オーディオの「本」(近所の書店にて・その6)
別項「菅野沖彦のレコード演奏家訪問〈選集〉」へのfacebookでのコメントに、
県内最大の書店で、やっと見つけた、とあった。
別の方は、あてになりそうな書店がないとのことで、amazonに注文した、ともあった。
東京でも、規模がそれほど大きくない書店だと、
オーディオ関係の雑誌は置かれていないところが確実に増えてきている。
東京以外でも同じようである。
おそらく、私の実家がある熊本の田舎町も同じであろう。
「五味オーディオ教室」でオーディオの世界に出逢った私にとっては、
これから先、オーディオはどうなるんだろう……、と心配にダイレクトに結びついていく。
いまちょうどインターナショナルオーディオショウがやっている。
今年はどれだけの入場者があるのか、
例年と同じくらいてのか、増えているのか減っているのか。
いまのところなんともいえないが、増えたからといって喜べる状況だろうか。
本は、見知らぬ世界への入口となってくれる。
こんなことを書くと、amazonがあるだろう、と返ってくるかもしれない。
ここでは無線と実験が、近所の書店が置かれなくなった、ということから書き始めている。
書店になければ、amazonから買えばいいだろう、
わざわざ書くほどのことじゃない──、
ほんとうにそうだろうか。
ずっとオーディオをやってきて、無線と実験という雑誌があること、
これまで読んできた人ならば、それでいい。
でも、世の中には、無線と実験というオーディオ雑誌を知らない人の方が圧倒的に多い。
無線と実験の名をたまたま挙げているが、
ステレオサウンドに置き換えても同じだ。
ステレオサウンドで働きはじめたばかりのころ、いわれたことがある。
ステレオサウンドはオーディオの世界では有名だけど、
雑誌全体の世界から見れば無名に近い存在なんだ、と。