Date: 10月 15th, 2018
Cate: 菅野沖彦
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菅野沖彦氏のこと(その2)

同じころだったか、
菅野先生のさみしそうな表情を見ている。

みんな、いなくなった……、
そんなことをいわれての表情だった。

みんなとは、まさしくみんなである。
オーディオの仲間でありライバルでもあった人たち、
同世代の人たち、
1977年に岩崎先生が、1981年に瀬川先生が……、
そうやって菅野先生のまわりから、みんながいなくなった。

若い人たちがぼくの話をきいてくれるのは嬉しい、といわれていたけれど、
みんないなくなってしまったさみしさは、どうにかなるものではない。

最後まで生きていた者があじわうさみしさは、
菅野先生にあった(とおもっている)。

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