「シャカリキ!」(その1)
今日、24年ぶりに少年チャンピオンを買った。
今日発売の21+22号は、創刊50周年の特別企画として、
以前掲載されていたマンガを再掲載している。
21+22号には、曽田正人氏の「シャカリキ!」である。
1992年から1995年まで、私はこの「シャカリキ!」に胸を熱くしていた。
もう30になっていたのに、まだ少年マンガ雑誌を買っていたのか、とバカにされようが、
なんとも思わない。
「シャカリキ!」によってロードバイクに興味を持った。
オーディオもそうだが、自転車も、私の周りにやっている人はいなかった。
オーディオは「五味オーディオ教室」、
自転車は「シャカリキ!」から始まっている。
今回再掲載されたエピソードは、第134話の「坂の求道者」である。
どのエピソードが再掲載されているのかは、買ってみるまでわからなかった。
ページをめくって、やっぱりこのエピソードか、とおもう。
「坂の求道者」で、主人公の野々村輝の母親が、心の中で呟いている。
《自転車でしか伝えられない
この子はそういう子なんだわ》
当時、何度も読み返していた。
一度目、二度目と読み、
三度目くらいで、ふと己をふり返った。
《オーディオでしか伝えられない》ことを持っているだろうか、と。
三年ほど前「会って話すと云うこと(その8)」で書いたころとは、
この時期でもある。
そのころの私は、
「私のオーディオの才能は、私のためだけに使う。」
こんなことをいっていた。
ある知人が、せっかくの才能なんだからオーディオの仕事をしたらどうですか、
何か書いたらどうですか、
そんなことを何度もいっていたから、
それに対して、こう言って返した。
けっこう本気でそう思っていた。
これこそがいちばん贅沢かもしれない、とも思っていた。
そう思い込もうとしていただけかもしれないが……。
「会って話すと云うこと(その8)」でも書いてるが、
「シャカリキ!」とともに、このころ川崎先生のDesign Talkを読んでいた。
読んでいなかったら、そのままでいまもいたかもしれない。
こんなふうに毎日ブログを書くことはやっていない。
《オーディオでしか伝えられない》ことを持っているからオーディオマニアのはずだ。