Archive for category 映画

Date: 5月 17th, 2022
Cate: 映画

Doctor Strange in the Multiverse of Madness(その5)

四日前の(その4)で、HiViが隔月刊か季刊になってしまうかもしれない──、
と書いたばかりだった。

今日、正式に告知されている。
6月17日発売の7月号が月刊HiViの最終号になり、
9月16日発売が季刊HiViの一号になる、とのこと。

こんなにも早く月刊誌ではなくなるとは……、と少々驚いている。
自分で書いていたものの、
早くて来年くらいかな、ぐらいに思っていたし、
月刊誌からいきなり季刊誌ではなく、隔月刊誌で様子見て──、
そんなふうにも思っていたからだった。

昨晩は「シン・ウルトラマン」を観に行っていた。
日比谷のTOHOシネマズで観ていた。

映画館に人が集まっている、と感じていた。
1980年代よりもにぎわっているという感じでもあった。

だからといってホームシアター雑誌が売れるわけでもないのか。
なんとなくだが、Mac雑誌に似たような状況のようにも思える。

私がMac雑誌を読みはじめた1992年ごろは、
Mac Japan、Mac Power、Mac Life、Mac Worldが月刊誌として出ていた。
それから数年後、Mac JapanがMac Japan ActiveとMac Japan Brosに分れた。
Mac Powerの姉妹誌としてMac Peopleが出て、
日経Mac、Mac User、Mac fanも創刊された。

これだけのMac雑誌があり、
コンビニエンスストアでもMac Powerが、
私鉄沿線の小さな駅の売店でもMac Peopleが売られているのを見ている。

それがいま残っているのは、Mac fan一誌のみである。

だからといってMacを含めてAppleの製品が売れていないのかといえば、
まったくそんなことはなく、その逆である。
なのにMac雑誌は寂しい限りである。

とにかくHiViが季刊誌になる。
一冊のボリュウムはステレオサウンドと同じくらいになるのだろうか。
それに年四冊のうち12月発売の号は、
HiViグランプリとベストバイの特集なのは変えないようである。

Date: 5月 13th, 2022
Cate: 映画

Doctor Strange in the Multiverse of Madness(その4)

その3)に、コメントがあった。
ホームシアターを仕事にされていて、
audio wednesdayにも何度も来てくださった水岡さんのコメントである。

そこに、こうある。
《ホームシアターの良い所、それは好きなソフトを好きな時に見られる事ですね。
いくらIMAXが凄かろうと、それが自分の見たい物でなければ・・・ですよね?
映画には色々な物があって、私が好きな名画やアニメ作品はIMAXと相性が良いとは思えませんし(笑)
それにホームシアターはライブ物のソフトを楽しむが最高なんですよ!
自分が手塩にかけたスピーカーに映像を組み合わせる!》

水岡さんのいわれる通りである。
IMAX 3Dがどんなに凄かろうと、相性が良いとはいえないどころか、
悪い作品もある。

それはわかったうえで、IMAX 3Dで凄い作品を観てしまうと、
《自分の見たい物》でなくとも観たいと思う気持が私にはあったりする。

それはどこかオーディオマニアが、音楽的内容とはあまり関係ないところで、
音のよい録音を鳴らす気持と通じているのかもしれない。

水岡さんのコメントを読んでいて気づいたのは、
私はあまりライヴものの映像を観ないということである。

私はホームシアターはやっていない。
自宅でどんなシステムで映画を観ているかといえば、
iPadにイヤフォンを接続して観ることが多い。
これでけっこう楽しんでいて満足しているし、
映画館に行きIMAX 3Dで観るということとはまったくの別物だと割り切っているのだろう。

水岡さんのコメントには、こうも書いてある。
《若い人に私が手掛けたシアターを見せた時の反応は結構良いのですが、ネックはやはり経済的な事ですね。》
これもその通りだし、経済的なことがネックとなるわけだが、
ここで本格的なホームシアターを自分のモノとして実現しようと思う人もいれば、
私のようにすっぱり割り切って、程々の大きさのテレビでいいや、という人もいる。

どちらが多いのか私にはわからない。
前者が多ければ、これからもホームシアター業界は安泰だろうし、
後者が多くなってくれば……。

最後水岡さんは、ホームシアターファイルは季刊で残っています、と書かれているが、
音元出版のサイトには、
ホームシアターファイルは休刊誌のところにある。
定期刊行物のところにあるのは、季刊ホームシアターファイルPlusとなっている。

一応、ホームシアターファイルと季刊ホームシアターファイルPlusは別扱いというところなのだろう。

このことは昨晩、(その3)を書く時点で確認していたことなのだが、
今日、これを書きながら、もしかするとHiViもいつの日か、
隔月刊か季刊になってしまうかもしれない──、
そんな日が来たとしたら、ホームシアター業界は斜陽産業といえるだろう。

Date: 5月 12th, 2022
Cate: 映画
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Doctor Strange in the Multiverse of Madness(その3)

IMAX 3Dの凄さを味わった人、
それも若い人たちは、ホームシアターを趣味とするのだろうか。

趣味としてもらわないと困る──、
と言うのはホームシアター業界の人たちだろう。

メーカー、輸入元、雑誌関係の人たち、ホームシアター評論家。
これらの人たちは劇場でIMAX 3Dを体験して、どう思っているのだろうか。

脅威と感じているのどうか。
私だったら、そう感じる。
けれど私はホームシアター業界の者ではないし、
ホームシアター業界の内情についてもまったくといっていいほど知らない。

けれど音元出版は数年前にホームシアターファイルを休刊している。
HiViにしても、ひところはほとんどの書店で平積み扱いだったが、
最近はそうではなくなっている。

遠い将来か近い将来、どちらなのかはわからないが、
いつの日か、IMAX 3Dのクォリティをホームシアターでも実現できるようになるだろう。

でもそのころには劇場のクォリティ(次元)は、さらに先をいっていることだろう。
このこと自体はとてもいいことである。

劇場のクォリティ(次元)がきわめて高くなることに全面的に賛成だし、
いつまでもそういう場であってほしい、と、
老朽化した劇場で映画を観てきた世代の私は、そう思う。

けれど、そのことがホームシアターという趣味を広く定着させていくかは疑問である。

ホームシアター業界は、すでに斜陽産業なのかもしれない、
とIMAX 3Dで映画を観るたびに思うようになっている。

Date: 5月 12th, 2022
Cate: 映画

Doctor Strange in the Multiverse of Madness(その2)

私がいちばん映画を観ていたのは、20代のころである。
1980年代である。

あのころは休日ともなれば映画館をはしごしていた。
主に新宿の映画館を、一日で三館はしごしていた。

紀伊國屋書店の裏にあった映画の前売り券のみを扱っていたチケット店で、
上映されている作品の開始時間と終了時間を確認して、観る映画を決めていた。

このころはシネマコンプレックス(シネコン)は、まだなかった。
さすがは映画館! といいたくなる劇場もあったけれど、
老朽化している劇場も、まだまだ残っていた時代だ。

とにかく、この時代、邦画は敬遠していた。
なぜかといえば、音の悪い劇場が少なくなく、
セリフ(日本語)がひどく聞き取りにくいことがままあったからだ。

そして1980年代はAV(オーディオ・ヴィジュアル)時代の幕開けでもあった。
ステレオサウンドの姉妹誌であったサウンドボーイはHiViへと変っていった。

このころのハイエンドのホームシアターの実力は、
老朽化した劇場のクォリティを上廻っていた。

AVは、いつのころからかホームシアターと呼ばれるようになって、
さらにクォリティは向上していっている。

それでも──、といまは思う。
シネコンでIMAX 3Dで、きっちりとつくりこまれた作品を観ていると、
このクォリティは、ホームシアターでは無理だろう、と思ってしまう。

20代のころは、とにかく一本でも多くの映画を観たい──、
ということで映画館に行っていた。それはそれで楽しかった。

いまは、というと、IMAX 3Dでの映画を観るのがとても楽しい、と感じている。
それは私だけでなく、多くの人がそう感じているようだ。

20代のころは、スマートフォンはなかった。
映画を観るためのチケット購入は、劇場窓口かチケット店しかなかった。
いまはスマートフォンから買えるし、座席指定でもある。

私もそうやって買っているわけだが、
話題の作品の購入状況を見ると、IMAX 3Dのほうが人気があるようだ。
IMAX 3Dは通常料金に800円か900円が追加になる。

高いと感じるか安いと感じるか。
私はけっこう安いと感じている。
もちろん作品の出来が優れているという条件つきではあるが、
IMAX 3Dは新しい体験であるからだ。

そして思うのは、
ホームシアターで劇場でのIMAX 3Dと同じクォリティで観られるようになるのだろうか。

Date: 5月 8th, 2022
Cate: 映画

Doctor Strange in the Multiverse of Madness(その1)

「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」を観てきた。
IMAX 3Dでの映画鑑賞は久しぶりである。

昨年はIMAX 3Dで一本も映画を観ていない。
上映している映画も少なかったと記憶している。

以前なら、この種の映画ならIMAX 3Dでの上映があるのに──、
そう思える作品でもなかったりしていた。

「ドクター・ストレンジ」本編については何も書かない。
今日驚いたのは、本編が始まる前に流れた「アバター」の予告編についてである。

「Avatar: The Way of Water」は「アバター」の続編で12月公開予定である。
その予告編も、IMAX 3Dだった。

映像のクォリティに驚いた。
この予告編をIMAX 3Dで観られただけでも、
今日映画館に足を運んでよかった、と思えるくらいの出来なのだ。

公開まであと七ヵ月もあるのだから、公開時にはさらにクォリティは向上しているかもしれない。
公開が待ち遠しいと思っているのだが、
世の中には、この種の映画を蔑視する人たちがいる。

CGだけが売りで、内容的には……、と、そんなことをいって否定する。
内容的に……、といいたくなる映画もあるといえばあるけれど、
それにしても、こんなことをいう人は、
IMAX 3Dで上映される作品における情報量を処理できずにいるのではないのだろうか。

スクリーンに映し出される情報量は、IMAX 3Dともなると多い。
それに動きの早いシーンによっては目が追いつかない、と感じたりもする。

私はCGでしっかり作り込まれた映画をIMAX 3Dで観るのは、
スポーツのようなものだと受け止めている。
頭のスポーツである。

ふだんあまり動かしていない(と感じている)頭の部位を、
この種の優れた映画を観ると、鍛えられるような感じがする。

人は、処理し切れない情報量の場合、単純化(省略化)してしまう──、
という説を以前読んだことがある。
脳のオーバーヒートをおこさないようにするため、らしい。

三年ほど前にも、別項で同じようなことを書いているけれど、
「アバター」の予告編を観て、またさらに頭が鍛えられそうな、
つまり情報の処理能力が鍛えられそうな映画登場してくる、
そんなふうにも受け止めていた。

Date: 3月 24th, 2022
Cate: 映画

THE BLUE NOTE STORY(その3)

映画“THE BLUE NOTE STORY”、
最終日の今日、やっと観てきた。

それまでは午前と午後の二回上映だったのが、
3月18日からは午前中一回のみになっているため、
なかなか都合がつかずにぎりぎりになってしまった。

アップリンク吉祥寺は、パルコ吉祥寺の地下二階にある。
アップリンクの前は、そこは書店だった。

吉祥寺に寄るときは、その書店によく行っていた。
この書店が閉店してからはパルコに行くことも極端に減ってしまった。

なので大型のシネマコンプレックスとは、映画館としてのつくりが違う。
天井も高くないし、おおがかりな音響装置があるわけでもない。

ただしスピーカーは田口音響製である。

それに上映中に立って歩く人がいると、その人の影がスクリーンに投影される。
今日はそうだった。
遅れて入ってきた人の影が、スクリーンを横切る。
しかも、この人、完全に終了していないときに出て行ったものだから、また影が横切る。

帽子のシルエットが同じだったから、同じ人のはずだ。

“THE BLUE NOTE STORY”は、熱心なジャズの聴き手ではない私が観ても興味深かった。
いずれストリーミングでも観れるようになるだろうから、その時は観てほしい。

私が個人的に印象に残っている、というか、
いわれてみると、たしかにそうだ、と感じたのは、
ブルーノートは録音しレコードを出すことで、
アメリカの公民権運動の一翼を担っていた、というところだ。

そういう見方をしたことがなかっただけに、
この時代、リアルタイムにブルーノートのレコードを聴いてきた人は、
どう思っているのだろうか──、
そのことが知りたくもなった。

今日(3月24日)は岩崎先生の命日である。
岩崎先生は、この映画にどんな感想をもたれただろうか。

Date: 3月 16th, 2022
Cate: 映画

THE BLUE NOTE STORY(その2)

映画“THE BLUE NOTE STORY”、
東京では角川シネマ有楽町とアップリンク吉祥寺の二館だけ。

角川シネマ有楽町は、3月11日の公開から一週間で上映は終る。
明日(3月17日)まで、である。

アップリンク吉祥寺は3月24日まで上映している。
明日までは一日二回上映だったのが、午前中の一回のみになる。

Date: 3月 2nd, 2022
Cate: 映画

ようこそ映画音響の世界へ

Netflixで昨日から配信が始まった「ようこそ映画音響の世界へ」。
タイトルそのままの内容だから内容についてはばっさり省略するが、
音、音響に関心がある人ならば、ぜひ見てほしい。

Date: 2月 26th, 2022
Cate: 映画
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WEST SIDE STORY(その4)

以前、別項で引用したことを、ここでもう一度引用しておこう。

河出書房新社の「フルトヴェングラー 最大最高の指揮者」に、
作曲家・伊東乾氏による「作曲家フルトヴェングラー」についての文章がある。

バーンスタインの話から始まる。
     *
 生前のレナード・バーンスタイン(1918-1990)と初めて会ったときの事だ。たまたま学生として参加していた彼の音楽祭で、当時僕がスタッフをしていた武満徹監修の雑誌の企画で「作曲家としてのバーンスタイン」に話を聴くことになった。
 ところが、話が始まって20分位だったか、マエストロ・レニーは突然、何か感極まったような表情になってしまった。
 思いつめたような声で、半ば涙すら浮かべながら
「コープランドには第三交響曲がある。アイヴズには第四交響曲がある。でも自分には何もない」
 と訴え始めたのだ。大変に驚いた。
 反射的に彼の『ウエストサイド・ストーリー』(『シンフォニック・ダンス』)の名を挙げてみたのだが
「ああ、あんなものは……」
 と更に意気消沈してしまった。確かに「シンフォニック・ダンス」はよく知られた作品だが、実はオーケストレーションも他の人間が担当しており、ミュージカル映画の付帯音楽に過ぎないのは否めない。
「誰も僕を、作曲家としてなんか認めていない……」
「いいえ、あなたが一九八五年、原爆40年平和祈念コンサートで演奏された第三交響曲『カディッシュ』は素晴らしかっただから今、僕たちはここに来て、作曲家としてのあなたにお話を伺っているのです。
 自分の信じる通りを誠実に話して、どうにか気持ちを立て直して貰った。
     *
これを引用した別項でも書いたことだが、
グルダは、バーンスタインはジャズがわかっていないと批判していた。

バーンスタインの「ウエスト・サイド・ストーリー」を名曲という人は少なくない。
そうだろうな、と思いつつも、私には退屈だったりする。

耳に残る旋律があるものの、全体を通して聴くことは、もうしない。
そんな私でもバーンスタインが「ウエスト・サイド・ストーリー」を録音したことには、
へんないいかたになるが感謝している。

ホセ・カレーラスとキリ・テ・カナワを起用した「ウエスト・サイド・ストーリー」は、
CDだけでなくLD(レーザーディスク)も発売になった。

一度見ている。
ホセ・カレーラスが、クラシック歌手特有の歌い方がどうしても抜け切らず、
録音現場から立ち去ってしまうシーンがあった。

このことがあったから、
「ウエスト・サイド・ストーリー」での録音があったから、
その十数年後の“AROUND THE WORLD”がある、と感じるからだ。

Date: 2月 26th, 2022
Cate: 映画

THE BLUE NOTE STORY(その1)

3月11日から一週間だけ、映画“THE BLUE NOTE STORY”が公開される。

監督はエリック・フリードラ、
製作総指揮はヴィム・ヴェンダース。

どんな映画なのかは、リンク先を見てほしい。
一週間という短い上映期間、
しかも上映劇場は、北海道が一、関東地区(東京)が二、
中部地区が一、近畿地区が二、九州地区が一と少ない。

おそらく割と早くストリーミングでも観ることができるようになるのだろうが、
こういう映画は大きなスクリーンの映画館で観たいもの。

観に行く予定だ。

Date: 2月 19th, 2022
Cate: 映画

WEST SIDE STORY(その3)

ここでもTIDALのことを取り上げるが、
TIDALでは「ウエスト・サイド物語」、
「ウエスト・サイド・ストーリー」のサウンドトラックだけでなく、
バーンスタインによる自作自演盤、ブロードウェイ盤(新旧)が聴ける。

「ウエスト・サイド・ストーリー」以外はMQAで聴ける。
バーンスタイン盤は、MQA(96kHz)で聴ける。

「ウエスト・サイド物語」に特に思い入れのなかった私でも、
バーンスタイン盤はCDで、出てすぐに買っている。
発売時期からいって、てっきりデジタル録音だとばかり思っていたのだが、
TIDALで96kHzで聴けるということは、アナログ録音ということになる。

バーンスタイン盤がMQAで聴けることは、早い時期から知っていた。
でも、改めて聴こう、とは、バーンスタイン好きの私なのに、そう思うことはなかった。

それでも「ウエスト・サイド・ストーリー」を観て帰宅したら、
ひさしぶりに聴いていた。三十数年ぶりに聴いていた。

といっても最初から最後まで通して聴いたわけではなく、
選曲しながらだから、正味半分ほどしか聴いていない。

聴いていて、私にとってのバーンスタインは、やっぱり指揮者だな、と思うとともに、
ジョン・ウィリアムズのことも少し考えていた。

Date: 2月 16th, 2022
Cate: 映画

WEST SIDE STORY(その2)

ミュージカルが好きな人にとっては、
「ウエスト・サイド・ストーリー」は昂奮の一本なのかもしれないが、
ミュージカルが余り好きじゃない私には、夢中になって観ていたとはいえなかった。

冒頭から、いきなりミュージカル全開といった感じで、
そのせいで入り込めないものを感じていたわけで、
そんな私だから「ウエスト・サイド・ストーリー」の映画の出来について、
なにか書こうとは思っていない。

ただ観ていて感じたのは、「ウエスト・サイド・ストーリー」はやはりアメリカの映画だし、
アメリカでなければ撮れない映画だと感じていた。
そうだからこ予告編をみて、大きなスクリーンで観たい、と思ったのだろう──、
と一人で納得していた。

「ウエスト・サイド・ストーリー」で何がいちばん印象に残っているのかといえば、
「Gringo(グリンゴ)」が、セリフの中に何度か出てきたことである。

手塚治虫好きの私は、手塚作品の「グリンゴ」で、その言葉を知った。
「グリンゴ」とは、よそものという意味のスペイン語とのこと。
いわゆる蔑称である。

私の記憶にないだけで、「ウエスト・サイド物語」のセリフにも登場していたのだろう。
そのころ小学生の私には、そんなことはまったく憶えていない。

だからといって「ウエスト・サイド物語」をいま一度観ようとは思っていない。
小学生のころ観た「ウエスト・サイド物語」は、けっこう大きなスクリーンだった。
田舎の映画館だから、意外にも大きいものである。
設備はもう古びていたように記憶している。

ほぼ五十年前のことだ。記憶も古ぼけている。
「ウエスト・サイド物語」と「ウエスト・サイド・ストーリー」を比較しようとも思っていない。

このことに関しては、いろんな人が語るはずだ。

Date: 2月 15th, 2022
Cate: 映画

WEST SIDE STORY(その1)

「ウエスト・サイド・ストーリー」を観てきた。
1961年公開の「ウエスト・サイド物語」も、ずっと昔(1970年代)に観ている。

私が観たのは、小学生のころだったはずだ。
当時、課外授業のかたちで映画鑑賞があった。
どこかが推薦している映画を、映画館で観る。

小学生のころの記憶だから、不確かなところもあるけれど、
観なくてはならない映画だったから「ウエスト・サイド物語」を観ていた。

「ウエスト・サイド物語」を観たのは、この一度きりである。
ミュージカルがあまり好きじゃないということも、みなかった理由の一つだ。

そんな私が「ウエスト・サイド・ストーリー」は観に行った。
スピルバーグがリメイクするという情報は前から知っていたけれど、
興味を持つことはなかった。

それでも映画を観に行くと、本編上映前に、
予告編やら最新映画情報などが流れる。

「ウエスト・サイド・ストーリー」もそうだった。
撮影が行われている時期から、最新情報としてその映像が流れていた。

そして去年、予告編が流れるようになった。
なにかの映画を観に行くたびに、
「ウエスト・サイド・ストーリー」の予告編をみることになる。

予告編を一度でも、映画館でみると、
これは大きなスクリーンで観たい、そう思うようになり、今日観てきた。

Date: 2月 7th, 2022
Cate: 映画

Ghostbusters: Afterlife

「ゴーストバスターズ/アフターライフ」を観てきた。
映画の内容には触れないが、ひとつ気になることがあった。

ポッドキャスト少年が登場する。
彼はソニー製のヘッドフォンを首にかけている。
それはいいのだが、なぜか左右を反対にかけているのだ。

ポッドキャスト少年がヘッドフォンを首に掛けているシーンはいくつもある。
そのすべてのシーンで、左右が反対なのだ。
ということは、意図的に反対にかけている、としか思えない。

制作会社はコロムビアピクチャーズで、
いうまでもなくソニーグループ傘下の映画スタジオである。

なのにソニー製のヘッドフォンを左右反対にかけているシーンを、
誰も気づかなかったのか。

Date: 1月 27th, 2022
Cate: 映画

HOUSE OF GUCCI

「ハウス・オブ・グッチ」を観てきた。
TOHOシネマズ日比谷のスクリーン1での上映だった。

映画の内容や感想について書きたいのではなく、
いくつかのシーンで、時計の秒針の音がはっきりと聞こえてくる。
ちょっと意外でもあった。

TOHOシネマズ日比谷で観ることが多い。
IMAXやドルビー・アトモスでの上映だと、スクリーン1ではなく、
スクリーン4やスクリーン5である。

スクリーン1での映画は、そういえばひさしぶりかも……、と思いながら、
本編上映前に流れる、毎回同じの鑑賞マナーや盗撮禁止の短い動画。

これらの音の印象が、スクリーン4、スクリーン5とはちょっと違う。
音の定位がいいのだ。

そういえば2020年の終りごろに、
サウンドシステムのチューニングを行ったというニュースがあったのを思い出す。

それがどのスクリーンなのかはわからなかったが、スクリーン1がそうなのは間違いないだろう。
そのことがあって、「ハウス・オブ・グッチ」での時計の秒針の音だったのか。

他の映画館では、そのあたりどうなんだろうか。