オーディオの「本」(読まれるからこそ「本」・その4)
新型コロナのニュースが途切れない。
出版関係の会社も、影響が大きい、というニュースをみかけた。
なんでも売行きの五割を占める大手書店の半分が、いま休業している、とのこと。
たしかにそういう大手の書店は、
駅ビルとか、大きなビルのテナントとして入っているのをよく見かける。
そういうビルそのものが営業を休止しているのだから、テナントである書店も閉店している。
個人経営の書店のほうが、営業時間を短縮しながらでもやっている。
とにかく書店の何割かが臨時休業している。
出版不況と、ここのところいわれ続けてきている。
書店の数は減ってきているところに、コロナ禍が追い討ちをかけているかっこうか。
そういう状況では、本が売れない、よりも先に、本を手にとってもらえなくなる。
それに思うのだが、新型コロナのせいで、
誰かが触れたものには触りたくないという人が増えてきているのではないだろうか。
いままでも、そういう人はいたけれど、いままでそんなこと気にしなかった人たちでも、
感染経路を考えると、触りたくない、という人が増えてくるだろうし、
そうなると書店が営業していたとしても、
並んでいる本を手にとってもらえなくなることだって考えられる。
考えすぎかもしれないとは思うが、そうだろうか、とも一方でおもう。
そうなってきたとしたら、電子書籍なのだろうか。
これまで、何回も電子書籍元年みたいなことがいわれてきた。
増えてはきているのだろうが、実感はない。
私の周りの本好きの人たちは、書店で本を買っている。
電子書籍の話をすることはほとんどない。
けれど、今年はそうなるのかもしれない。
何年後にふり返ったときに、2020年こそが電子書籍元年だった、ということになるかもしれない。