Archive for 3月, 2020

Date: 3月 6th, 2020
Cate: 使いこなし

喫茶茶会記のスピーカーのこと(その17)

今回のaudio wednesdayでは、SACDをけっこう持ってきた。
個人的にも、どんなふうに鳴ってくれるのか興味津々なところもあった。

でも、その期待は一瞬にして打ち砕かれた。
せっかくのSACDであっても、メリディアンの218を使えば、
DSD再生ではなく44.1kHz、16ビットの通常のCD再生となる。

スペック的には、音質的にも不利になる。
それでも218の音を聴いてみよう、と思うしかなかった。

218を通す以前かけていたSACDのCD層を鳴らす。
残念なこと、というべきなのかもしもないが、
218での音の方がよかった。

いくら手を加えた218とはいえ、
元のプログラムソースがSACDとCDとでは、
誰が考えてもSACDのほうが良く鳴ってくれる、と思う。
私だってそうだ。

またそうでなくては困る。
なのに、この日の結果は違っていた。

こうなるとMCD350の調子がどこかおかしかったのかもしれないが、
それを突き止める時間はなかった。

218で聴こう、と決めた。
何も知らずに訪れた人が聴いたら、ひどい音と感じただろう。
それでも、そのがさつな音に耐えていくしかない。

こういう時、時間の余裕がたっぷりとあれば、
やさしいソフトから徐々に鳴らしていく、というやり方もあるが、
そんな悠長なことはやってられない。

それでも218の良さは伝わってくる鳴り方はしていた。
結局、どうにか聴ける音になってきたと感じたのは22時30分ごろだった。

そのくらいかかると、218にした時点で予想できていた。

Date: 3月 6th, 2020
Cate: 使いこなし

喫茶茶会記のスピーカーのこと(その16)

audio wednesdayは毎月第一水曜日だから、
次回までは四週間もしくは五週間あることになる。

そのあいだは、誰かによって鳴らされていたり、
スピーカーを鳴らす必要のない人、
つまり喫茶茶会記のスペースを音楽、オーディオ以外に利用している人たちにとっては、
邪魔な存在になったりする。

今回は四週間ぶりになる。
しかも3月のaudio wednesdayは、どうしてもさけられない用事があって、
喫茶茶会記への到着がいつもより二時間以上遅くなってしまった。

音が鳴り始めたのは20時過ぎていた。
鳴ってきた音は、ひどかった。

この四週間のうちに、どれだけひどい扱いを受けてきたのか、
それともがさつな鳴らし方をされてきたのか、
そんなことを想像してしまうほど、がさつな音しか鳴ってこなかった。

時間の余裕があれば、あれこれやれるが、今回は違った。
もうただただ鳴らしていくしかない。

繊細さ、みずみずしさ、艶、そういった要素が皆無の、
野放図な音だった。
だから、がさつな音と表現したくなる。

2月のaudio wednesdayでの音は、いったいどこか消えてしまったのか。
そういいたくなるほどだった。
しかもSACDで、そういう鳴り方だった。

今回は遅くなったこともあって、
メリディアンの218は設置しなかった。
マッキントッシュのMCD350で、いい音がしたら、
そのまま行こうかな、と考えていただけに、
出てきた音のがさつな音の度合の大きさに、結局218を取り出すことにした。

Date: 3月 6th, 2020
Cate: アクセサリー

仮想アース(218の場合・その3)

アースの理想の状態は、電位が0Vであり、絶対に変動しないこと。
おそらく実現はできない、と思う。

なので現実にはできるだけ低く、変動しないこと、もしくは変動しにくいことである。

今回の218(version 9)のアース電位は、それまでの四分の一程度までに低くなったとはいえ、
アースに関するところに手を加えたわけではない。
仮想アース関連のアクセサリーを使用したわけでもない。

具体的なことは伏せておくが、
やった本人にしても、アース電位がここまで低くなるとは予想をこえていた。

数割程度は低くなるかもしれない、その程度の予想だった。
こうなるとアースに関するところは手を加えていないとはいえ、
アース電位を低くし、変動も小さくする、という意味では、
仮想アースに関係してくること、と判断して、ここで書いたわけだ。

仮想アースという言葉にとらわれすぎて、
パッシヴ型にしろアクティヴ型にしろ、
アースになんらかのアクセサリーを使用するのが仮想アースと考えてはいないだろうか。

今回やったことはパッシヴ型といえる。
218にだけのことではなく、他のオーディオ機器にも使える。
けれど、くり返しになるが、アースに直接何かをしたわけではない。

それでもアース電位を低くすることは可能なわけだ。
このへんに関しては、もう少し追試を行うつもりだ。

Date: 3月 6th, 2020
Cate: アクセサリー

仮想アース(218の場合・その2)

昨晩(その1)へfacebookでコメントがあったので、(その2)を書くことにした。

これまでテスターでアース電位を測ってきた、と書いてきた。
けれど、一度も、測定値を出しことはない。
理由は簡単である。

テスターで測るアース電位は、常に絶対値ではないからだ。
改めて書くまでもないことだが、テスターの片方は指で持っている。
つまりアース電位を測るさいの基準は、測る人の身体の電位である。

つまり同じ条件で測っても、
測る人が変れば、数値は微妙に変化するし、
同じ人が測っても、違う日に測ればテスターに表示される値は変ってくることがある。

それで短時間で、どちらの電位が高いか低いかをみるには、なんら問題はない。

絶対値が測れれば、そこでの数値をここで書いている。
メリディアンの218の、AC極性があっている時は○○Vで、
合っていない時は○○V、というふうにである。

けれど、あくまでも相対値でしかないから、高いか低い、
そのくらいのことしか書いてこなかった。

今回もどの程度アース電位が低くなったのかについては書かなかった。
version 9にして、218のアース電位は、
version 8までのアース電位、ほぼ四分の一程度までに低くなっている。

数割程度低くなっていたわけではない。
ここまて低くなる、ということは、
絶対値ではないとはいえ、はっきりと低くなった、といえる。

それに昨晩の(その1)を書く前にも測っている。
やはり以前測った値の四分の一程度に下っている。

これまでテスターによるアース電位の測定は、数えきれないほどやってきている。
どういう誤差が発生するかも承知している。

そのうえで、今回の218のアース電位の低さは、もう誤差とはいえない、と判断した。

Date: 3月 5th, 2020
Cate: アクセサリー

仮想アース(218の場合・その1)

昨晩のaudio wednesdayでは、メリディアンの218(version 9)を持っていった。
version 8からversion 9への変更点は少ない。

音はけっこう変化した。
そのことについて書きたいのではなく、
昨晩、セッティングしているときに、218のアース電位を測ってみた。
これまでに二回ほど測っている。

どちらもほぼ同じ値を示した。
今回もそのくらいのはず、と思っていたら、
そうとうに低い値をテスターは示す。

電源を入れ忘れているのかな、と確認しても、そんなことはない。
その下り方は誤差とはいえないほどである。

しかも値が低いだけでなく、変動率も小さくなっている。

仮想アース関連のアクセサリーを導入したわけではない。
その値を見て、アース電位について改めて考えてみた。

納得いく理由はある。
やってみて、測ってみて、
こういうことでもアース電位は下り、安定していくのか、という発見であった。
version 9の音の変化は、このことが大きく影響しているのかもしれない。

Date: 3月 5th, 2020
Cate: High Resolution

MQAで聴きたいグルダのモーツァルトの協奏曲(その1)

e-onkyoでは、
フリードリヒ・グルダとクラウディオ・アバドによるモーツァルトのピアノ協奏曲は、
第25番と27番のカップリングが、MQAの96kHz、24ビットで聴ける。

これがあるのに、なぜ、20番と21番がないのか、と思っていた。
いつか出るのか、それとも出ないのか。

25番と27番は2018年に出ている。
約二年経っているのだから、出ない可能性が高いのか、
そんなことを思っていたら、
ドイツ・グラモフォンから、
20番、21番、25番、27番を、CD(二枚)+Blu-Ray Audio(一枚)で、5月に出る。

192kHz、24ビットでリマスターされており、
Blu-Ray Audioは192kHz、24ビットでの収録である。

このあたりは、さきごろ出たミケランジェリのドビュッシーと同じだ。
ということは、これもまたミケランジェリのドビュッシーと同じで、
グルダ、アバドによるモーツァルトのピアノ協奏曲も、192kHz、24ビットで出るのか。

出るとしたら、MQAも含まれる可能性はとても高い。

グルダとアバドのモーツァルトは、
25番、27番のカップリングよりも、20番、21番のカップリングのほうが、
実に素晴らしい演奏である。

だからこそ20番、21番をMQAで聴きたい。
それがようやく叶うかもしれない。

Date: 3月 5th, 2020
Cate: audio wednesday

第111回audio wednesdayのお知らせ(218+α)

4月1日のaudio wednesdayは、218+αがテーマである。
メリディアンの218は、昨晩のaudio wednesdayでversion 9を聴いてもらった。

別項で書いているようにversion 10は構想だけで実行に移す気はない。
けれど、218は、もっともっと良くなるはず、と確信している。

今回は218の内部に手を加えるわけではない。
「218はWONDER DACをめざす(その15)」で触れているように、
218に、いわばオーディオ用アクセサリーを追加して、という意味での218+αである。

とはいっても、オーディオ用アクセサリーとして、
オーディオ店で売られているモノを使うわけではない。
そういうアクセサリー類を使うのは、218ユーザー一人ひとりが自由にやればいいことである。

メリディアンの218は、125,000円(税抜き)のD/Aコンバーターである。
そこに同等の価格か、それ以上の価格のアクセサリーを使おうとは、ほとんど考えていない。

218の価格の何倍もするアクセサリーを買って(使って)、
音が良くなったとしても、私の感覚としては、
それはちょっと違うだろう、と感じてしまう。

今回やることは、直接手を加えるわけではないので、
やる気になれば、どなたにも試せることである。

もちろん価格的にも、218とアンバランスになるようなモノは使わない。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

19時開始です。

Date: 3月 5th, 2020
Cate: ディスク/ブック

ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集(その5)

児玉麻里とケント・ナガノのベートーヴェンのピアノ協奏曲集(SACD)を、
やっと聴いたのは2月の終りのころだった。

ディスクを購入して約二ヵ月。封も切らずそのままにしていた。
よくCDボックスを買って、そのままにしている──、
そんな話を、特にクラシック好きの人ならば何度も目にしたり耳にしたりしていることだろう。

話を聞いたり見たりしているだけでなく、
自身もそうであったりする場合もあるはずだ。

クラシックのCDボックスは、いろんなレコード会社から出る。
10枚組程度ではなく、
50枚をこえるボックスも珍しくないし、しかも価格も棘ほど安かったりするから、
つい購入してしまう。

しかもHMVもタワーレコードもまとめ買いだと、さらに安くなることがある。
なのでCDボックスを、あれもこれもと注文すること(したこと)は、
クラシック好きの人ならば、一度や二度ではないはずだ。

大量の枚数のディスクが到着する。
嬉しい反面、それほどの枚数のCDをすべて聴く時間をつくるのは、なかなか大変である。
それで封を切らずに、そのままになってしまっているCDボックスの数が、
二桁になってしまった人もいる。

児玉麻里とケント・ナガノのベートーヴェンは、そういう理由ではない。
SACDというのが理由である。

SACDで児玉麻里とケント・ナガノのベートーヴェンのピアノ協奏曲集を聴いて、
みじめな音しか鳴らなかったら、
そしてそれ以上に、まさにベートーヴェンという音とは対極の音でしか鳴らなかったら……、
そういう怖れみたいなものがあったからだ。

Date: 3月 4th, 2020
Cate: ヘッドフォン

ヘッドフォン考(その7)

その6)には、すぐにAさんからfacebookにてコメントがあった。
「冴えを感じさせる音にもチューニングできる」、
そんなことが書いてあった。

そうだろうな、と思いながらも考えていたのは、
スピーカーとヘッドフォンの音の相違について、だった。

Aさんはヘッドフォンを、いまのところメインとされている。
Aさんのところでは何度か聴いている。

だからよけいにスピーカーとヘッドフォンの音の相違、
それによるチューニングの方向性などについて考えたわけだが、
同時に、もう一つふと思いついたことがある。

結局は、ここでも「音は人なり」なのか──、
そう思っている。

Aさんとはよく飲みに行く。
でも、私はAさんを少し誤解していたようだ。

Aさんの自宅で聴いた音、
Aさんが野上さんのところに持ち込んだパソコンによる音、
それらを聴いていると、Aさんは穏やかな人なんだ、ということにようやく気づいた。

Date: 3月 3rd, 2020
Cate: ショウ雑感

2020年ショウ雑感(その7)

5月14日から17日までミュンヘンで開催予定だったのHIGH ENDショウは、
新型コロナウィルスの流行により、中止が先日正式に発表になった。

日本のオーディオショウはどうなるのだろうか。
OTOTENは6月6日と7日である。
中止になる可能性は十分考えられる。

そんなことを思いながら、
1979年にステレオサウンドから出たオーディオフェアのムックをパラパラめくっていた。

「入場者の中から100人の方々にうかがってみました」という記事がある。

100人中、50代の人は2人である。
10代の人が19人、
20代、30代が中心年齢層である。

それから40年。
OTOTEN、インターナショナルオーディオショウの中心となる年齢層は、
そのまま40年スライドしただけのようである。

Date: 3月 3rd, 2020
Cate: audio wednesday

第110回audio wednesdayのお知らせ(ピアノ録音を聴こう)

3月4日のaudio wednesdayに持っていく予定のCDを挙げておく。

グレン・グールド:バッハ ゴールドベルグ変奏曲(SACD)
グレン・グールド:ブラームス 間奏曲集(SACD)
グレン・グールド:モーツァルト ピアノソナタ集(SACD)
児玉麻里、ケント・ナガノ:ベートーヴェン ピアノ協奏曲集(SACD)
ミハイル・プレトニョフ:シューマン(SACD)
アニー・フィッシャー:ベートーヴェン ピアノソナタ全集
クラウディオ・アラウ:モーツァルト ピアノソナタ集
マウリッツォ・ポリーニ、クラウディオ・アバド:バルトーク ピアノ協奏曲
マルタ・アルゲリッチ、キリル・コンドラシン:チャイコフスキー ピアノ協奏曲(SACD)
アルトゥール・シュナーベル:ベートーヴェン ピアノソナタ全集
エリック・ハイドシェック:ブラームス ピアノソナタ
ビル・エヴァンス:ワルツ・フォー・デビィ(MQA-CD)
バド・パウエル:ザ・シーン・チェンジズ(MQA-CD)
クララ・ハスキル、イーゴリ・マルケヴィチ:モーツァルト ピアノ協奏曲(MQA-CD)
柳兼子:声楽リサイタル
ドーラ・シュヴァルツベルグ、マルタ・アルゲリッチ:フランク ヴァイオリンソナタ(SACD)
グレン・グールド:バッハ インヴェンションとシンフォニア(flac)
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ:ドヴュッシー 前奏曲集(MQA)

けっこうな枚数になる予定。
できるだけすべてかけようと考えている。

開始はいつもと同じ19時を予定していますが、
都合により少し開始時間が遅くなるかもしれません。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 3月 2nd, 2020
Cate: 218, MERIDIAN

218はWONDER DACをめざす(その15)

メリディアンの218に手を加えるのは、version 9でひとまず終了となる。
version 10の構想はもっているが、実行するつもりはない。

そのかわり218+αを次の手として考えている。
218はWONDER DACをめざす(さらにおまけ)」で取り上げているコトヴェールのDMJ100BT、
これが218+αの第一弾である。

第二弾として、いまあることを試している。
けっこういい感触を得ている。

第三弾は、別項「スイッチング電源のこと」で書いていることと直接関係してくる。
これはあと二週間後くらいに実行に移せそうである。

第四弾は構想だけで、秋葉原に部品を買いに行く必要があり、
まだ試していない。

これらのことは第三弾が間に合えば、
4月1日のaudio wednesdayで行う。

Date: 3月 2nd, 2020
Cate: きく

音を聴くということ(グルジェフの言葉・その7)

先日発売になったオーディオアクセサリー 176号は、
音元出版のサイトによれば《編集部入魂の1冊》だそうだ。

入魂の音、という表現はしばしばみかける。
自分自身の音について「入魂の音」と表現する人もいるし、
誰かの音について「入魂の音」という人もいる。

入魂とは、辞書(大辞林)には、
 ある事に全神経を傾注すること、
 ある物に魂を入れること、
とある。

オーディオアクセサリーの場合は、「ある事に全神経を傾注すること」の方だろう。
入魂の音の場合はどうだろうか。

使う人によって微妙に違ってくるのだろうが、
私は、「ある物に魂を入れること」の方で使われているように感じている。

つまり音に魂を入れること、である。

「五味オーディオ教室」が、私のオーディオの核になっている。
だから、ここでくり返し書いているように、
オーディオにおける肉体の復活を信じているし、めざしてもいる。

音による肉体の復活。
実際には、そう錯覚しているだけなのだろうが、
それでもそう感じることがあるのも事実だ。

それでも、肉体の復活と感じられる音こそが入魂の音とは思っていない。
細部にまで神経のいきとどいた素晴らしい音で鳴っていたとしたら、
そこでの入魂の音は、「ある事に全神経を傾注すること」の結果による音であって、
「ある物に魂を入れること」ではない。

Date: 3月 1st, 2020
Cate: アクセサリー

仮想アース(こういう方法も……・その6)

オーディオ用アクセサリーとして市場に出ている仮想アース関係の製品には、
いわゆるアクティヴ型とパッシヴ型とがある。

パッシヴ型は電源を必要としない。
製品によっては、どんな材質・材料が使われているのかさまざまだが、
電子部品は使われていない。

アクティヴ型は、まず電源を必要とする。
どんなことを行っているのか、
メーカー、輸入元の説明文を読んだだけでは、よくわからないものもある。

なぜ、ここまで複雑な仕掛けになっているのか、と疑問に感じる製品も見受けられる。
アクティヴ型のモノのなかには、
その製品をコンセントに接続し電源をONにしただけで、
オーディオのシステムとは接続しない状態でも、音は変化するはず、と思われる製品もある。

ここでの「音は変化するはず」と、いい意味では使っていない。
オーディオ雑誌やインターネットの記事には、接続すると効果あり、とある。
接続する前の音と接続した音との比較もある。

けれど、私が見た範囲では、接続しない状態の音は、
そのアクティヴ型仮想アースの製品は、どういう状態なのかははっきりとしない。

電源が入っている状態なのか、
それとも電源は切られているのか、
さらには電源コードはコンセントに挿してあるのかそうでないのか。

このへんのことを曖昧にしたままでの試聴記は信用しない方がいい。

私はアクティヴ型の製品は何ひとつ聴いていないので、
その効果や音の変化については何も語ることはないが、
思い出してほしいことが一つある。

1979年にオンキョーが採用したWスーパーサーボ方式である。

Date: 3月 1st, 2020
Cate: audio wednesday

第110回audio wednesdayのお知らせ(ピアノ録音を聴こう)

3月4日のaudio wednesdayには、
二つのモーツァルトのピアノソナタ集を持っていく。

一つはグレン・グールドのSACD、
もう一つはクラウディオ・アラウのCDである。

グールドの録音は1960年代なかばから70年代なかばにかけて、
アラウの録音は一部1973年もあるが1980年代で、
グールドがアナログ録音に対しアラウはデジタル録音である。

レコード会社もとうぜん違う。
でも、私はどちらも好きなピアニストである。
そしてグールドのモーツァルトも、アラウのモーツァルトも素晴らしい、と思っている。

五味先生はグールドのモーツァルトを
《たとえば〝トルコ行進曲〟の目をみはる清新さ》とされている。
聴いていると、特にSACDで聴いていると、その清新さにハッとする。

アラウはどうかというと、私の耳には清新なモーツァルトに聴こえる。

こんなふうに書いてしまうと、どちらも同じ演奏なのか、と受けとられるのはわかっていても、
そう書いてしまいたくなる。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。