Noise Control/Noise Designという手法(仮説・その4)
二ヵ月ちょっと鳴らしていたGFA535と、
鳴らしていなかったGFA535(改)とでは、
いくらエミッター抵抗をDALEに交換したとはいえ、
接続をかえた直後の音は、冴えない。
いわゆるスカスカの音である。
それも当然である。
長期間、まったく鳴らされていなかった(電源を入れられてなかった)のだから。
それでも、私の耳には、いくつかの変化が感じられた。
まず太い音が出てくるようになった、
それから、いじっていないGFA535では気づかなかった細部の音が聴きとれる。
このふたつの変化で、今回の抵抗の交換はうまくいったと感じていた。
それは、私が何度か交換の経験があって、その変化を聴いているからであって、
その経験がない人からすれば、二台のGFA535を聴いて、
どちらがいいかとなると、それまで鳴らしていた、いじっていない方となろう。
私だって、エミッター抵抗の交換の経験がなければ、
それにまったく何も知らされずに、二台のGFA535を聴かされて、
どちらを選ぶかときかれれば、いじっていない方を選ぶであろう。
そのくらいGFA535(改)の最初の音はスカスカだった。
けれど電源を入れて30分ほど鳴らしていたら、あきらかに音が変った瞬間があった。
もうこれで大丈夫だ、と判断できた。
いま鳴っている音は、それほどではなくとも、
このまま鳴らしていれば、早ければ24時間後、
遅くとも数日後には、いじっていないGFA535の音よりも、はっきりと良くなるという確信があった。
事実、翌日の夜、昨日の音よりもとてもよくなった、という連絡があった。
歌や楽器の細かいニュアンスがはっきりと聴きとれる、ということだった。