オーディオの「本」(近所の書店にて・その3)
無線と実験が書店から消えてしまう日が来ない、と誰がいえよう。
ラジオ技術は書店から消えてしまった。
秋葉原の書店には置かれていても、
一般の書店からは消えて、けっこう経つ。
図書館に行けば読めることもある。
とはいえ、ラジオ技術という誌名すら、知らないという人たちが増えてくることは間違いない。
無線と実験もラジオ技術と同じようになるのか。
休刊という名の廃刊にならずに、
一般書店からは消えて、定期購読か秋葉原の書店での販売に限定される可能性は、
決して低くない、と私は思っている。
そんなことにはならないよ、という人もいるだろうが、
楽観視はできない状況にすでになっているのではないか。
それに無線と実験がなくなっても、別に困らない──、
そういうオーディオマニアの方もいよう。
それこそステレオサウンドだけあればいいや、という人だろう。
けれど考えてみてほしい。
ステレオサウンド以外のオーディオ雑誌が、すべてなくなった状況を。
そうなると、ステレオサウンドが、
それまであったオーディオ雑誌の役割を担うことになろう。