オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(LNP2のこと・その1)
マークレビンソンのLNP2というコントロールアンプ。
1970年代後半もっとも注目を集めたといえるコントロールアンプ。
私も憧れたことのあるコントロールアンプ。
よく耳にするのが「LNP2のデザイン、いいですよね」である。
あの時代の、憧れのコントロールアンプだから、悪いデザインとはいわないものの、
優れたデザインか、となると、そうとはいえない。
ステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIES 1のカラー口絵。
JBLの4343をバックに、マークレビンソンのアンプが真正面から撮られたページがある。
この写真が象徴しているように、LNP2には精度感があった。
ウェストンのメーターは大きすぎず小さくもない、
三つあるレベルコントロールのツマミの周囲には、減衰量がdB表示されていた。
ツマミの大きさも大きすぎない。
精度感を損なう要素は見当たらないLNP2のフロントパネルであった。
HIGH-TECHNIC SERIES 1の写真は、そのことを充分伝えていた。
このページを切り取って壁に貼りたいとも思っていた。
それでもLNP2のデザインは優れているとは、思っていなかった。
これは、いまも変らない。