Archive for category テーマ

Date: 7月 29th, 2021
Cate: 戻っていく感覚

SAE Mark 2500がやって来る(コントロールアンプのこと・その2)

スレッショルドのコントロールアンプSL10は、
その外観だけで、いまも欲しいと思い続けている。

スレッショルドのデビュー作、パワーアンプの800Aに衝撃を受けた。
日本にはあまり輸入されなかったようなのだが、
地元・熊本のオーディオ店には、800Aがあった。

スレッショルドには、そのころコントロールアンプはなかった。
なので800Aと組み合わせるコントロールアンプといえば、
私にとっては、ここでせマークレビンソンのLNP2だった。

SL10はスレッショルドの最初のコントロールアンプではない。
最初に出たのはNS10だった。

NS10を聴く機会はなかった。
あまり聴きたいとも思っていなかった。

理由は、800Aに似合うデザインではなかったからだ。
どこかヤボったさを感じるNS10、
そのころ瀬川先生は、アンプメーカーには、
コントロールアンプを得意とするところ、
パワーアンプを得意とするところがある、と書かれていたし、
スレッショルドは、パワーアンプを得意とするメーカーのように思えた。

スレッショルドに、コントロールアンプはあまり期待できないのかも──、
そんなふうに思っていたところに、SL10が登場した。

広告でカラー写真でSL10を見て、色っぽいな、と感じた。
実機を見て、さらにそう感じた。

NS10からSL10。
このあいだに何があったのだろうか。
特に大きな出来事がデザイナーにあったのではないのかもしれないが、
そんなことをつい想像してしまうほどに、
NS10とSL10のデザインは違う。

Date: 7月 28th, 2021
Cate: 世代

世代とオーディオ(略称の違い・その6)

最近の略称は……、こんなことを書くと、
お前のセンスが古すぎるだけだよ、といわれようが、
それでもいまの略称には、センスもないけれど、愛もない。

今日、ソーシャルメディアで「竜そば」という略称をみかけた。
立ち食いそばの何かなのか、と思う人がいてもおかしくない。

映画「竜とそばかすの姫」のことである。
「竜とそばかすの姫」は、先週火曜日に観てきた。
だから「竜そば」が、「竜とそばかすの姫」のことだとすぐにわかったけれど、
この映画に何の関心もない人だと、すぐには映画のタイトルだと結びつかない。

「竜そば」は、「モツレク」、「サキコロ」と同じである。
もとを知らない人にとっては、別のことをイメージさせてしまう。

モツレク──、
これを最初に知った時は、センス悪すぎだろう、と思った。
モーツァルトのレクィエムが、モツレクになってしまうのが、
日本の現状をあらわしている、といえるのかもしれない。

でも、こんな略称は、以前も書いているがひどすぎるし、
愛がまったくない、と私は感じている。

けれど、こんな略称を使う人にかぎって、
親しみをこめてなんですよ、とはほざく。

そんな親しみが愛なワケがない。

Date: 7月 28th, 2021
Cate:

賞からの離脱(オリンピックがらみでおもうこと・その2)

先日、寄った先のテレビで、オリンピックがやっていた。
女子の重量挙げだった。

選手が試技する。
その足下には、オリンピックのエンブレムがある。

それを見ながら、つくづく、このエンブレムでよかった、
盗作騒動の、あのエンブレムだったら──、
頭のなかでイメージを置き換えて、そうおもっていた。

Date: 7月 28th, 2021
Cate: ディスク/ブック

はっぴいえんど写真集「ゆでめん」(追補)

野上眞宏さんの写真展では、音楽がつねにある。

今回の「ゆでめん」の写真展でもそのはずだし、
はっぴいえんどの音楽がかけられるはずである。

今回、会場に持ち込まれるのはKEFのLS50 Wireless IIとのこと。

Date: 7月 27th, 2021
Cate: 程々の音

程々の音(その32)

あくまでも私のなかだけのことなのだが、
私にとってセレッションのUL6はセカンドスピーカーという印象が強い。

その点、LS3/5Aはメインスピーカーとしても鳴らせる、という印象があるから、
UL6とLS3/5Aの組合せを、あれこれ考えていくうえでも、
このことは最後まで私のこころのどこかにひっかかっている。

それは私だけなのか。
瀬川先生の組合せで、LS3/5Aは、かなりのグレードの組合せをつくられている。
アナログプレーヤーにEMTの928、パワーアンプにルボックスのA740、
これでLS3/5Aを鳴らす組合せをつくられているし、
それだけでなく、LS3/5Aにサブウーファーを足す組合せもある。

UL6がどんなにいいスピーカーであっても、
このスピーカーにサブウーファーを足そうという人はいるだろうか。

このサブウーファーのことだけでも、UL6とLS3/5Aの性格の違いがはっきりとしてくる。
LS3/5Aの組合せは、時として大がかりになってしまいがちだ。

実際にかなりのアンプで鳴らされている人もいる。
でもUL6はどうだろうか。

私のまわりに、UL6を鳴らしている人はいないし、
オーディオ雑誌や個人サイト、ブログ、ソーシャルメディアなどで、
UL6をそんなふうに鳴らしている人を見た記憶はない。

Date: 7月 27th, 2021
Cate: 戻っていく感覚

SAE Mark 2500がやって来る(2500とM6000のこと・その6の追補)

(その6)に書いている無線と実験の記事は、
facebookでフォローしている方による情報によれば、1980年10月号に載っている。

タイトルは「音質の最前線訪問」で、九回目で菱三電機(現・リョーサン)がとりあげられている。
リョーサンは数年前にヒートシンク事業から徹底している。

Date: 7月 27th, 2021
Cate: ディスク/ブック

はっぴいえんど写真集「ゆでめん」

写真家・野上眞宏さんによるはっぴいえんどの写真集「ゆでめん」、
その発売にあわせて野上眞宏写真展「ゆでめん」が、8月3日から15日まで開催される。
9日は、ギャラリー休廊日。

場所は、ギャラリールデコ 東京都渋谷区渋谷3-16-3 高桑ビル 5F、
12時から19時までで、最終日15日は17時まで。

「ゆでめん」の発売は8月5日ですが、
3日、4日は先行発売される、とのこと。

入場料は1000円、入場制限あり。

野上さんは、基本的に毎日夕方ギャラリールデコにおられる予定なので、
野上さんのサインが欲しい方は、その時間帯にどうぞ。

Date: 7月 26th, 2021
Cate: 戻っていく感覚

SAE Mark 2500がやって来る(コントロールアンプのこと・その1)

2020年6月は、タンノイのコーネッタ、
2021年6月は、SAEのMark 2500を手に入れた。

ならば2022年6月はコントロールアンプの番だな、と妄想している。

Mark 2500と組み合わせたいコントロールアンプの筆頭は、
やはりマークレビンソンのLNP2である。
それもバッファー搭載のLNP2を使いたい。

とはいえ、LNP2の相場はかなり高い。
来年の6月、どういう状況におかれているのか。
買えるようになっているかもしれないし、まったく手が届かないのかもしれない。

LNP2こそ──、と思いながらも、
LNP2以外ならば、どのコントロールアンプをもってこよう、と違う妄想もしている。

Mark 2500と同時代のコントロールアンプなのか、
それとも少し新しい時代のコントロールアンプなのか。

Mark 2500の基本設計は、ジェームズ・ボンジョルノなのだから、
ボンジョルノ設計のコントロールアンプとして、GASのThaedraがある。

いい音が、きっと出てくるであろう。
でもThaedraは以前使っていた。
The Goldと組み合わせていた。

なんとなくなのだが、違うコントロールアンプを使ってみたい、
組み合わせてみたい、という気持がある。

そう思う理由のひとつとして、フロントパネルの質感の、両者の違いがある。

次に候補として浮ぶのは、スレッショルドのSL10である。

Date: 7月 25th, 2021
Cate: オーディオマニア

オーディオマニアとして(圧倒的であれ・その10)

オーディオマニアを自認するのであれば、圧倒的であれ──、
というのは、私の本音だけれど、
人によっては、「圧倒的であれ」を変な方向へ誤解する人がいるようにも感じている。

オーディオマニアのなかには、自分を特別扱いしろ、といわんばかりの人がいる。
友人と電話で話していて、共通の知人のことが話題にのぼった。

共通の知人といっても、私は三十年ほど会っていないし、
連絡もとることはない。
特に親しかったわけでもないが、一度、その人の音は聴いている。
その程度の知り合いでしかない。

それでも、この人はほぼ無意識に自分を特別扱いしてほしがっている──、
そんなふうに感じることが何度かあった。

三十年以上前のことだから、若気の至りだったのかもしれない。
けれど、いまもそのようである。
友人の話をきいていると、なんにも変っていないんだなぁ、と思っていた。

特別扱いしてほしいんですか、と訊けば、そんなことはない、というはずだ。
本人は、まったく意識していないのかもしれない。

なのに、その人の言動は、特別扱いを暗に要求している。

圧倒的であれ、とは、そんなことではない。

Date: 7月 24th, 2021
Cate: 戻っていく感覚

SAE Mark 2500がやって来る(2500とM6000のこと・その6)

ヒートシンクだけを比較するならば、
SAEのMark 2500とラックスのM6000の出力がどちらも300W+300Wとは思わない。

Mark 2500はファンつきの強制空冷であっても、
ここまでヒートシンクの物量が違うものなのか。

ずっと以前、無線と実験で、柴崎 功氏が、
オーディオ機器に欠かせない部品に関して、
国内のメーカーの技術者にインタヴューした連載があった。

ずいぶん前、1980年ごろだったと記憶している。
その連載でヒートシンクのメーカー(どこだったのかは忘れてしまった)の回があった。

いくつか記憶に残っていることがある。
よく出力が同じでも、A級動作とAB動作とではヒートシンクの規模が違う。
とうぜんA級動作のアンプのほうが大きなヒートシンクを必要とする──、
そんなふうに言われているし、そう思い込んでいる。

けれど、ヒートシンク・メーカーの技術者によれば、
アンプの動作(A級、B級)に関係なく、最大出力で決る、ということだった。

たっぷりのアイドリング電流のA級100Wのアンプ、
純B級といいたくなるほどアイドリング電流を流していない100Wのアンプ、
発熱量は一般的な使い方であればA級100Wのアンプのほうが多い。

だからこそ、A級アンプには大きなヒートシンクということになるし、
実際の製品も、ほとんどの場合がそうである。

ところが最大まで出力を出すことを前提とするならば、
アンプの動作方式はヒートシンクの大きさには関係なくなり、
最大出力の値こそが重要である、ということだった。

四十年ほど前の記憶だが、おおよそ、そんなことだったはずだ。

Date: 7月 23rd, 2021
Cate: 所有と存在, 欲する

「芋粥」再読(オリンピックが始まった)

ちょうど、いまオリンピックの開会式をやっているところだな、
と思いながら書いている。

テレビのない生活をずっとしているから、
オリンピックも見る機会は、まったくといっていいほどない。

最後に、リアルタイムでオリンピックをテレビで見た記憶は、
1988年の男子100m走の決勝だった。
そのころはステレオサウンドに勤めていたから、
みなで仕事中にもかかわらずテレビを囲んで見ていた。

そんな私でも実家に住んでいたころは、オリンピックは大きな楽しみだった。
コマネチが登場した時は、学校に行けば、コマネチの話題で持ち切りだった。
みな昂奮していた。

そのオリンピックが終る。
昂奮も薄れてきたころに、アサヒグラフ、毎日グラフといった写真誌が、
オリンピックの特集号を出す。

ここで、また昂奮がよみがえってくる。
しかもテレビでは見れなかった競技の写真も、そこにはあるから、
オリンピックの余韻は、ここまで持続するだけでなく、少しだけといえ新たな昂奮もある。

それがいまはねぇ……、と書くわけではない。
二十年以上、見ていないのだから、書こうとは思っていない。

ただ、四年ほど前にも書いたことのくり返しなのだが、
そういった余韻が、いまの時代はほんとうに短い。

開幕までにこれだけごたごたのあった東京オリンピックでも、
閉会式を迎えてしまえば、さっと余韻も霧散してしまうことだろう。

こんなことを書いているからといって、
いまの私は余韻を充分に味わっているのかというと、
TIDALで音楽を聴く時間が長くなるにつれて、
あのころとは音楽の余韻の味わい方も、
知らず知らずのうちに変っていったことを感じている。

オリンピックを熱心に見ていたころは、聴きたいレコードをほいほい買えたわけではない。
聴きたくとも買えなかったレコードのほうが、多い。

一枚のレコードを、くり返し聴いた。
そうやって得られた余韻と、TIDALで聴いての余韻は、同じとはいえない。

TIDALで聴こうが、レコードで聴こうが、ようするにこちらの聴き方の問題であって、
TIDALに問題があるわけではないことはわかっている。

TIDALでは、どちらかといえは、まだ聴いたことのない人の演奏を聴く。
そうやって聴き続けたあとに、ふと往年の演奏家を聴く。

フルトヴェングラーでもいい、カザルスでもいい、グールドでもいい。
そういった人たちの演奏を聴くと、たしかに余韻があるのに気づく。

その余韻を聴き終って、楽しんでいることに気づく。

Date: 7月 22nd, 2021
Cate: 「ルードウィヒ・B」

「ルードウィヒ・B」(その12)

(その11)を書いて三ヵ月ほど経ったころ、あるマンガを読んだ。
読切のマンガだった。

終り数ページになったところで、突然に、頭の中に音楽が響いてきた。
薬師丸ひろ子の歌(どの歌なのかは書かない)が、鳴ってきた。

時間にすれば、ほんの数秒であっても、
その、ほんの数秒のあいだに、薬師丸ひろ子の歌のサビの部分はしっかりと聴いた──、
そう思わせる鳴り方だった。

こういう経験は、ながく音楽を聴いてきた人ならばある、と思う。
ふとした瞬間に、音楽が頭の中に鳴り響く。
ごく短い時間なのに、一曲聴いたと思える鳴り方をする。

薬師丸ひろ子の歌が、そうやってきこえてきたときも、そうだった。
同時に、感情が昂ぶって涙がこぼれそうになった。

そのマンガから、音楽がきこえてきた──、
そうなのか、違うのか、いまのところなんともいえない。

ただ、薬師丸ひろ子の歌が頭のなかで鳴り響いたのは確かなことで、
そのことによって、読んでいたマンガのクライマックスが、
ぐっと胸に響いてきたのも事実である。

このマンガの作者が、描いているときに音楽を思い浮べていたのかどうかは、わからない。
その作者に問いたい、とも思わない。

読んでいて、薬師丸ひろ子の歌が頭のなかで鳴り響いた、ということだけが、
私にとっては大切なことであり、
他の人にとって、どうでもいいことであろうが、同意も得られなくとも、
そんなこととは関係ないところで、私は音楽を聴いていくだけだし、
読んでいくだけだ。

Date: 7月 21st, 2021
Cate: 戻っていく感覚

SAE Mark 2500がやって来る(2500と現代アンプのこと・その4)

もちろんすべての製品が、二倍から三倍なのではなく、
たとえばSAECのトーンアームのWE407に関しては、
あえて当時の価格、現在の価格は書かないが、約二十倍である。

二〜三倍というのはひとつの目安であって、
それでもなんとなくの感覚でしかないが、
二〜三倍というのは、なんとなくしっくりくる。

SAEのMark 2500は、いまでは1,300,000円から2,000,000円くらいとなるのか。
この価格帯は、ステレオサウンドのパワーアンプのベストバイの価格帯、
100万円以上200万円未満と一致する。

では、217号で、どんなパワーアンプが選ばれているかというと、
ウエスギのU·BROS120R(1,180,000円)、U·BROS300AHPS(1,280,000円)、
アキュフェーズのA75(1,200,000円)、オーロラサウンドのPADA300B(1,600,000円)、
CHORDのULTIMA 5(1,700,000円)、ソウリューションの311(1,850,000円)、
マッキントッシュのMC462(1,200,000円)、フューズメーションのMA1500(1,600,000円)、
アキュフェーズのP7300(1,200,000円)、TADのTAD-M1000(1,350,000円)、
コンステレーションオーディオのStereo 1.0(1,900,000円)、
パスのX350.8(1,900,000円)などがある。

ここまでが写真とコメント付きで紹介されていて、
これら以外に、あと八機種ベストバイとして選ばれている。

こうやって眺めてみると、
1,900,000円クラスとなると、同価格帯とはいえ、ランクが一つ上だな、と感じる。
それから真空管アンプが四機種あるのも、少し意外に感じる。

このへんを省いていくと、Mark 2500クラスの、現代のパワーアンプということでは、
アキュフェーズのP7300、マッキントッシュのMC462、TADのTAD-M1000あたりだろう。

これら三機種のパワーアンプとMark 2500を直接比較すれば、
時代が四十年違うわけで、その差ははっきりとあるはずだ。
歴然とした差があって当然であり、それほど違いが感じられないということにもしなれば、
それは、なにか(どこか)で間違っている、ということになる。

Date: 7月 21st, 2021
Cate: 戻っていく感覚

SAE Mark 2500がやって来る(2500と現代アンプのこと・その3)

SAEのMark 2500が現役だったころといまとでは、
オーディオ機器の価格はどれだけ変動していったのだろうか。

当時の初任給といまの初任給を比較すればすむことだろうか。
検索してみると、ほぼ二倍になっている。

それをそのままオーディオにあてはめてもいいのかと思って、
ロングセラーモデルの価格の変動を見てみると、
たとえばデンオンのDL103がある。

DL103は当時19,000円だった。
いまもDL103は現行製品で、41,600円(税抜き)である。
約二倍である。

ラックスの管球式プリメインアンプのLX38とLX380は、
198,000円と460,000円と、ここでも約二倍といえなくもない。

LX38とLX380とでは内容的にもかなり違っていて、
DL103のように、そのまま当時の価格といまの価格を比較して、
これだけ違う、というのは無理があるのはわかっている。

それにカートリッジとアンプという違いもあるのだから、
そういうことも含めての比較しなければならないのだろうが、
そのへんはばっさり省いての、約二倍である。

QUADのESL63とESL2812は、860,000円と2,100,000円。

ESL63とESL2812も基本的構成は同じであっても、
フレームの強度が、ESL2812ではずっと増している。
もし同等の造りであれば、やはり二倍程度ということになるであろう。

もう一つ挙げれば、テクニクスのSP10Mk3とSP10Rがある。
250,000円と800,000円である。約三倍だ。
SP10の場合も、内容的にかなりの違いがある。

数少ない例だし、これだけで決めつけることはできないのはわかっていても、
この四十年のうちに、
同クラスといえる製品の価格帯は二倍から三倍あたりに移行している──、
大雑把に、そう捉えてもいいであろう。

Date: 7月 21st, 2021
Cate: 楽しみ方

STUDER A101 + Pass DIY BA-3(その7)

定電圧回路が、必ずしも必要かと問われれば、
そうではない、と答えるのだが、
ACアダプターとして、D/Dコンバーター、スイッチングハブなどの電源の場合は、
定電圧回路の必要性を考えることになる。

定電圧回路は、構成として基準電圧、誤差増幅回路となる。
誤差増幅回路の出力には、制御用のトランジスターがある。

簡単にいえば、制御用のトランジスターは、
パワーアンプにおける出力トランジスターにあたる。

シリーズ型定電圧回路の場合、
制御用トランジスターのエミッターから出力を取り出す。

けれど、アンプ同様、ここもコレクター出力としたほうがいいのではないのか。