Date: 1月 4th, 2009
Cate: 4343, JBL
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4343と国産4ウェイ・スピーカー(その34)

ステレオサウンドの63号の記事で、井上先生が、4343の鳴らし込みをやられている。
そこでもバスレフポートに、すこし手を加えられている。

バスレフポートに手を突っ込んで、ポートの縁(もちろん外側)に、
ブチルゴムか布製の粘着テープを少量貼り、鳴きをコントロールするというもの。

たったこれだけのことなのに、確実に音は変化する。
貼った音か、オリジナルそのままの音を採るかは、その人次第だが、
一度は試してみてほしい。そして、バスレフポートに、わずかに手を加えただけで、
どういうところが変化するのを経験しておくのは、決して無駄にはならない。

バスレフポートの問題点は、他にもある。固定方法だ。
ほぼすべてのバスレフ型スピーカーは、フロントバッフル(もしくはリアバッフル)側だけで固定している。
つまりバスレフポートは片側がフリーの、片持ち状態である。
長いポートであるほど、片持ちは避けたい。

さらにポートは通常切りっぱなしで、両端の縁は直角になっている。
ここにアール(丸み)をつければ、もちろん音は変化する。
カーヴを大きくすれば、さらに変わる。

材質も金属が、つねに最良というわけではない。
すこし柔らかい材質の方がいい結果が得られることもあるし、
金属でも、ダンプするかしないか、
ウィルソン・ベネッシュのディスカヴァリーのように、
チーンという金属の鳴きを積極的に活かしているスピーカーもある。

バスレフポートの長さや径を変化させなくても、バスレフポートをどう処理するかで、
おもしろいくらいに遊べるのである。

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