Noise Control/Noise Designという手法(その3のその後)
日本民間放送連盟が総務省に、
ラジオのAM放送の廃止を求める方針を決めた、というニュースが二日前にあった。
すでにAM放送の一部はワイドFM対応のチューナーで受信できるようになっている。
ノイズがFM放送よりも多く、音質面でもAM放送は不利である。
しかもAM放送は1992年にステレオ放送となったが、
いろいろな事情から元のモノーラル放送に戻っている。
一方でインターネットのストリーミングを利用したradikoではステレオで聴ける。
そういう状況においてAM放送が廃止に向うのは仕方ないことなのかも、と思いながらも、
AM放送が終ってしまったら、鉱石ラジオも無用の長物と化してしまう。
電源を必要としない鉱石ラジオ(ゲルマニウムラジオ)。
いまでもキットが売られているようだから、
若い世代の人たちでも作ったことのある人は少なくないかもしれない。
もっともプリミティヴな受信機である。
ゆえにFM放送は受信できないものだと、二日前まで思い込んでいた。
一応確認のためと思い、検索してみると、
かなり技術的に難しい面もあるが、鉱石ラジオでのFM放送の受信もできないわけではない。
AM放送用の鉱石ラジオの手軽さは、ないといえる。
九年前に(その3)を書いている。
そこである方のツイート、
「ゲルマニウム(ラジオ)でなければ復調できない類の記憶」を引用している。
AM放送がほんとうに廃止されれば、ノイズに関する一つの記憶が、
そこから先の世代には存在しなくなる。