会って話すと云うこと(その29)
昨晩(12月28日)は、オーディオマニア三人集まっての忘年会だった。
Yさんは1962年、Aさんと私は1963年生れで、つまり同世代。
あれこれ話していたら、あっという間に時間が過ぎっていた感じで、楽しかった。
話にも出てきたのだが、われわれ三人は、
10代のころ、熱心にステレオサウンドを読んで過ごした。
Yさんが通っていた私立の高校の図書室にはステレオサウンドがあった、とのこと。
雑誌類は貸し出し禁止なのだが、夏休みにまとめて貸し出してくれた、と。
私が通っていた田舎の公立の高校とは大きく違うなぁ、と思いながら、
そういう私はカバンに必ず一冊はステレオサウンドを入れていた。
たまに必要な教科書を忘れることはあっても、ステレオサウンドを忘れたことはない。
三人に共通していることの一つに、
三人ともJBLのスピーカーに憧れ、いまも好きだということがある。
現在のJBLのすべてのスピーカーを認めるわけではないが、
それでも10代のころに4343を筆頭に、JBLのスピーカーは憧れだった。
4343はスーパースターのようにも私は感じていた。
そして三人とも、いまJBLのスピーカーを鳴らしている。
JBLのスピーカーをバカにする人が少なくないのは知っている。
そんな彼らがどんなスピーカーを高く評価しているのかも知っている。
でも、それはどうでもいいことだ。
1970年代後半にオーディオに興味をもち、
ステレオサウンドを熱心に読んできた者でなければ理解できない世界がある──、
それだけのことである。