日本のオーディオ、これから(テクニクス・ブランドの復活・その1)
テクニクス・ブランドが年内に復活する、というニュースが昨日あった。
詳細についてはほとんどわからない。
どういうラインナップで復活するのか、具体的な情報はない。
なので、テクニクス・ブランドの復活に対しての個人的な感情は、いまのところない。
嬉しい、とも感じていないし、いまさら、とも思っていない。
ほんとうに年内に復活するのであれば、あと四ヶ月以内の話である。
もう少しまてば、いろいろなことがはっきりしてくる。
その時点で、どう思える製品を出してくるのか。
日本のオーディオメーカーは専業メーカーももちろんあるが、
松下電器産業(パナソニック)、東芝、日立といった総合電気メーカーがオーディオも手がけていた。
当時はそれがあたりまえのことであったけれど、
オーディオ業界が衰退していくと、日本のメーカーの特色がよりはっきりしてきた。
海外の、どのオーディオメーカーでもいい、
アンプにしろスピーカーシステムにしろ、
そこに使われているすべてパーツを自製できるメーカーがいくつあるだろうか。
アンプならばトランジスター、LSIといった半導体を開発製造し、
受動部品のコンデンサー、抵抗も製造する。トランスも必要となる。
スピーカーでは、振動板の材質、マグネットなどがある。
すべてのパーツを自社で製造したから優れたオーディオ機器がつくれる──、
というものではないことはわかっているが、
そういうことができるメーカーが、以前はオーディオ機器をつくっていた。
このことは時代が経つにつれ、すごいことだった、と実感できる。