喫茶茶会記のスピーカーのこと(その16)
audio wednesdayは毎月第一水曜日だから、
次回までは四週間もしくは五週間あることになる。
そのあいだは、誰かによって鳴らされていたり、
スピーカーを鳴らす必要のない人、
つまり喫茶茶会記のスペースを音楽、オーディオ以外に利用している人たちにとっては、
邪魔な存在になったりする。
今回は四週間ぶりになる。
しかも3月のaudio wednesdayは、どうしてもさけられない用事があって、
喫茶茶会記への到着がいつもより二時間以上遅くなってしまった。
音が鳴り始めたのは20時過ぎていた。
鳴ってきた音は、ひどかった。
この四週間のうちに、どれだけひどい扱いを受けてきたのか、
それともがさつな鳴らし方をされてきたのか、
そんなことを想像してしまうほど、がさつな音しか鳴ってこなかった。
時間の余裕があれば、あれこれやれるが、今回は違った。
もうただただ鳴らしていくしかない。
繊細さ、みずみずしさ、艶、そういった要素が皆無の、
野放図な音だった。
だから、がさつな音と表現したくなる。
2月のaudio wednesdayでの音は、いったいどこか消えてしまったのか。
そういいたくなるほどだった。
しかもSACDで、そういう鳴り方だった。
今回は遅くなったこともあって、
メリディアンの218は設置しなかった。
マッキントッシュのMCD350で、いい音がしたら、
そのまま行こうかな、と考えていただけに、
出てきた音のがさつな音の度合の大きさに、結局218を取り出すことにした。