Archive for category High Resolution

Date: 10月 8th, 2021
Cate: High Resolution, 新製品, 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(MQAのこと・その3)

CHプレシジョンの新製品D1.5。
MQA対応である。

ほぼ間違いなく、11月開催のインターナショナルオーディオショウで聴けるだろう。
今年は行かないと決めたものの、D1.5の登場は、その決心が揺らいでしまうほどだ。
それでも今年は行かないのだが、今年のショウの目玉はD1.5といってしまいたくなる。

日本のメーカーは、どうなのだろう。
今年のインターナショナルオーディオショウに向けての新製品で、
新たにMQAに対応するブランドはあるのだろうか。

いまの時点ではなんともいえないけれど、ないような気がする。

今年のインターナショナルオーディオショウでは、
MQAに対する日本と海外の温度差をより感じることになるのだろうか。
どうもそんな気がしてしまう。

Date: 10月 1st, 2021
Cate: High Resolution

MQAのこと、オーディオのこと(その6)

周波数領域の特性よりも時間軸領域の特性こそ重要である、
と主張する人が増えてきている。

このことを言っている人たちのなかには、
周波数特性を狭義のほうで捉えていたりする人もいるわけだが、
以前、周波数特性については書いているので、ここではくり返さない。

時間軸領域の特性こそ、という主張に異論はない。
時間軸の重要性ということではMQAも、そこから生れた技術である。

けれどそんなことがいわれる前から、
気づいていた人たちはいた、と私は見ている。
     *
 こうしたことをなぜいわなければならないのかというと、ジェームス・バロー・ランシングのスピーカーに対する姿勢というものをはっきりさせておきたかったからだ。あくまでも彼はスピーカーの高能率化を何よりも強く望んでいたに違いない。能率が高いということは彼にとって何を意味していたのであろうか。少なくともJBLサウンドを再建したときには、彼は家庭用のハイファイ・スピーカー・メーカーとしてスタートをきったはずである。つまり家庭用なのであるから、それほど高能率の必要はなかったのではないのか、当然そういう疑問が生じてくる。そう考えるとジェームス・バロー・ランシングが目ざした高能率とは音圧のためのではなく、もっと他のための高能率ではなかったのだろうか。他の理由──つまり音の良さだ。
 周波数特性や歪以外に音の良いという要素を感じとっていたに違いない。その音の良さの一つの面が過渡特性であるにしろ、立ち上がり特性であるにしろ、それを獲得することは高能率化と相反するものではない。むしろ高能率イコール優れた過渡特性、高能率イコール優れた立ち上がり特性、あるいは高能率イコール音の良さということになるのではないだろうか。私にはジェームス・バロー・ランシングが当時において今日的な技術レベルをかなり見抜いていたとしか考えられない。そうでなければあれだけのスピーカーができるはずがない。
     *
岩崎先生の文章だ。
「オーディオ彷徨」にもおさめられている「ジェームズ・バロー・ランシングの死」の中に出てくる。
書かれたのは、1976年、雑誌ジャズランドの10月号である。

これを読んで連想することは人によって違うのかもしれないが、
私は、時間軸領域の特性の重要性を、すでにランシングはわかっていたはずだ。
理論的としてではなかったかもしれないが、
少なくとも感覚的にはわかっていた、と思っている。

Date: 9月 29th, 2021
Cate: High Resolution, 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(MQAのこと・その2)

オンキヨーがe-onkyo music事業を、
Qobuzを運営しているフランスの会社、Xandrieへ譲渡している。

8月に、e-onkyoがどこかに売却されるというウワサを聞いていた。
なので、今回のニュースにそんなに驚かなかった。

ただQobuz(Xandrie)だったのは、ちょっと意外だった。

e-onkyoがこれからどうなるのかはわからない。
しばらくはe-onkyoのままだろうが、Qobuzに取り込まれていくかたちになって、
Qobuz日本への上陸の足がかりとなるのか。

そんな気がするのだが、そうなったとしてMQAをQobuzはどうするのだろうか。
私が気がかりなのは、ここだけといっていい。

TIDALで多くのアルバムがMQAで聴けるようになっている。
e-onkyoにはないタイトルがかなりある。

一方で、TIDALにないMQAのアルバムもけっこう多いし、
サンプリング周波数に違いもあって、いまのところどちらもないと困る。

単なる予感でしかないのだが、TIDALのニュースも近々出てきそう。

Date: 9月 19th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その13)

その12)のつづきとして、
1980年代に手に入れた、何枚かの初期盤のつくりについて書こう、としていた。

他にもいくつか例をあげて、パッケージメディアへの愛着について書こう、としていた。
パッケージメディアとしての魅力についても書こう、としていた。

でも、めんどうに思えてきた。
なので、私の結論のみを書いておく。

愛でると愛する、は違うということ。
そして、ステレオサウンド 49号で、
黒田先生が「サンチェスの子供たちを愛す」で書かれていること。
《好きになる相手をまちがえたらいけない。人形を恋するより、音楽のむこうに感じられる人間を愛したいと思う》

これにつきる。

ほかの人がどう考えいようと、それはそれでいい。
否定することではない。

それぞれが《音楽のむこうに感じられる人間を愛》するのに必要な選択をすればいい。
それだけのことだ。

Date: 9月 16th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その12)

2014年に、マリア・カラスのEMIでのスタジオ録音すべてのCDボックスが出た。
69枚組で、25,000円ほどだった。

買おうかな、と思いつつも、他のCDを優先して買わずにいた。
2018年になって、タワーレコードからのメールで、かなり安くなったことを知る。
一万円を切っていた。

カラスのCDボックスには、139ページの本がついている。
写真やエッセイを集めたもので、附録とはいえないつくりだ。

カラスのCDもだけど、この本が見たかった(手に入れたかった)。
発売から四年経って、ようやく購入。

このCDボックスを、2019年1月のaudio wednesdayに持っていった。
マリア・カラスばかりをかけた回だった。

写真家の野上さんも来られていた。
カラスのCDボックスの本を見て、野上さんも購入されたくらいに、
この本の魅力は大きい。

いまではカラスのスタジオ録音は、TIDALで聴ける。
96kHzのMQA Studioで聴ける。
e-onkyoでも購入できる。

マリア・カラスの魅力を存分に味わいたければ、MQAで聴く。
なのでCDボックスで聴くことはなくなった。
おそらく、これからもないはずだ。

CDプレーヤーを買い替えることがあったら、
それぞれの良さを楽しむのに聴くことも出てくるだろうが、
いまのシステムでは、CDの出番は、マリア・カラスに限ってはない。

それではCDボックスを購入したのは、まったくの無駄とは思っていない。
価値が下ったとも感じていない。

それは本の存在があるからだ。

Date: 9月 15th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その11)

AppleからQuickTimeが発表されたのは1991年。
私がQuickTimeによる動画を、Macで最初に見たのは、
ボイジャーが出していたエキスパンドブック(電子書籍)での、
ビートルズの動画だった。

モノクロの小さなサイズでの再生だった。
おーっ、と思った。

でも、それ以上に、何倍もおーっと思ったのは、
1998年か1999年のストリーミング機能によるジョブスの基調講演だった。

当時はまだアナログモデムでインターネットに接続していた。
56kbpsという、いまでは信じられないほどの遅さなのだが、
これでもリアルタイムで基調講演を見ることができた。

ウインドウのサイズは小さい。
画質も悪い。動きも滑らかとはいえない。
しかも回線が不安定になると切断される。

深夜2時3時に、なんどか接続しなおしながら、最後までみていたことを思い出す。
このときは、技術の進歩というものを実感できたし、ほんとうに昂奮した。
すごい時代が来た、というよりも、すごい時代が来る、という昂奮だった。

回線がデジタルになり、高速化され安定すれば──、
当時、あの基調講演をリアルタイムで見ていた人は、そう感じたに違いない。

ストリーミングではカクカクした動画であっても、
たとえば映画の予告編がQuickTimeムービーでダウンロードができるようになっていた。

20数MBの予告編動画をダウンロードするのに、
アナログモデムで二時間前後かかっていた。
途中で失敗することもあった。

それでもけっこうな予告編をダウンロードしては見ていた。
楽しめるだけの画質だったからだ。

この時、音楽を売ることが変っていく予感が生まれた、といってもいい。

Date: 9月 15th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その10)

黒田先生の「聴こえるものの彼方へ」のなかの
「ききたいレコードはやまほどあるが、一度にきけるのは一枚のレコード」に、
フィリップス・インターナショナルの副社長の話がでてくる。
     *
ディスク、つまり円盤になっているレコードの将来についてどう思いますか? とたずねたところ、彼はこたえて、こういった──そのようなことは考えたこともない、なぜならわが社は音楽を売る会社で、ディスクという物を売る会社ではないからだ。なるほどなあ、と思った。そのなるほどなあには、さまざまなおもいがこめられていたのだが、いわれてみればもっともなことだ。
     *
1972年のことだ。
五十年ほど前に、フィリップスの副社長が語っていたことを、
レコード会社のどれだけの人が真剣に耳をかたむけたのか。

このフィリップス・インターナショナルの副社長の話は、何度も引用している。
今回も、タワーレコードの新宿店の規模縮小のニュースをきいて、
思い出したのは、このことである。

オーディオの世界は(レコード会社もふくめて)、
はやくからデジタル化に取り組んでいた。

1985年のCDの登場以前から、デジタル録音はレコード会社各社で、
それぞれ独自に行われていた。

なのに……、といまは思う。

アナログディスク、ミュージックテープ、CD、SACDなどのパッケージメディアを売る会社を、
レコード会社という考えに捕われていたのか。

レコード店に関しても、ディスクやテープといったモノを売る店ではなく、
本来は、音楽を売る店のはずだ。

レコード店が、独自に演奏を録音して売る、ということはほとんどないし、
実際にはレコード会社がつくったレコード(録音物)を売るわけだから、
レコード店は音楽を売る店のはずだ、というのは酷なことはわかっている。

それでも、こんなことを書いているのは、
どちらもディスクやテープといったモノを売ることばかりで、
音楽を売ることを、技術の進歩をにらみながら考えてこなかったのではないのか──、
そんなふうに思うからだ。

Date: 9月 14th, 2021
Cate: High Resolution, 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(MQAのこと・その1)

メリディアンの218を導入して、今日(9月14日)で丸二年を迎えた。
この二年間はMQAの二年間だった、ともいえる。

特に今年はMQAどっぷりの一年になりつつある。

1月にはヘッドフォンとiPhoneだけでもMQAが再生できるようにと、
スティック型のD/Aコンバーター兼ヘッドフォンアンプも購入した。
音とは関係ないことだが、7月にはMQAのTシャツとマグカップも購入した。
8月からはTIDALで、ソニーによるMQAの配信が本格的にスタートした。

充実している、といえるのだが、
あくまでも個人的に、である。

日本のオーディオ界でのMQAの扱いは、
海外での扱い、私のなかでの存在の大きさからすれば、淡泊ともいえるし、
冷たいとも感じることがある。

音楽之友社のステレオは一度、特集でMQAを取り上げていた。
音元出版もMQAのことはけっこう取り上げている。

ステレオサウンドは? となる。
このことはいずれ書くかもしれないが一つだけ書いておく。

12月発売のベストバイの特集。
CDプレーヤーの写真には、CD、SACD、といった対応メディアの記載がある。
なのにMQAは、ない。

e-onkyoがMQAに積極的でいてくれるは助かるが、
それでもソニー・ミュージック、ソニー・クラシカルのアルバムのMQAを聴くには、
e-onkyoでは、いまのところ無理である。
これから先はどうなるかはなんともいえないが、TIDALしかないわけだが、
そのTIDALも日本でのサービスが始まりそうで、まだである。

四ヵ月足らずで今年は終る。
日本でMQAが盛り上るとは、いまのところ思えない。
来年、再来年はどうなるのか。

Date: 9月 13th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その9)

2018年6月に、青山ブックセンターの六本木店が閉店した。
六本木にあった青山ブックセンターは、
AXIS、WAVEのとともに、六本木を象徴する存在のようでもあった。

それでも以前書いているように、
閉店の一年ほど前に、青山ブックセンターに行っている。
なんとなくなのだが、店内が薄暗く感じられた。

照明を落としているわけでもないのだろうが、そう感じた。
それに人が少ない、とも感じた。
店内に活気がなかった。

寂れてしまった感じだった。
そんなことがあったから、
青山ブックセンターの六本木店閉店のニュースには、強い驚きは感じなかった。
やっはり閉店なのか……、そんな感じかただった。

活気が失われていく店舗には、人は集まらなくなっていく。
はっきりと感じなくても、なんとなくでもそんなふうに感じたら、足が遠のきがちになる。

タワーレコードの新宿店は規模は縮小するけれど、閉店するわけではない。
けれど、いつかは閉店ということになるかもしれない。

渋谷店が閉店することは考えにくいが、新宿店はそうとはいえないだろう。

渋谷のタワーレコードよりも、新宿のタワーレコードを利用した回数はかなり多い。
六本木のWAVEよりも、多い。

便利な店だった。
でもワクワクすることがあったのかというと、それほどでもなかった。

六本木のWAVEに感じていたワクワクは、タワーレコードには感じられなかった。
だからといって、いま六本木のWAVEが、どこかに現れたとしてもワクワクするだろうか。

ワクワクするかもしれないが、そこでCDを買うのかとなると、
MQAでできるかぎり聴きたいと思っている私は、e-onkyo、TIDALだ。

便利な店とお世話になった店は同じではない。

Date: 9月 13th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その8)

タワーレコードの新宿店が、いま改装している。
10月8日にリニューアルオープンの予定なのだが、規模は縮小される。

これまでは四フロアーが売場だったのが、二フロアーだけになってしまう。

新宿店開店当初のころからすれば、
ジャズ売場、クラシック売場ともにすでに縮小されている。

十年ほど前は、毎月25日ぐらいに行けば、
CDを山のように買い物カゴに入れている人が、必ず数人いた。

縮小される前から、そういう人が減っていった。
私自身、タワーレコードの店舗で買うことが減った。
店舗に行く回数もそうとうに減っている。

以前は、買う買わないに関係なく、なにかおもしろそうな新譜が入荷していないか。
それを確かめに行くだけでも楽しかったし、そのためだけに足を運んでいた。

けれど店舗で買うよりも、オンラインで買う方が多くなったのは、
ほとんどの人がそうだろう、と思う。

スマートフォンの普及とともに、新譜さがしはスマートフォンのほうが楽であるし、
移行してしまった、といえる。

そこに加えてe-onkyoで買うようになったし、TIDALも始めた。
こうなると、CDを買うのは、e-onkyo、TIDALにないものとなってしまった。

そういえば今年は新宿のタワーレコードには一度も行っていないことに気づいた。
渋谷店へは一回行っている。その程度になってしまった。
行くと閑散としている。

回数が減ったからといって、新しい音楽を聴いていないわけではなく、
TIDALで、むしろいままで以上に聴くようになった。

私同様、店舗に行くことが減った人でも、
CDを買う枚数に変化はない、もしくは増えている、という人はいるはずだ。

店舗で買わなくなった──。
店舗で買わなくなった、といえば、
ステレオサウンドの最新号、書店でみかけない。

売り切れてしまったのか、それとも……。
書店で見かけなくなったからといって、読んでいる人が減った、とはいえない。
私のように、Kindle Unlimitedで読んでいる人もいよう。

私だって、Kindle Unlimitedでまた読むようになったのだから、
ステレオサウンドを読む人は増えているのかもしれない。

そんな私だから、新宿店の規模縮小のニュースを聞いても、
そうかぁ──ぐらいでしかない。

いままでよくがんばってくれていた、と思う気持のほうが強い。

Date: 9月 12th, 2021
Cate: High Resolution

MQAのこと、TIDALのこと(オーディオラボのこと)

先ほど気づいたのだが、
TIDALで配信されていたオーディオラボのアルバムが消えていた。

すべてのオーテディオラボのアルバムが配信されていたわけではなく、
“Side by Side”が二枚と柳兼子のアルバムも二枚。
他に数枚あったが、私が知っている限りではそう多いわけではなかった。

音はよく感じなかった。
こんな程度なの? と聴いて、そう感じた。

配信されていたアルバム数も音(クォリティ)も中途半端のように感じた。
なので、勝手な推測なのだが、これら数枚のオーディオラボのアルバムは、
オクタヴィアからではなく別のところからではなかったのか。

オクタヴィアから発売される以前に、
クラウンレコードから発売されていたことがある。
そうなのかしれない。

TIDALから、オーディオラボのアルバムが消えてしまって、寂しいわけではなく、
むしろ期待している。
オクタヴィアが、きちんとリリースしてくれるのではないか、と。

オーディオラボのアルバムは、e-onkyoで購入できる。
DSF、flac、WAVでラインナップされている。
だからTIDALではMQAでの配信を期待している。

MQA Studioで、88.2kHzか176.4kHzで出てきてほしい。

いまはタイトルに(その1)とつけていない。
出たら(その2)を書くし、この投稿のタイトルに(その1)とつけることになる。
その日が、早く来てほしい。

Date: 9月 4th, 2021
Cate: High Resolution

TIDALという書店(その7)

今年の6月からAmazon Music HDも利用している。
6月中は、TIDALよりも聴く時間が長かったのは、
日本語の歌を聴きたいから、であった。

ある程度聴いてしまうと、
つまり7月に入ってからは、TIDALで聴く時間が長くなってきて、
8月になると、TIDALばかりといっていいほどに戻っていた。

いまのところ、TIDALで聴けない曲が、Amazon Music HDにはあったりする。
なのでAmazon Music HDを使わなくなるわけではないのだが、
TIDALに感じているワクワクが、Amazon Music HDにはそれほど感じない。

TIDALのラインナップとAmazon Music HDのラインナップを、
ずらっとリストに書き出して比較できれば、どれだけの違いがあるのかわかるけれど、
実際のところ、どれだけの違いがあるのかははっきりとしない。

そんなに違わないのかもしれない。
なのにAmazon Music HDにはワクワクしないのは、
MQAだけのことが関係しているわけでもなさそうである。

六本木にあったWAVEと渋谷のタワーレコード。
この二つのレコード店に感じていたことが、
TIDALとAmazon Music HDにも、そのまま当てはまるような感じがある。

Date: 9月 3rd, 2021
Cate: High Resolution

MQAのこと、TIDALのこと(ABBA・その2)

いまのところ、ABBAのアルバムはMQAになっていない。
けれど、新曲は二曲ともMQA(96kHz)で、TIDALでは聴ける。

ということは11月の新アルバムも、TIDALだとMQAのはずだ。

日本ではCDが四種類出る、とあった。
もしかしてMQA-CDもか、と期待したけれど、
ユニバーサルミュージックのサイトを見たら、違った。

でも、これまでのアルバムがMQA-CDで出してくるのかもしれない。
TIDALでも、これまでのアルバムがMQAで配信されるかもしれない。

TIDAL以外ではe-onkyoでも、MQA(96kHz)で聴ける(買える)

Date: 9月 2nd, 2021
Cate: High Resolution

MQAのこと、TIDALのこと(ABBA・その1)

日本時間9月3日、1時45分に、
ABBAの、なんらかの発表がある。

新曲を作っている、ということは三年前ぐらいからニュースになっていた。
新曲は発表されるだろうし、活動再開というウワサもある。

私が期待しているのは、そのどちらでもなく、
TIDALでMQA配信が始まるかどうかか。

ABBAのアルバムは、すでにTIDALで配信されている。
44.1kHzだ。

ABBAの熱心なファンではないけれど、
数曲は、いまも聴きたい(聴いている)。

それらがMQAだったら、いいなぁ、と思っているだけに、
今夜の発表にあわせてTIDALでMQAになるのかどうか。

かなり期待しているのだが、どうなることやら。

Date: 9月 2nd, 2021
Cate: High Resolution

MQAのこと、TIDALのこと(44.1kHzのデジタル録音・その1)

ソニー・ミュージック、ソニー・クラシカルは、
サンプリング周波数が44.1kHzのデジタル録音であっても、
MQA StudioでのTIDAL配信を行っている。

このことは、ほんとうにありがたいことで、
44.1kHzという制約のなかであっても、音がよみがえってくる。

けれど、別項でも書いているように、ソニー以外は44.1kHz録音に関しては、
MQA化をほとんとやっていない、といっていい。

さきほど、ふとアンドレ・プレヴィンをTIDALのラインナップを眺めていた。
するとフィリップス録音のガーシュインに、MQAのアイコンがついている。

プレヴィンのガーシュインは、1984年録音。44.1kHzのはずなのに、
(クライバーの「トリスタンとイゾルデ」のように)また間違いか……、
そう思いながらも、念のためと再生してみると、44.1kHzでありながら、MQAであった。

このことは、ユニバーサルミュージックも、ソニー同様、
44.1kHz音源のMQAをやっていくということになるのか。

そうであるならば、ソニーのMQAとともに、今年もっともうれしいニュースとなる。