

川崎和男氏のこと(その15)

初対面の方に、なにか依頼するとき、人は「ことわられたら、どうしよう……」と大抵は思うだろう。

私は「引き受けてくださったら、どうしよう……」と、反対のことを思っていた。
なぜそう思っていたのか、もう少ししたら書こう。

川崎先生は、引き受けてくださった。

五反田の会場からの帰り途、今回は2年前と違い、荻窪まで歩く必要はなかった。
でも、やっと実現できるという喜びから、てくてく恵比寿駅まで歩いていた。

Date: 1月 6th, 2009
Cate: 4343, JBL

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その36)

聴感上のSN比に関係するものとして、エンクロージュア内部の吸音材もあげられる。

ダイヤトーンのDS5000は、SN比の劣化を嫌い、グラスウールではなく100%のウールを採用している。
ビクターのZero-L10もそうだ。

グラウスウールは工業製品で、繊維の一本一本がほぼ同じ太さで同じ長さ。
つまりグラスウールが立てる音、いいかえれば雑音はある帯域に集中する。
帯域が分散してれば、それぞれのレベルも低く、それほど聴感上のSN比を劣化させないが、
なまじ均一なものをつくるのが得意な日本製だと、それが裏目に出てしまう。

4343当時のアメリカのグラスウールは、日本製ほど繊維の太さも長さもそれほど揃っていない。
工業製品としては、出来が悪いということになるのだが、このことがかえって聴感上のSN比を、
国産グラスウールほどは劣化させなかった。

グラスウールを押しつぶしたときの音を聴いてみるとわかる。
その音がエンクロージュア内で発生しているのだ。

Date: 1月 5th, 2009
Cate: 4343, JBL, 井上卓也

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その35)

ステレオサウンド 63号の記事で井上先生がやられていることは、
4343の聴感上のSN比を高めることである。

そのために音響レンズ2308のフィンの間に消しゴムを小さく刻んだものをはめていく、
2405の取付け穴のメクラ板の鳴きを抑えるためにブチルゴムを、ほんのすこし貼る、などである。

大事なのは、雑共振を適度に抑えられていること。

たとえばメクラ板全面にベタッとたっぷりのブチルゴムを貼れば、ほとんど鳴きを抑えることは出来るが、
音が必ずしも良くなるものではないことは、言うまでもないことだろう。

しかも重要なのは、井上先生がやられていることは、気に喰わなければすぐに原状復帰できる点である。

だからハンダ付けを必要とするパーツの交換については、いっさい語られていない。

ネットワークのコンデンサーを、違う銘柄のモノに交換する場合、
まず既存のパーツを取り外すためにハンダゴテを当てる。
当然熱が加わる。取り外すパーツにも、それ以外のパーツにも、である。
この熱が、少なからずパーツに影響をあたえる。しかもその影響を取り除くことはできない。

井上先生が言われていたのは、アンプでもスピーカーでもいい、
パーツに熱を加えたら、それだけ音は変化(劣化)する。決して元には戻せない、ということだ。

交換したコンデンサーをまた外して元のコンデンサーを取りつけても、
以前のまったく同じ音にはならないことは肝に銘じておきたい。

このことは修理にも言える。
音をよく理解しているメーカーは、アンプの修理の場合、片チャンネルのあるパーツを交換した際、
異常がなくても、反対チャンネルの同じパーツを交換する。
片チャンネルだけのパーツの交換では、熱による影響によって、微妙とはいえ、
左右チャンネルの音に無視できない音の差が生じるためである。

ブチルゴムは、貼った音が気に喰わなければ剥がせばいい。
全面的に気にいらなくても、すこしでもいい点を感じとることが出来たら、
ブチルゴムの大きさや貼り方を工夫してみる。
さらにはメクラ板を、いろんな材質で、厚みを変えて作ってみるという手もある。

そうやって経験を、ひとつひとつ積み重ねていくことは、いずれ宝となる。

Date: 1月 5th, 2009
Cate: 瀬川冬樹, 瀬川冬樹氏のこと

瀬川冬樹氏のこと(その23)

中音域から低音にかけて、ふっくらと豊かで、これほど低音の量感というものを確かに聴かせてくれた音は、
今回これを除いてほかに一機種もなかった。していえばその低音はいくぶんしまり不足。
その上で豊かに鳴るのだから、乱暴に聴けば中〜高音域がめり込んでしまったように聴こえかねないが、
しかし明らかにそうでないことが、聴き続けるうちにはっきりしてくる。
     ※
ステレオサウンド 55号のプレーヤーの比較試聴記事で、
瀬川先生のEMT 930stについて、上のように書かれている。

SAEのパワーアンプMark 2500についても、低音の豊かさの良さを指摘されていた。

瀬川先生がお好きだった女性ヴォーカルの、アン・バートンとバルバラ。
ふたりとも細身で透明で、ちょっと神経質だけど、どこかしっとりと語りかけるような歌い方をする。
体形の話をすれば、ふたりともグラマラスではなく、ほっそりと柳腰という印象。

ほっそりのアン・バートンとバルバラ、低音の量感豊かな930stとMark 2500。

どちらも、瀬川先生は好まれていた。
EMTについては、たびたび「惚れ込んでいる」と書かれていた。

瀬川先生の出されていた音、求められていた音を考える上で、見逃せないことのように思う。

Date: 1月 4th, 2009
Cate: 挑発

挑発するディスク(その12)

1987年に、スチューダーのA727を購入した。
このとき、どちらにしようか、すこしだけ迷った機種がある。アキュフェーズのDP70だ。

アナログプレーヤーは、101 Limited (930st) がある。
だからまるっきり傾向の異るモノを、CDプレーヤーとして選ぶのもいいような気がした。
そうなると、DP70がぴったりだった。

ステレオサウンドの試聴室で、2機種ならべて聴き較べしようと思えば、できた。めぐまれた環境だと思う。
けど、あえてしなかった。
結論は、LHH2000を最初に聴いたあと、自宅で101 Limitedの音を聴いた時に出ていたからだ。
2年前のことを思い出せばよかった。比較試聴の必要はなかったのだ。

Date: 1月 4th, 2009
Cate: 4343, JBL

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その34)

ステレオサウンドの63号の記事で、井上先生が、4343の鳴らし込みをやられている。
そこでもバスレフポートに、すこし手を加えられている。

バスレフポートに手を突っ込んで、ポートの縁(もちろん外側)に、
ブチルゴムか布製の粘着テープを少量貼り、鳴きをコントロールするというもの。

たったこれだけのことなのに、確実に音は変化する。
貼った音か、オリジナルそのままの音を採るかは、その人次第だが、
一度は試してみてほしい。そして、バスレフポートに、わずかに手を加えただけで、
どういうところが変化するのを経験しておくのは、決して無駄にはならない。

バスレフポートの問題点は、他にもある。固定方法だ。
ほぼすべてのバスレフ型スピーカーは、フロントバッフル(もしくはリアバッフル)側だけで固定している。
つまりバスレフポートは片側がフリーの、片持ち状態である。
長いポートであるほど、片持ちは避けたい。

さらにポートは通常切りっぱなしで、両端の縁は直角になっている。
ここにアール(丸み)をつければ、もちろん音は変化する。
カーヴを大きくすれば、さらに変わる。

材質も金属が、つねに最良というわけではない。
すこし柔らかい材質の方がいい結果が得られることもあるし、
金属でも、ダンプするかしないか、
ウィルソン・ベネッシュのディスカヴァリーのように、
チーンという金属の鳴きを積極的に活かしているスピーカーもある。

バスレフポートの長さや径を変化させなくても、バスレフポートをどう処理するかで、
おもしろいくらいに遊べるのである。

Date: 1月 4th, 2009
Cate: 井上卓也
2 msgs

井上卓也氏の言葉(その2)

井上先生がよく言われていたことがある。
海外製品を買うときの心得だ。
「買うと決めたモノは、目の前にあるそれを買うこと。強引に奪ってでも買え!」
何度この言葉を聞き、何度この言葉を実感したことか。

国産オーディオ機器、とくに大メーカーのモノは型番が変わらない限り、
初期のロットの製品も中期のモノも後期のモノも、パーツが変わっていたり、
コンストラクションが微妙に変化してたりすることは、まずない。

ところが海外製品は、型番は同じでもロットが違えば中身も異る、そう思っていたほうがよかった。
少なくとも1980年代までは、そうだった。

有名なマランツ#7だって、ボリュームの銘柄が変っているし、コンデンサーも大半はスプラーグ製だが、
ごく一部にグッドオール製が使われているものもあると聞く。
しかもマランツ#7はラグ板を使ったワイヤー配線だから、作り手の僅かな技倆の差も、
バラツキとなって出てきても不思議ではない。

マークレビンソンのLNP2やJC2も、ずいぶんロットによってパーツが違う。

初期ロットがいいと言う人もいるだろう、後期のほうがいいと言う人がいてもいい。
大事なのは、音を聴いて、猛烈に欲しい、買いたい、買う! と決めたならば、
聴いた現物を買ったほうがいい。
キズがあっても、多少くたびれた感じであっても、それを買うべきだ。

新品の方がもっといい、と思いたがる。私だって、そうだ。
でも、新品の入荷を待って購入したとしよう。それが、聴いて惚れたモノと、
まったく同じだという保証は、当時の海外製品にはなかった。

もちろんもっと気にいるモノである可能性もある。

どちらを採るかは、その人次第だ。

Date: 1月 3rd, 2009
Cate: 挑発

挑発するディスク(余談)

フィリップスのLHH2000は、本体とコントロールパネルはワイヤーで接続されている。
当然だが、コントロールパネルを外してしまうと、ディスクをセットしても再生はできない。

けれど、細かいことは忘れてしまったが、LHH2000本体のリアパネルにある、
コントロールパネルとの接続用のコネクターの、特定のピンをショートさせることで、
コントロールパネルを外しても、ディスクの再生が可能になる。
もちろんディスク先頭から再生するだけで、スキップなどはできない。

けれど、この時の音を一度聴いてしまうと、多少の不便さは我慢しようと、誰もが思うだろう。

コントロールパネルが発しているノイズを遮断できるからなのだろうが、すーっと音が抜ける。
そして(聴感上の)ダイナミックレンジがローレベル方向に伸びるのがわかる。
音楽の躍動感が、いっそう増す。

Date: 1月 3rd, 2009
Cate: 挑発

挑発するディスク(その11)

LHH2000は、ステレオサウンドの試聴室で数回聴いている。ロットはすべて異る。
いずれもLHH2000の音なのは当然なんだが、最初に聴いたLHH2000の音が抜群に良かった。

なにも初めて聴いたLHH2000の音だから、記憶として鮮明なためではなく、
他社製のCDプレーヤーやアナログプレーヤーの音とも比較しているから、
やはり最初に聴いたLHH2000が良かったのは、事実だろう。

とにかく音の安定感がよかった。
そうCD登場前夜に聴いたCD63が聴かせてくれた安定度の高さを思い起こさせる。

LHH2000のピックアップ部はCDM0だと言われている。真鍮製のベースだという。
おそらくCD登場前夜のCD63のピックアップ部も、CDM0だったのではないか。
そして量産品はアルミ製のCDM1になっている。

そうだとしたら、あの日の音の凄さのわけが納得できる。

内部を見て確認したわけではないが、 LHH2000は途中からCDM1に変更されたとも聞いている。
もしこれが事実なら、最初のLHH2000が凄かったわけだ。

CDと真鍮は、意外と相性がいいのかもしれない。
なぜかといえば、LHH2000の後継機として、フィリップスとスチューダーが共同開発したA730、
このモデルのピックアップ、CD-ROMも読取り可能なCDM3(アルミ製)を、
サブシャーシに取りつけフローティングしていた。
サブシャーシには一部真鍮が使われていた。

A730の音の安定感も格別のものがあった。

Date: 1月 3rd, 2009
Cate: 4343, DIATONE, DS5000, JBL

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その33)

DS5000について書くために記憶を辿っているうちに、ひとつ思い出したことがある。
おそらくDS5000が、バイワイヤリング対応の最初のスピーカーではないか、ということだ。

入力端子は2組あり、下がウーファー専用の端子、上がミッドバス、ミッドハイ、トゥイーター用の端子で、
上下の端子は金メッキが施された無酸素銅のバーで結ばれていた。

バイワイヤリング方式は、イギリスから始まったように言われているようだが、
少なくとも1982年にDS5000はバイワイヤリング方式を採用していた。

ただし当時は、バイワイヤリングという言葉がまだ使われていなかった。

Date: 1月 3rd, 2009
Cate: 4343, JBL

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その32)

DS503のネットワークには、いっさいハンダが使われていない。
コイルやコンデンサーなどのパーツは、すべてスリーブによる圧着で接いでいる。

ハンダによる抵抗分のロス、異種金属同士によるダイオード効果が及ぼす
ローレベルへの悪影響を嫌って、の圧着の全面採用である。

アルミ製のバスレフポート、圧着によるネットワーク、
これらがどのくらいローレベルのクォリティを向上させているか──、
ステレオサウンドにいたとはいえ、試作品を聴くことは稀である。

けれどDS503に関しては、紙ポートとハンダ付けネットワークの音を聴いている。

1982年にステレオサウンド別冊として出たサウンドコニサー(Sound Connoisseur)で、
DS503を取りあげている。

紙ダクトのDS503の音は、ずいぶん違っていた。
完成品のDS503(アルミポート)では、耳をそれほど聳てなくても聴き取れる音が、
あきらかにかすれて、かなりここでこの音が鳴るとわかって集中するからなんとか聴き取れる、
そんな感じになってしまう。あきらかにマスキングされている音になる。

バスレフポートの材質が変るだけで、これだけの変化である。

Date: 1月 3rd, 2009
Cate: 4343, JBL

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その31)

アンプの性能を表すSN比が、聴感上という枕詞がつくようになったとはいえ、
スピーカーについても語られるようになったのは、
ダイヤトーンの3ウェイ・ブックシェルフ型DS1000からだったと、私は思っている。

とはいえそれ以前から高SN比の試みは少しずつではあるが、為されていた。
ダイヤトーンのスピーカーでいえば、
DS505とDS5000の間に登場した3ウェイ・ブックシェルフ型のDS503である。

DS503は、DS505同様、ウーファーにはアラミドハニカム振動板、
スコーカーとトゥイーターはボロン採用のDUD構造のドーム型を採用。
DS505が密閉型に対し、DS503はバスレフ型となっている。

ペアで25万円の普及クラスのスピーカーであるが、たとえばバスレフポートは、
通常のスピーカーが紙ポートを使用しているのに──4343ですら紙ポートである──、
DS503のダクトは、3mm厚のアルミ引抜きパイプである。

ダイヤトーンによると、紙ポートだと約400Hz付近に一次共振が表われる。
DS503は3ウェイなので、ウーファーのクロスオーバー周波数は500Hz。
ウーファーの受持ち帯域内で、バスレフポートの一次共振が起こることになる。
アルミポートの一次共振は1500Hzと、3オクターブほど高くなっている。

さらにポート内は塗装仕上げとなっている。
気がつき難い、こんなところまで仕上げているのは、やはりローレベルのクォリティを向上させるため、
聴感上のSN比を向上させるためである。

バスレフポートを通って出てくる空気は、ポート内の表面がざらついていると風切り音を発生させる。
DS503の塗装は、それを抑えるためである。

ヤマハが1988年に発表した、負性インピーダンス駆動とバスレフ型エンクロージュアを
組み合せたYST方式(発表当時はAST方式と呼んでいた)のバスレフポート内には、
風切り音を抑えるためにフェルトが貼られていた。
しかもただフェルトを使うだけでなく、柔軟剤でさらに柔らかくすることで、
徹底して風切り音を抑えるよう工夫されていた。

余談だが、柔軟剤も市販されているものすべて集めて試したと聞いている。

Date: 1月 3rd, 2009
Cate: 4343, JBL

4343と国産4ウェイ・スピーカー(その30)

テクニクスのSB-E500を除いて、国産の4ウェイ・スピーカーは、
すべてコーン型とドーム型もしくはリボン型などのダイレクトラジエーターのユニットを採用しているだけでなく、
平面振動板、ハニカム素材やボロン、セラミック系など、高剛性で内部音速の速い素材を積極的にとり入れている。

もちろん4343もピストニックモーションの良好な帯域で、それぞれのユニットを使うために、
帯域を4分割しているのだろうが、JBLの場合、ピストニックモーションの積極的な追求よりも、
むしろ全帯域にわたってエネルギーレスポンスの充実・フラット化と
水平方向の指向性のワイドレンジ化を優先しているように思える。

同じ4ウェイという形態でも、優先的に追求している点は異っている。

もう1点違うのは、聴感上のSN比向上がある。
ダイヤトーンのDS5000がそうだし、ビクターのZero-L10では、さらにはっきりしている。

Date: 1月 2nd, 2009
Cate: 挑発

挑発するディスク(その10)

帰りの電車の中でも、欲しい、と思いつづけていた。

さすがにLHH2000の音が耳に残っている状態で、帰宅してまで、CDの音を聴きたいとは思わなかった。
それでアナログディスクを鳴らすことにする。

鳴ってきた音を聴いて、「な〜んだぁ」と思った。
LHH2000に感じていた良さは、そのまますべて101 Limited (930st) から出ているのに気がついたからだ。
LHH2000を強烈に欲しいと思った理由はわかった。
しかも、この音には、当然だけど、デジタル特有のジュルジュル音はまったくない。

さっきまでの悶々とした気持ちは、もうどこにも、小さなかけらすらない。
LHH2000のおかげで、プログラムソース機器に、自分が何を求めているかがはっきりした日でもあった。

LHH2000の音は、その後、数回聴いている。
そして感じたのは、CD63を聴いて感じていたのと同じ疑問である。

Date: 1月 2nd, 2009
Cate: 挑発

挑発するディスク(その9)

フィリップスの業務用CDプレーヤー、LHH2000の音は、CD63をはじめて聴いた時と同じように衝撃だった。

CDが登場して3年経って登場したLHH2000は、D/Aコンバーターの分解能が14ビット。
なのに、その音には圧倒された。CDから、こんな音が出るのか、欲しい、とストレートに思った。

ただすこし冷静になると、別に冷静にならなくても、LHH2000の再生音には、
中域にデジタル機器特有のジュルジュルというノイズが出ているのに気がつく。

1982年に、JBLのスタッフがL250と一緒に持ち込んだデジタルレコーダーも、
このジュルジュル音を出していた。

CD63には、こんなノイズはなかった。国産のCDプレーヤーにも、ない。
この高価なCDプレーヤーには、なぜかある。

ドライブ/信号処理部とコントロールパネルに分かれているLHH2000の筐体は奥に長い。
ピックアップ部の後ろには長方形のプリント基板が、6枚くらい、
コンピューターの拡張カードと同じように、メイン基板に垂直に立っている。
ひとつひとつ基板にはLSIをはじめパーツがかなり取りつけてある。
なぜ、こんなにパーツが必要なのかと思うほど、だ。

しかもある基板に取りつけてあるパーツは厚みがあるため、隣の基板と接触しそうで、
応急処置的に絶縁テープが貼ってあった。
このへんが、ジュルジュル音に関係しているのかもしれない。

それでも欲しいと思っていた。