Noise Control/Noise Designという手法(仮説・その6)
こういうアヤシイ感じのするアクセサリーは、けっこう気になる。
とはいえ気軽に買って試してみよう、という価格ではなかった。
BYBEEが気になっている人はけっこういたようで、
しばらくしたら、ある掲示板にBYBEEのX線写真が公開された。
そこには無誘導巻線がなされた何かが写っていた。
どうみても無誘導巻線である。
けれど、それ以上のことはわからなかった。
それから数年が経ち、昨年秋、
そういえばと思い出して、BYBEEで検索してみた。
今回はBYBEEをバラしている写真が見つかった。
中に入っていたのは、無誘導巻線抵抗だった。
DALEのそれではなく、アメリカの別のメーカーの無誘導巻線抵抗を、
何かで幾重にも包んであるつくりである。
量子ノイズが、いったいどういうものなのかも、
私にはよくわからないし、量子ノイズについて、
BYBEEを通すことでどれだけ取り除けるのかという実測データも、
いまのところ公開されていないようである。
BYBEEの中身が無誘導巻線抵抗だからといって、それだけがBYBEEの正体というわけでないだろう。
なんらかのノウハウがあるのだろう、と思いつつ、
BYBEEの中核となるのは無誘導巻線抵抗だ、という捉え方もできないわけではない。
そう思ってしまうのは、セメント抵抗からDALEの抵抗にかえた時の音の違いを知っているからである。
たしかになんらかのノイズが取り除かれている印象のする音の変化である。
なんらかのノイズが、BYBEEがいうところの量子ノイズなのかどうかはわからないが、
なんらかのノイズが減ることによって、
それはあたかも東京の水道水からカルキ臭が取り除かれたのと同じように、
微妙なニュアンスをしっかりと再現してくれる──、
そんな仮説(のようなもの)を考えるようになった。