My Favorite Things(カセットデッキ篇・その4)
私が熱心に読んでいたころのステレオサウンドは、カセットデッキ、オープンリーデッキをあまり取り上げていなかったのは、
姉妹誌に隔月刊のテープサウンドがあったからだろう。
私が住んでいた田舎の書店に、ステレオサウンド他オーディオ雑誌はけっこう並んでいたが、
テープサウンドは見かけた記憶がない。
テープサウンドがない、ステレオサウンドでもあまり取り上げない。そのこともカセットデッキ(テープ)にあまり関心を持てなかったことにつながっていると思っている。
それにLPを買ったらカセットテープに録音して、そちらを聴く──、
そういう習慣は私にはなかった。多くの人がそうだろうと思っていたら、
意外に多くの人が、まずカセットテープに録音していた、と話すのを聞いて、えっ、そうなのか、と驚いたことが何度もある。
LPの録音ということを積極的にやっていたら、カセットデッキ(テープ)への関心は相当に違っていただろうが、そうではなかった。
メタルテープが登場した時、もちろん興味はあった。でもそのころ使っていたカセットデッキはメタルテープ登場以前の機種ゆえ、当然対応していない。
メタルテープ対応のカセットデッキを買うだけのお金があれば、LP再生環境を良くしたい、と思っていたから、
メタルテープの音を聴いたことは数度あっても、自分で使ったことはずっとなかった。
メタルテープ対応カセットデッキを手に入れたのは2019年、ヤフオク!で落札したヤマハのK1dが初めてである。
カセットデッキは手に入れても、メタルテープも落札するまで、しばらく聴くことはできなかった。
自分のシステムで、自分で録音して(といってもCDのダビング)聴いたのは2020年になっていた。
私のカセットデッキ(テープ)への関心の薄さは、このことからもわかってもらえよう。
カセットデッキ(テープ)へ強い関心のある人にとってのナカミチと、
関心の薄い私にとってのナカミチの存在の大きさは、ずいぶんと違ってきて当然である。