Date: 1月 8th, 2022
Cate: 新製品
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新製品(その16)

コロナ禍のためCESがオンラインで開催されていて、
そこでの新製品の発表のニュースが、いくつか続いている。

別項で触れたJBLの4305Pがそうだし、
JBLと同じハーマン・グループのマークレビンソンからは、
初のヘッドフォンが登場し、さらにマークレビンソン創立五十年を記念しての、
ML50も発表になっている。

Mark Levinsonの頭文字MLを型番につけていたのが、
マーク・レヴィンソンが会社を離れ、新体制になったことで、
型番の頭にはNo.とつけられるようになり、最初の製品がNo.20だった。

ML2の出力を25Wから100Wに増したNo.20は、やはりA動作のパワーアンプだった。
ML50もモノーラル・パワーアンプである。

型番はML2風、フロントパネルのラックハンドルはNo.20風、
フロントパネルの意匠は、いまのマークレビンソンのアンプ風である。

これがなんともちぐはぐな印象でしかない。
音はどうなのかはわからない。
マークレビンソンのパワーアンプなのだから、それなりのクォリティであることは確かだろう。

それはいいのだが、このML50(限定モデルでもある)を欲しがる人は、
いったいどういう人なのだろうか。

限定というキャッチフレーズ、
創立五十周年記念というキャッチフレーズ、
そういったことに心がグラッとくる人向けなのだろうか。

その15)で、
新製品の登場は、新性能の登場である。
たまには旧性能の登場といえるモノもないわけではないが、
基本的には、新製品は新性能の登場である、と書いている。

ML50のベースモデルは、No.536とのこと。
当然、そのままというわけではなく、細部のブラッシュアップが図られていることだろうし、
音もNo.536そのままというわけではないはずだ。

その意味では、No.536の音を高く評価している人にとっては、
安心して購入できるアンプということになる。

ハズレ、ということはないアンプである。
けれど、そのことは、わくわくしない、ということにもつながっていく。

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