菅野沖彦氏のこと(その3)
1月14日。
杉並区の中央図書館の視聴覚ホールにて、
オクタヴィア・レコードの江崎友淑氏による講演会「菅野録音の神髄」が行われた。
十年ぶりに、この日、菅野先生と会えた。
短い時間ではあったが、話もできた。
この時、「これが最後かも」という予感があった。
そうなってしまったけれど、人は必ず死ぬ。
世の中に「絶対はない」といわれているけれど、
死は絶対である。
50をすぎたころから、友人たちにもよくいうようになった、
「50過ぎたら、いつ死んでも不思議じゃない」と。
そう思っている私は、今日、菅野先生の訃報をきいても、
頭の中がまっしろになったりはしなかった。
冷静に受け止めていた。
こうやって菅野先生のことを書き始めた。
だからといって感傷的になっていたわけではなかった。
それでも(その2)に、川崎先生のコメントがfacebookであった。
読んでいて、涙が出てきた。