Archive for category 「本」

Date: 10月 19th, 2020
Cate: 「本」

ステレオ(2020年11月号)

半年ほど前に「ステレオのすべて」というタイトルで、
ここ数年、月刊誌ステレオが変ってきて、興味を惹く特集がときおりある。

いま書店に並んでいる2020年11月号の特集は「ホーン主義。」である。
表紙を飾るのは、JBLの新製品4349である。

買いそうになった。
今月は、いくつか試したいことがあって、
それでなくとも、けっこうディスクを買っているので、
締めるべきところは締めておく必要があるので、買わなかったけれど、
いまのオーディオ雑誌で、オーディオの楽しさを伝えているのは、ステレオだという気がする。

ただ毎号がそうだとはいわないが、応援したくなる。
「ステレオのすべて」のところでも書いているが、
あとすこし読み応えがあれば……、と思うのは、
こちらが長くオーディオをやっているからなのだろうか。

これからも変っていくはずである。
もっと良くなっていくのか、それともそうでなくなるのかは私にはわからないが、
いまの方向で進んでいってくれれば、ステレオを買う日が来るのかもしれないし、
そういう日が来てほしい。

Date: 5月 9th, 2020
Cate: 「本」

オーディオの「本」(読まれるからこそ「本」・その7)

先日、久しぶりに書店に行った。
そこそこ大きな書店である。

そこにも貼り紙があった。

その6)で書いているコンビニエンスストアの貼り紙とはちょっと違う。
コロナ関係の貼り紙なのだが、立ち読み禁止ではなく、
立ち読みはソーシャルディスタンスを維持してください、とあった。

ゴールデンウィーク中だったにもかかわらず(だからなのか)、
客はまばらだった。

ソーシャルディスタンスに気をつける必要がないほどに、人がいなかった。

いまでは書店に行かずとも、本を購入できる。
インターネットで注文すれば、場合によっては書店に注文するよりも手元に早く届く。
それに電子書籍に移行しはじめている人が増えてきているのだろうか。

(その1)で、ステレオサウンドのバックナンバー、それもかなり古い号が、
たまにではあっても、ひじょうにキレイな状態で古書店に並んでいることを嘆いた。

それは読まれていないからこそのキレイさであるからだ。
つんどく。
ステレオサウンドのキレイなバックナンバーも、つんどくだったからである。

つんどく状態の本が一冊もない、という本好きの人は、そうはいないのではないだろうか。

電子書籍の割合が増えていくということは、つんどくも増えていくことになるかもしれない。
実際の本をつんどくにしておくと、視覚的にも気になってくるものだが、
電子書籍だと、どれだけつんどくの本がたまってこようと、
さほど気にならないといえばそうだろう。

つんどくの傾向がましてくることを嘆く編集者のほうが多いと思うが、
そうでない編集者もいてもおかしくない。

定期購読者の多い雑誌ならば、
つんどくぐらいの読者のほうがありがたいといえば、そうともいえる。
買ってくれる。けれど読まない。
とりあえず見映えのいいように仕上げていればいい。

つまり読者ではなく、買者がいればいい──、という考えである。

Date: 4月 17th, 2020
Cate: 「本」

オーディオの「本」(読まれるからこそ「本」・その6)

いましがた近所のコンビニエンスストアから帰ってきたところ。
このコンビニエンスストアに行くのは二週間ぶりぐらい。

なにが大きく変っていたかというと、雑誌コーナーに、
「新型コロナ感染防止のため立ち読みしないでください」と、
大きく、何枚も注意書きが貼られていたことだ。

その4)で書いたことを、神経質すぎると思った人もいるかもしれないが、
現実は、そうである、としかいえない。

外出は極力控えているから、書店にも行っていない。
もしかすると近所の書店にも、同じような貼り紙があるのかもしれない。

もっと大きくの人が集まる店舗だと、そうかもしれない。

Date: 4月 14th, 2020
Cate: 「本」

ステレオのすべて

音楽之友社が年一冊出していた「ステレオのすべて」。
いつごろなくなったのだろうか、記憶にないほど、
「ステレオのすべて」への関心がそうとうに薄れてしまった。

私が「ステレオのすべて」を知ったのは、1976年12月だった。
ステレオサウンド別冊の「コンポーネントステレオの世界 ’77」とどちらを買おうか、
数日、そうとうに悩んだ。結果「コンポーネントステレオの世界」を選んだのだが、
「ステレオのすべて ’77」もずっと気になっていて、
あのころ中学生だった私は、何度も立ち読みした。

第一印象はよかった。
けれど、どんどんダメになっていったように感じた。
同じことは月刊誌のステレオにも感じ始めていた。

ステレオがダメになっていったから、「ステレオのすべて」もそうなっていったのだろう。

そのステレオも、書店でみかけても手にとることをしなくなってずいぶん経つ。
それでもここ二、三年、変ってきた、と感じている。

ほとんど関心を失っていたから、いつごろから変ってきたのかは正確にはいえないが、
少なくとも興味を惹く特集があるようになってきた。

月刊誌だからしかたないのはわかっていても、
あと少し読み応えのある特集になれば……、とも思うようになってきた。

もうちょっとで夢中になって読めそうなのに……、そんなふうに感じる号が毎号ではないものの、
年に何度かはある。

そう感じるようになってきたから、
「ステレオのすべて」を復活しないのか、と思うようになってきた。

Date: 4月 13th, 2020
Cate: 「本」

オーディオの「本」(読まれるからこそ「本」・その5)

紙の本から電子書籍へ、ということは、
触感の変化でもある。

アナログからデジタルへの変化ともいえる。

いまや紙の本であっても、制作過程はデジタルといっていい。
筆者も手書きの人は少なくなっていることだろう。

原稿もデジタルで、編集作業もデジタルで。
そうやってつくられても、読み手が手にするの紙の本の触感は、
そんなことは関係しない。

それはオーディオでも同じところがあって、
LPのマスターがデジタル録音だろうと、アナログ録音だろうと、
LPをさわったときの感じはかわらない。

CDも同じだ。
元がアナログ録音だろうとデジタル録音だろうと、
触って、そのことがわかるわけではない。

紙の本と電子書籍とでは、さまざまな違いがある。
そのなかで、大きく違うのは、触感(感触)の違いだ、と思う。

だからこそ、感染症の蔓延が、そこをのりこえるきっかけになるのではないだろうか。

Date: 4月 13th, 2020
Cate: 「本」

オーディオの「本」(読まれるからこそ「本」・その4)

新型コロナのニュースが途切れない。
出版関係の会社も、影響が大きい、というニュースをみかけた。

なんでも売行きの五割を占める大手書店の半分が、いま休業している、とのこと。
たしかにそういう大手の書店は、
駅ビルとか、大きなビルのテナントとして入っているのをよく見かける。

そういうビルそのものが営業を休止しているのだから、テナントである書店も閉店している。
個人経営の書店のほうが、営業時間を短縮しながらでもやっている。

とにかく書店の何割かが臨時休業している。
出版不況と、ここのところいわれ続けてきている。
書店の数は減ってきているところに、コロナ禍が追い討ちをかけているかっこうか。

そういう状況では、本が売れない、よりも先に、本を手にとってもらえなくなる。
それに思うのだが、新型コロナのせいで、
誰かが触れたものには触りたくないという人が増えてきているのではないだろうか。

いままでも、そういう人はいたけれど、いままでそんなこと気にしなかった人たちでも、
感染経路を考えると、触りたくない、という人が増えてくるだろうし、
そうなると書店が営業していたとしても、
並んでいる本を手にとってもらえなくなることだって考えられる。

考えすぎかもしれないとは思うが、そうだろうか、とも一方でおもう。
そうなってきたとしたら、電子書籍なのだろうか。

これまで、何回も電子書籍元年みたいなことがいわれてきた。
増えてはきているのだろうが、実感はない。

私の周りの本好きの人たちは、書店で本を買っている。
電子書籍の話をすることはほとんどない。

けれど、今年はそうなるのかもしれない。
何年後にふり返ったときに、2020年こそが電子書籍元年だった、ということになるかもしれない。

Date: 2月 4th, 2020
Cate: 「本」

オーディオの「本」(あるムックを手にとって思ったこと)

オーディオ関係のムックを、先月手にとった。
昨年末ぐらいに出たムックのはずだ。

ムックのタイトルは書かない。
おもしろいムックなのかそうでないのかは、読んだ人が判断すればいいことだから。

ただ思ったのは、このムックは自費出版じゃないのか、ということだった。
ある出版社から出ている。

自費出版を主とする会社ではない。
でも手にとって眺めてみると、
タイトルのつけ方といい、全体の構成といい、自費出版としか思えなかった。

自費出版なのだ、と私はほぼ確信しているが、そうでないかもしれない。
どちらでもいい。
自費出版にしか思えないムックを出すのか──、ということに少なからぬ衝撃を感じている。

ここまで、この出版社は切羽詰っているのか。

自費出版、もしくはそれに近いかたちでの出版にしろ、
もう少し工夫のしようはあったはずだ。

なのに、こんなかたちで出してしまっている。
そうとうに厳しい状況なのか。

Date: 1月 21st, 2020
Cate: 「本」

Net Audioの休刊

音元出版のNet Audioが、いま書店に並んでいるvol.37で休刊になる。
表紙に、感謝! 定期刊最終号とあるし、
音元出版のウェブサイトにも「定期刊終了のご挨拶ならびに今後の展開についてのご案内」がある。

季刊誌で37号で休刊、十年足らずということになる。
少し意外な感じもしたし、むべなるかな、というおもいと半々でもあった。

Net Audioは、昨年ぐらいから書店で手にとるようになった。
昨年は一冊だけは買った。

今年も特集次第、内容次第では買うこともあるだろうな、と、
期待していたところもある。

とはいえ、あいかわらず音元出版的記事ばかりだな、とも感じていた。
音元出版の編集(営業)方針について書く気はない。

かなり否定的なことを書くことになりそうだから、ということもあるが、
一方で、そういう編集(営業)方針ゆえに、フットワークの軽さのようなものがあるとも感じていた。

それにNet Audioが取り組んでいることに関して、
ステレオサウンドはいまのところ、さほど積極的ではない。
やりようによって……、そんなことも思っていたけれど、突然の休刊の発表だった。

休刊の理由はいくつかあるのだろう。
勝手な想像でしかないが、Net Audioがやろうとしていたことは、
これからのびていくことが期待されている(はずだ)。

なのに休刊。
それは、日本ゆえ……、なのか。

Date: 12月 11th, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その7)

10月の(その1)で、近所の書店で無線と実験が消えた、と書いた。
11月も取り扱っていなかった。
なので、私の見間違え、勘違いではない。

書店から一度消えてしまった雑誌は、再び扱われることはめったにない。
にも関らず、無線と実験の最新号が、書棚に戻ってきていた。

まさか、このブログを、近所の書店の方が読まれていることはないだろう。
この書店で無線と実験を定期的に購入していた人が、
店員に扱ってほしい、という要望を出したからだろう。

なんにせよ、無線と実験が再び取り扱われるようになったのは、
時々しか購入しない私にとっても嬉しいことだ。

Date: 11月 23rd, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その6)

別項「菅野沖彦のレコード演奏家訪問〈選集〉」へのfacebookでのコメントに、
県内最大の書店で、やっと見つけた、とあった。
別の方は、あてになりそうな書店がないとのことで、amazonに注文した、ともあった。

東京でも、規模がそれほど大きくない書店だと、
オーディオ関係の雑誌は置かれていないところが確実に増えてきている。

東京以外でも同じようである。
おそらく、私の実家がある熊本の田舎町も同じであろう。

「五味オーディオ教室」でオーディオの世界に出逢った私にとっては、
これから先、オーディオはどうなるんだろう……、と心配にダイレクトに結びついていく。

いまちょうどインターナショナルオーディオショウがやっている。
今年はどれだけの入場者があるのか、
例年と同じくらいてのか、増えているのか減っているのか。

いまのところなんともいえないが、増えたからといって喜べる状況だろうか。

本は、見知らぬ世界への入口となってくれる。
こんなことを書くと、amazonがあるだろう、と返ってくるかもしれない。

ここでは無線と実験が、近所の書店が置かれなくなった、ということから書き始めている。
書店になければ、amazonから買えばいいだろう、
わざわざ書くほどのことじゃない──、
ほんとうにそうだろうか。

ずっとオーディオをやってきて、無線と実験という雑誌があること、
これまで読んできた人ならば、それでいい。
でも、世の中には、無線と実験というオーディオ雑誌を知らない人の方が圧倒的に多い。

無線と実験の名をたまたま挙げているが、
ステレオサウンドに置き換えても同じだ。

ステレオサウンドで働きはじめたばかりのころ、いわれたことがある。
ステレオサウンドはオーディオの世界では有名だけど、
雑誌全体の世界から見れば無名に近い存在なんだ、と。

Date: 11月 21st, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その5)

SWITCHは、12月号はオーディオを特集するのが三年続いている。
12月号は、「いい音と暮らす QUALITY of SOUND LIFE」である。

今日書店に寄ったのは、SWITCHが目的でもあった。
ション手について、まずオーディオアクセサリーの最新号を、
それから「菅野沖彦著作集」、「菅野沖彦のレコード演奏家訪問〈選集〉」を手にした。

この数分のあいだに、これからの本を手にした人は誰もいなかった。
でも、SWITCH 12月号は三人が手にしていた。
三人とも買いはしなかったが、それでも迷わずSWITCHに手を伸ばしていたのだから、
12月号の特集の内容に興味を持ってのことなのだろう。

この人たちが、オーディオに関心があるのか、それとも村上春樹への興味からなのか、
それとも両方に関心があるのか──、私にはわからない。

それでも手にする人がこれだけいるのか、と思った。
わずか三人じゃないか、といわれそうだが、
上記のように、オーディオ雑誌を手にした人はいないのだから。

今日に限らない。
オーディオ雑誌に手を伸ばす人を見かけるのは、一年の間に二回あるかないかである。

Date: 11月 10th, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その5)

「ステレオサウンドが一人勝ちすると、オーディオ界にとってはよくないことだ」、
井上先生から何度かきいている。

井上先生は2000年12月に亡くなられているから、
ステレオサウンドという固有名詞のことろは、別の固有名詞に置き換えられたかもしれない。

井上先生の、このことばを聞いたときは、
確かにステレオサウンドの一人勝ちも、ありえないことではなかった。

でも、現状はずいぶん変ってきた。
オーディオ雑誌の書店での取り扱いが冷たくあしらわれるようになってきて、
少しずつ、けれど確実にオーディオ雑誌が淘汰されるようになってくると、
最後にのこるのは、ステレオサウンドとはいえなくなってきている。

だからといって、このオーディオ雑誌が残る、とはいえない状況でもある。
淘汰の末に、どれか一誌が残ったとしても、
それは一人勝ちといえるのか、という疑問はあるが、
すべてのオーディオ雑誌が書店から消えてしまうことはない、はずだ。

そうなったときに、どうなるのか。
仮にステレオサウンドが生き残ったとしよう。

それを喜ぶ人もいよう。
やっぱりステレオサウンドが、No.1のオーディオ雑誌だ、と信じ込める人は、
そうであろう。

けれど考えてみてほしい。
そうなった時に、ステレオサウンドの編集方針は大きく変化していくはずだ──、
というよりも、変化せざるをえない。

オーディオ雑誌には役目があり、
それぞれのオーディオ雑誌には役割があるからだ。

Date: 11月 10th, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その4)

無線と実験を取り扱わなくなった近所の書店は、
無線と実験だけが書棚から消えたわけではない。

「スピーカー技術の100年」が出たとき、この本を扱っていた。
発売後すぐにではなかったが、しばらくして背表紙だけが見える扱いではあったが、
書棚に並ぶようになった。

こういう書店でも扱われるようになったということは、
そこそこ売れているんだな、と思えたし、
売れていたからこそ「スピーカー技術の100年II 広帯域再生への挑戦」が今年出たわけだ。

けれど無線と実験扱わなくなった近所の書店の書棚には、
「スピーカー技術の100年II 広帯域再生への挑戦」はもう並んでいない。

「お前が住んでいるところの書店がたまたまそうなだけだろう」といわれるかもしれないが、
果してそうだろうか。

先月10日、近所の書店から無線と実験が消えてから、
個人経営と思われる書店の前をとおると、ちょっと寄ってみて、
無線と実験があるのかどうか確かめていた。

数日経っていたりしたから、売れてしまってなかったのかもしれないが、
無線と実験をみかけない書店のほうが多かった。

それに「スピーカー技術の100年」は、近所の書店だけでなく、
ここでも扱っている、といくつかの書店の書棚を見て思っていたが、
「スピーカー技術の100年II 広帯域再生への挑戦」は、
やっぱり扱っているところが減っているように感じる。

無線と実験のことばかり書いているが、
書店のオーディオ雑誌の扱いは、冷たくなりつつあるのを感じている人は、
私だけではないはずだ。

先日話した人も、そう感じていた。

オーディオ雑誌はずいぶん淘汰されてきた。
けれど、また淘汰されつつあるのが現状である。

Date: 10月 14th, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その3)

無線と実験が書店から消えてしまう日が来ない、と誰がいえよう。
ラジオ技術は書店から消えてしまった。

秋葉原の書店には置かれていても、
一般の書店からは消えて、けっこう経つ。

図書館に行けば読めることもある。
とはいえ、ラジオ技術という誌名すら、知らないという人たちが増えてくることは間違いない。

無線と実験もラジオ技術と同じようになるのか。
休刊という名の廃刊にならずに、
一般書店からは消えて、定期購読か秋葉原の書店での販売に限定される可能性は、
決して低くない、と私は思っている。

そんなことにはならないよ、という人もいるだろうが、
楽観視はできない状況にすでになっているのではないか。

それに無線と実験がなくなっても、別に困らない──、
そういうオーディオマニアの方もいよう。

それこそステレオサウンドだけあればいいや、という人だろう。

けれど考えてみてほしい。
ステレオサウンド以外のオーディオ雑誌が、すべてなくなった状況を。

そうなると、ステレオサウンドが、
それまであったオーディオ雑誌の役割を担うことになろう。

Date: 10月 12th, 2019
Cate: 「本」

オーディオの「本」(近所の書店にて・その2)

昨晩は神楽坂にいた。
飯田橋駅から目的の店に向う途中、
時間の余裕があったので、書店に寄ろうとした。

(その1)で書いているように、
近所の書店が、今月号から無線と実験を置かなくなったからである。

飯田橋駅近くの書店はすでに廃業していた。
神楽坂に向って歩いて行き、個人経営の書店が見つかった。

オーディオ関係の雑誌はいくつかあったが、
無線と実験は、ここでも置かれてなかった。

無線と実験と同じ毎月10日発売のトランジスタ技術も、その書店にはなかった。
技術系の雑誌は扱わない書店なのだろうか。

初めて入った書店なので、そのへんのことはなんともいえない。
でも、無線と実験の11月号は、まだ見ることができないでいる。

大きな書店に行けばある。
それはわかっている。

でも小さな書店に置かれなくなる。
無線と実験以外のオーディオ雑誌は置いてあるからいいじゃないか、となるのか。

もうラジオ技術も一般の書店では扱わなくなってけっこう経つ。
そして無線と実験も、扱わなくなる書店が増えてきそうな感じである。

技術系というか自作系のオーディオ雑誌が、
大型書店以外では見つけることが大変になる時期が、意外にも早く訪れるのかもしれない。

これは憂慮すべきことだ、と思っている。