オーディオの「本」(近所の書店にて・その4)
無線と実験を取り扱わなくなった近所の書店は、
無線と実験だけが書棚から消えたわけではない。
「スピーカー技術の100年」が出たとき、この本を扱っていた。
発売後すぐにではなかったが、しばらくして背表紙だけが見える扱いではあったが、
書棚に並ぶようになった。
こういう書店でも扱われるようになったということは、
そこそこ売れているんだな、と思えたし、
売れていたからこそ「スピーカー技術の100年II 広帯域再生への挑戦」が今年出たわけだ。
けれど無線と実験扱わなくなった近所の書店の書棚には、
「スピーカー技術の100年II 広帯域再生への挑戦」はもう並んでいない。
「お前が住んでいるところの書店がたまたまそうなだけだろう」といわれるかもしれないが、
果してそうだろうか。
先月10日、近所の書店から無線と実験が消えてから、
個人経営と思われる書店の前をとおると、ちょっと寄ってみて、
無線と実験があるのかどうか確かめていた。
数日経っていたりしたから、売れてしまってなかったのかもしれないが、
無線と実験をみかけない書店のほうが多かった。
それに「スピーカー技術の100年」は、近所の書店だけでなく、
ここでも扱っている、といくつかの書店の書棚を見て思っていたが、
「スピーカー技術の100年II 広帯域再生への挑戦」は、
やっぱり扱っているところが減っているように感じる。
無線と実験のことばかり書いているが、
書店のオーディオ雑誌の扱いは、冷たくなりつつあるのを感じている人は、
私だけではないはずだ。
先日話した人も、そう感じていた。
オーディオ雑誌はずいぶん淘汰されてきた。
けれど、また淘汰されつつあるのが現状である。