FLEXUS FX100(その2)
音を出すために必要な意味でのオーディオ機器ではないが、
NTi AUDIOのFLEXUS FX100は、私にとってオーディオ機器と呼びたくなる測定器である。
(その1)を書いたのが2013年10月、
一年以上ほったらかしにしていたが、(その2)を書くために、NTi AUDIOのサイトを見ていた。
FLEXUS FX100は知れば知るほど、欲しくなる一台である。
私がFLEXUS FX100について書こうと思ったのは、
無響測定機能を装備したことを知ったからである。
アンプ、CDプレーヤーなどの電子機器は、測定器を揃え扱える人がいれば測定は可能になる。
けれどスピーカー、それにマイクロフォンとなると、
測定器と人だけでは満足とはいえず、無響室も要求される。
無響室を備えて、測定環境が整う。
オーディオブームだったころは、各メーカーに無響室があった。
大きな会社であれば無響室を用意できた。
けれど小さな規模の会社となると、無響室は用意できない。
無響室に入ったことのある人ならば、
無響室が、いかに一般の部屋と異る環境であるかを実感している。
奇妙な空間ともいっていい。
スピーカーシステムを鳴らすのは、そういった空間ではなく、
一般のリスニングルームであるのだから、必ずしも無響室は必要ではない──、
はたしてそう言い切れるだろうか。