Date: 2月 28th, 2025
Cate: 真空管アンプ
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シーメンス Eurodynと真空管OTLアンプ(その2)

アンプにしてもスピーカーにしても方式や素材によって、
出てくる音の全てが決定づけられるわけではないことは、
もちろんわかっている。

それでも「真空管OTLアンプ」は、それだけで少し特別な存在なのは、
私ひとりだけではないはずだ。

オーディオに興味を持ち始めたころ、
無線と実験、ラジオ技術で、真空管OTLアンプの製作記事や、
それに関する記事を読むと、いつかは自作してみたい、とも思うようになる。

そのころ、真空管OTLアンプの火を灯し続けていたのは、日本だった。
カートリッジに関しても海外メーカーがMC型から徹底していく中で、
ずっと作り続けてきたのは、日本のメーカーであり、
真空管OTLアンプについても同じと言えた。

とはいえ、そのころの日本の真空管OTLアンプを聴く機会はなかった。
マックトン、エトーン、マクソニックなどがあった。

私が聴いた真空管OTLアンプといえば、
カウンターポイントのSA4、フッターマンのシリーズ全機種であり、
フッターマンのOTL4の音には、かなり惹かれるものを感じたし購入を迷いもした。
けれど購入にいたらなかったのは、
ステレオサウンドでの試聴の準備中に平滑コンデンサーが爆発したことがあったからだ。

SA4は、ステレオサウンド試聴室に常備されていて、
かなりの回数、いろんなスピーカーで聴いている。
いいアンプだと感じつつも、欲しい、とまでは至らなかった。

アインシュタインが真空管OTLアンプを出していることは知ってはいても、
聴く機会はなかったし、日本での取り扱いを、輸入元は辞めてしまった。
そのアインシュタインのThe Final Cut MK70を聴いた。
シーメンスのEurodynで聴いた。

違和感のない音が、聴けた。

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