Archive for category ブランド/オーディオ機器

Date: 11月 22nd, 2022
Cate: German Physiks

ジャーマン・フィジックス Troubadour 40のこと(その5)

私がカーボン仕様のDDD型ユニットの音を聴いたのは、
HRS130の音をとおしてである。

なので、直接同じ条件で比較したわけではないので、
どちらがいいとは、いまのところなんともいえない。

それでもサウンドクリエイトで聴いた印象のみでいえば、
スピーカーユニットとしての完成度は高くなっているような感じがする。
リニアリティ(ハイレベル方向)は、あきらかにチタンよりもいい、といえる。

スピーカーとして、忠実な変換機としての性能はカーボンが上か。
そんな気がする。

それでも、私はサウンドクリエイトでHRS130を聴きながら、
あのころ無理してでも(といってもそうとうな無理なのだが)、
Troubadour 40を買っておくべきだった──、そんな後悔に似たおもいをいだいていた。

カーボンかチタンか。
そう訊かれたら、どう答えるか。
カーボンはいいですよ、と答えるだろう。

カーボンがいいですよ、とは答えることはないだろう。

どちらが好きか、と訊かれたら、
チタンだ、と即答する。

Date: 11月 22nd, 2022
Cate: German Physiks

ジャーマン・フィジックス Troubadour 40のこと(その4)

私のところにやって来たTroubadour 40は、チタン仕様。
9月にサウンドクリエイトで聴いたHRS130はカーボン仕様である。

ジャーマン・フィジックスは最初チタンを振動板に採用してきた。
2008年ごろからカーボン振動板も登場した。

カーボン振動板はそう遠くないうちに出てくる、と思っていた。
カーボン繊維はしなやかな素材だし、
その性質からしてベンディングウェーヴ型ユニットにぴったりともいえる。

そのことを当時のタイムロードの人に話したことがある。
返ってきたのは、チタン以外では無理です、だった。

一般的に思われているカーボンのイメージからすると無理という答が返ってきて不思議ではない。
国産のスピーカーシステムの、
おもにウーファーに採用されたカーボンのイメージが強い人はそうかもしれない。

あれは、井上先生がよくいわれたようにカーボンよりもエポキシである。
本来のカーボンを知っていれば、そんな答は返ってこなかったはず。

だからといって、カーボン仕様のTroubadour 40が登場してきたときに、
ほら、やっぱり、とは言わなかった。

そんなことよりも音である。
私は、そのころカーボン仕様のTroubadour 40を聴くことはなかった。
カーボンに期待していただけに、チタンとの比較をやりたかった。

菅野先生はすでに聴かれていた。
どうでしたか、と訊くと、少し渋い表情をされて、やっぱりチタンだよ、といわれた。

そうか、やっぱりチタンか。
カーボンの可能性を信じながらも、2008年の時点ではチタンだったのだろう。

けれどそれから十年以上が経っている。
2008年のカーボンのDDD型ユニットと現在のカーボンのDDD型ユニットが、
まったく同じとは考えにくい。

カーボン繊維自体も違っているのかもしれないし、織り方も変ってきていてもおかしくない。
私は2008年のカーボンと同じとは思っていない。

Date: 11月 21st, 2022
Cate: German Physiks

ジャーマン・フィジックス Troubadour 40のこと(その3)

菅野先生のリスニングルームでTroubadour 40(80)の音については、
聴いた録音(ディスク)のこと、すべてについて書いていきたいと思いながらも、
ひとつだけ書くとしたら、モノーラル再生の見事なことである。

一度だけモノーラル録音を聴いている。
その時、菅野先生は右チャンネルだけを鳴らされた。
スピーカーシステムもモノーラルにしての再生である。

通常、そういう鳴らし方をすると、音がさびしい感じになりがちなのだが、
まったくそんなことはなかった。

ワイドレンジなモノーラル再生だった。
堂々としたモノーラルの音だった。

別項「MQAのこと、TIDALのこと(MQairのこと・その2)」で、
BOSEのSoundLink Revolve IIを聴いたことを書いている。

この小さなスピーカーもモノーラルで、
しかもTroubadour 40と同じく水平方向の無指向性だ。
シルエットも似てなくもない、といえる。
このことがうまく作用してのモノーラル再生だったのかどうかは、
これから自分のTroubadour 40で確認していける。

Date: 11月 21st, 2022
Cate: German Physiks

ジャーマン・フィジックス Troubadour 40のこと(その2)

井上先生は、よくいわれていた、
自分の腕の未熟さをスピーカーのせいにするな、と。

ジャーマン・フィジックスのTroubadour 40に関しては、
Troubadour 80を含めて、菅野先生のリスニングルームで何度もじっくり聴く機会に恵まれた。

ここまでオーディオは達することができるのか──、
そう素直におもえるほどの音を聴いているから、
Troubadour 40(80)の実力の高さはそうとうなレベルだということが、
自分で鳴らす前からわかっている。

このことは、もう絶対にスピーカーのせいにはできない、ということである。
そのくらいTroubadour 40を中心とした菅野先生のシステムの音は、すごかった。

この時の菅野先生の音を聴いた人は、ほとんどが「すごいですね」といったらしい。
けれど菅野先生は、ぽろっと洩らされた。

「みんなすごいといってくれるけれど、
ほんとうにこの音のすごさがわかっているオーディオ業界の人は、
意外にも少ない。○○さんと○○さんくらいだよ……」と。

菅野先生は二人の名前を挙げられた。
誰なのかは書かない。明かすこともしない。

そういうものなのだ、残念なことに。

Date: 11月 20th, 2022
Cate: German Physiks, 終のスピーカー

終のスピーカー(Troubadour 40と4PI)がやって来た!!!

10月26日夕方に届いたメール。
そこには、「Troubadour 40と4PIを託したい」とあった。

Troubadour 40と4PI、
どちらもいつかは手に入れたいと思い続けてきたスピーカーユニットだ。
この二つのユニットを「託したい」とはどういうことなの?

とにかく急いでメール本文を読む。
すでに書いているように、そこには私にとって夢のような内容だった。

そして今日(11月20日)、メールをくださったSさんのところに行ってきた。
Troubadour 40と4PIが、
私にとっての終のスピーカーがやって来た。

満足のゆく音で鳴らすには、これからいろいろやることがある。
それはそれで楽しい日々のはず。

とにかく今日、終のスピーカーがやって来た、
このことがとても嬉しい。

Date: 11月 19th, 2022
Cate: German Physiks

ジャーマン・フィジックスとマンガー

ジャーマン・フィジックスとマンガーは、
どちらもドイツのスピーカーメーカーで、
ベンディングウェーヴ型ユニットを開発し製品化している。

ジャーマン・フィジックスを聴く機会はけっこうあった。
マンガーを聴いたことはわずかで、じっくり聴けた、とはいえない。
それでもマンガーの良さは感じている。

菅野先生は、ジャーマン・フィジックスを導入されたころ、
ジャーマン・フィジックスとマンガーの人たちと座談会をしたい、
話をいろいろききたい、と話されていた。

おそらくステレオサウンドの編集部にも、同じことを話されていた、と思う。

Date: 11月 19th, 2022
Cate: German Physiks

Troubadour 40とウーファーのこと(その2)

ユニバーサルウーファーというテーマで、別項をいくつか書いている。
これは、いつかはTroubadour 40かUnicornを鳴らす日がきっとくる──、
それを夢見てのことだ。

ジャーマン・フィジックスのDDD型ユニットは水平方向無指向性である。
ウーファーを考えるにあたって、このことにとらわれないようにしたい。

低音部も無指向性とすることが、
DDD型ユニットとうまくつながるとは考えないことだ。

低音はもともと指向特性が広いからだ。
ジャーマン・フィジックスにしても、HRSシリーズはウーファーを床に向けているが、
Gaudíやそれに次ぐモデルは、そんなことをしていない。

HRSシリーズのようなやり方を否定はしないものの、
DDD型ユニットと組み合わせるということを考えるのではなく、
良好な低音再生を、まず考えるのが先である。

別項「スーパーウーファーについて(その21)」では、
ユニバーサルウーファーではなく、
Universal Bass(ユニバーサルベース、ユニバーサルバス)と呼ぶべき、
Universal Bassは、それが鳴らされる環境において、
時間と手間と知恵をかけて形成されるものである、と書いた。

Universal Bassこそ、目指すみちである。

Date: 11月 18th, 2022
Cate: German Physiks

ジャーマン・フィジックス Troubadour 40のこと(その1)

私が初めて聴いたジャーマン・フィジックスのスピーカーは、
これまで書いているようにUnicornである。

タイムロードがジャーマン・フィジックスを扱うようになったころからラインナップにあった、
ときいている。
けれどDDD型ユニットだけでは低音の十全な再生は望めない、
それで輸入は見送られた、ときいている。

日本に入ってきたジャーマン・フィジックスのスピーカーシステムは、
現在入ってきているHRS130と同じ構成のモデルだった。

これを聴かれた菅野先生は、DDD型ユニットの可能性を高く評価され、
Unicornというモデルが本国にあることを知り、輸入をすすめられたことで、
Unicornの取扱いが始まった。

DDD型ユニット単体のUnicorn、
このスピーカーシステムの音を聴けば、DDD型ユニットの可能性を、さらに知ることになる。

そうなるとDDD型ユニットを単体で手に入れ、自分でシステムを構築したら──、
そんなことを夢見ることになる。

菅野先生もそうだったのだろう。
菅野先生は、当時のタイムロードの社長の黒木弘子さんに、
DDD型ユニット単体というか、独立した製品としての開発を話された。

タイムロードの黒木さんは、ジャーマン・フィジックスにかけ合う。
そうやって誕生したのが、Troubadour 40である。

菅野先生はいわれた、
黒木さんがTroubadour 40の、いわば生みの親で、
自分が育ての親だ、と。

黒木さんの情熱がなければTroubadour 40は登場してこなかったし、
菅野先生の育ての親ということは、試作モデルをかなり試聴されたからなのだろう。

Date: 11月 16th, 2022
Cate: German Physiks

Troubadour 40とウーファーのこと(その1)

ジャーマン・フィジックスのTroubadour 40は、
いわばスピーカーユニット単体といえる存在ゆえに、
なんらかのウーファーを用意する必要がある。

Troubadour 40を単体で鳴らしたこともある。
Troubadour 40に見合うウーファーとはいえない、
たまたま知人宅にころがっていたといえる25cm口径のユニット、
バスレフ型のエンクロージュアを足して鳴らした音も聴いている。

これでも意外なほど鳴ってくれることは確認している。
それでもTroubadour 40に見合うだけのウーファー(低音)を用意する必要がある。

菅野先生はJBLの2205をお使いだった。
Troubadour 40を持っていた知人は、JBLの1500ALを購入した。
けれどエンクロージュアを用意する前に、Troubadour 40も1500ALも手放している。

私も、そのころは1500ALは最良の選択の一つと考えていた。
このころ、1500ALは販売されていた。
1500ALは1501ALとなったが、もうこのウーファーだけの販売は行われていない。

購入できるできないは別として、
どういう低音部がいいのだろうか、とあれこれ考える。

別項「2022年ショウ雑感」で、
Brodmann Acousticsのスピーカーは聴けなかったことを、あえて書いたのは、
Troubadour 40のことがあったためでもある。

現実的に、そういう使い方はしないのだろうが、
Troubadour 40とBrodmann Acousticsのスピーカーの低音の組合せ、
かなりうまくいきそうな予感だけはある。

そんなことを想像していたから、Brodmann Acousticsのスピーカーを、
今一度聴いてみたかったわけだ。

Date: 10月 30th, 2022
Cate: PM510, Rogers, 瀬川冬樹, 瀬川冬樹氏のこと

瀬川冬樹氏のこと(ロジャースPM510・その6)

JBLの4343とロジャースのPM510。
同時代のスピーカーシステムであっても、その音はずいぶん違うし、
音楽の聴き方も違ってくるといえる。

4343とPM510は、瀬川先生が愛されたスピーカーだ。
4341とLS5/1Aとしてもいいのだが、
私にとっては4343とPM510である。

別項「ステレオサウンドについて(その88)」でも引用している、
瀬川先生の未発表原稿の冒頭に、こう書いてある。
     *
 いまもしも、目前にJBLの4343Bと、ロジャースのPM510とを並べられて、どちらか一方だけ選べ、とせまられたら、いったいどうするだろうか。もちろん、そのどちらも持っていないと仮定して。
 少なくとも私だったら、大いに迷う。いや、それが高価なスピーカーだからという意味ではない。たとえばJBLなら4301Bでも、そしてロジャースならLS3/5Aであっても、そのどちらか一方をあきらめるなど、とうてい思いもつかないことだ。それは、この二つのスピーカーの鳴らす音楽の世界が、非常に対照的であり、しかも、そのどちらの世界もが、私にとって、欠くことのできないものであるからだ。
     *
私も4343とPM510に憧れてきた。
PM510を選んだ。

私も大いに迷った。
PM510にしたのは、価格のことも大きく関係しているし、
このころすでにステレオサウンドで働くようになっていたから、
JBLは試聴室で日常的に聴ける、ということももちろん関係している。

だから自分でも、なぜ、この二つのスピーカーに対して迷うのか、と考える。
まだはっきりとした結論は出ていないが、それでもこうおもっている。

冒険(4343)と旅行(PM510)なんだ、と。
このことが、JBLで音楽を聴いている人は、ロマンティストなんだ、ということにもつながっている。

Date: 10月 22nd, 2022
Cate: JBL, Studio Monitor

JBL 4320(その15)

じつを言うと、
GASのTHALIAをSAEのMark 2500と組み合わせるコントロールアンプ候補としていた。

別項でMark 2500を手に入れてから、
コントロールアンプに何を選ぶかを書いているが、
理想はマークレビンソンのLNP2であっても、いまではおいそれと手が出せない。

では現実的なところで何を選ぶのか。そのことをいろいろ書いていたのだが、
GASのTHALIAも候補の一つというよりも、けっこう有力な候補だった。

当時、THALIAは20万円前後だった。
為替相場や、THALIA IIの登場によって、多少価格は変動したが、そのくらいだった。

Mark 2500は、そんなTHALIAの三倍ちょっとの価格だった。
価格的には不釣合いだし、 GASのコントロールアンプの中から選ぶのであれば、
Mark 2500とペアにふさわしいのはTHAEDRAということになる。

THALIAの中古は、私は見たことがない。
ヤフオク!で探してもみたが、いまも出品されている個体が昨年からあった。

でも、このTHALIAを手に入れたい、とは思わなかった。
結果として、THAEDRAがヤフオク!で、かなり安価で入手できたので、
THALIAを探すのはやめてしまったが、
それでもMark 2500とTHALIAの組合せの音は、
ちょっと聴いてみたいという気持はまったく薄らいでいない。

Date: 10月 21st, 2022
Cate: JBL, Studio Monitor

JBL 4320(その14)

その13)で、GASのコントロールアンプTHALIAについて、
ちょっとだけ触れている。

THALIAはGASのコントロールアンプ三兄弟の末っ子である。
THALIAだけ薄型のシャーシーを持つ。
それでいて機能はトーンコントロールも持っている。

価格的にはTHAEDRAの半額以下だった。
THAEDRAはGASのフラッグシップモデルだっただけに、
物量も投入されたつくりなのに対し、THALIAはコスト的な制約もあってだろう、
肩の力の抜けたようなところをもっていたように感じている。

三兄弟の真ん中THOEBEは、それほど聴く機会がなかったこともあって、
なんとなく印象が薄い。
できの悪さを感じるわけではないが、
立派な長兄(THAEDRA)、より自由な三男(THALIA)のあいだにはさまれて、
なんとなく目立たないように感じていた。

いまコンディションの優れた、こられ三機種が揃ったとして、
同じ条件でじっくり聴いてみると、印象も変ってくるのかもしれないが、
それでもそれほど変らないだろうな、とも思う。

書きたいのはTHALIAの良さである。
THALIAはTHAEDRAよりもみずみずしい良さをもつ。

立派さはTHAEDRAには及ばないけれど、
THAEDRAと肩を並べようとはしていない、
その無理のなさが、THALIAの音の特質に活きているのだろう。

内部をみてもTHALIAは、はっきりと上二機種とはつくりが違う。

そういう性格のTHALIAだから、JBLの4320を鳴らすのに使いたい。

Date: 10月 2nd, 2022
Cate: German Physiks, オーディオ評論, 新製品

ジャーマン・フィジックス HRS130(とオーディオ雑誌・その3)

facebookでGerman Physiks(ジャーマン・フィジックス)をフォローしている。
9月17日のGerman Physiksの投稿は、
オーディオアクセサリー 186号で取り上げられたことについて、であった。

そこに石原俊氏の文章が、英訳されて一部引用されていた。
そして、最後にはこうある。

Our thanks to Mr. Ishihara and the Audio Accessory editorial staff and Mr. Iori of Taktstock, our Japanese distributor, for arranging the review.

これを読んでいたから、オーディオアクセサリーのHRS130の記事が楽しみだった。
オーディオアクセサリー 186号が発売になって、
一ヵ月足らずでのGerman Physiksの、この投稿である。

ステレオサウンド 224号が発売になって、一ヵ月。
そろそろGerman Physiksの投稿で、
ステレオサウンドのこと、山之内正氏のことが取り上げられるのか。

Our thanks to Mr. Yamanouchi and the Stereo Sound editorial staff and Mr. Iori of Taktstock, our Japanese distributor, for arranging the review.
という投稿がなされるのだろうか。

Date: 10月 1st, 2022
Cate: German Physiks, オーディオ評論, 新製品

ジャーマン・フィジックス HRS130(とオーディオ雑誌・その2)

オーディオアクセサリーの石原俊氏の文章、
ステレオサウンドの山之内正氏の文章、
この二つのHRS130についての文章を読んだ後に、
ステレオサウンド編集長の染谷一氏の編集後記を読むと、あれこれ妄想してしまう。

染谷編集長は、試聴記について書かれている。
そこには、
《自分の好みをただ押し付けただけの感想の羅列を試聴記として読まされると、いったい何の目的を持って誰のために書かれた文章なのかと理解に苦しむ》
とある。

そして最後には、
《プロ意識が欠けたまま書かれた試聴記には何の価値もないと思う。自戒の念を強く込めて。》
と結ばれている。

最初、読んだ時、どういう心境の変化なのだろう──、と思った。
それにしても、ただ試聴記とあるだけで、
この試聴記が、どの試聴記を指しているのかは、ひどく曖昧というか、
どうとでも読めるような書き方だ。

インターネットにあふれている個人の試聴記なのか、
それともステレオサウンド以外のオーディオ雑誌の試聴記なのか、
《自戒の念を強く込めて》とあるのだから、
ステレオサウンドの試聴記も含めてのことなのか。

オーディオアクセサリー 186号の発売日と、
この編集後記が書かれたであろう時期とを考えると、
オーディオアクセサリーを読んでの編集後記ではない、と思われる。

にしても、HRS130についての石原俊氏の文章と山之内正氏の文章を読むと、
こういうことを書きたくなるのかもしれない──、というのは私の妄想でしかない。

Date: 10月 1st, 2022
Cate: German Physiks, オーディオ評論, 新製品

ジャーマン・フィジックス HRS130(とオーディオ雑誌・その1)

おそらく今日からなのだろうが、
ステレオサウンド 224号がKindle Unlimitedで読めるようになった。

224号は、少し楽しみにしていた記事がある。
おそらく224号で取り上げられているであろう、
ジャーマン・フィジックスのHRS130の新製品紹介の記事である。

8月発売のオーディオアクセサリー 186号でもHRS130は取り上げられている。
9月発売のステレオサウンド 224号でも取り上げられていて、
オーディオアクセサリーでは石原俊氏、ステレオサウンドでは山之内正氏、
オーディオアクセサリーはカラーで6ページ、ステレオサウンドはモノクロ2ページである。

カラーであるとかモノクロであるとか、
6ページなのか2ページなのかよりも、そこに書かれている内容である。
内容が薄ければカラー6ページであっても、モノクロ2ページの記事に劣ることだってある。

けれど、HRS130に関しては、オーディオアクセサリーの4ページである。
ステレオサウンドの山之内正氏の文章よりも、
書き手(石原俊氏)の熱っぽさが伝わってくるからだ。

石原俊氏は以前はステレオサウンドに書かれていた。
いつのころからか、さっぱり書かれなくなっていた。
そしていつのまにかオーディオアクセサリーに登場されるようになった。

山之内正氏はオーディオアクセサリーに書かれていた、いまも書かれている。
二年ほど前からステレオサウンドに登場されるようになった。
いまではメイン執筆者の一人である。

その二人がHRS130の記事を書いている。
私は、石原俊氏の文章(オーディオアクセサリーの記事)を読んでほしい、と思っている。