Archive for category 真空管アンプ

Date: 4月 14th, 2026
Cate: 真空管アンプ

管球式OTLアンプのこと(その1)

管球式OTLアンプのことは、いつかまとめて書こうと思っていた。そこにフッターマンのOTL2がやって来た。

私がオーディオに興味を持った1976年、この時、管球式OTLアンプは、隅っこに追いやられている感じすらあった。
それ以前、ラックスからMQ36というOTLアンプがあったことは知ってはいた。

とはいえ詳しいことは何も知らない。ステレオサウンド 50号での井上先生による文章で、やっぱりいいアンプなのか、
そのぐらいを知った程度である。

その頃になると、知識としてフッターマンがあって、テクニクスからも製品化されていたこと、自作アンプの世界でもOTLアンプに挑戦する人が何人もいたこと、
管球式OTLアンプの出力インピーダンスの高さに合わせて、スピーカーのボイスコイルを巻き直してハイインピーダンスに改造する、とか、
そういった断片的な知識だけはあった。

MQ36が製造中止になって、OTLアンプを手掛けていたのはエトーン、マックトン、マクソニックぐらいだった。

こういってはなんだが、この三社はマイナーなブランドだった。
マクソニックはスピーカーでは知られていても、管球式OTLアンプを使っていたことを知っている人は、そう多くない。

エトーンはステレオサウンドの広告を見て、いつか聴いてみたいと思っていたけれど、どういう音だったのだろうか。

とにかく管球式OTLアンプは、数が少ないだけでなく、それ以上にマイナーな存在だといえた。

それでも聴いてみたい、という気持だけは持ち続けていた。
やっと聴けた管球式OTLアンプは、別項でも書いているようにフッターマンが最初である。
そしてカウンターポイントのSA4が登場した。

今ではウエスギからも登場したし、日本に輸入元がなくなったため入ってこなくなったが、ドイツにアインシュタインがある。

私が知らないだけで、他にもメーカーがあってもおかしくない。それに自作マニアで挑戦している人も少なくないと思う。

一般的な管球式アンプと管球式OTLアンプの違いは、出力トランスを背負っているかいないなのだが、
私にとって、この二種のアンプの違いはそれだけでなく、出力管への思い入れがあるかないかでもある。

Date: 4月 10th, 2026
Cate: 真空管アンプ

やって来たのはOTL2だった(その3)

どのオーディオ機器でもそうなのだが、音を聴くには、まずどこかに設置して接続しなければならない。
設置のため、そのオーディオ機器を運ぶ。

ステレオサウンドの試聴室でも、個人のリスニングルームでも、同じである。

フッターマンのOTLアンプを、ステレオサウンドの試聴室で初めて聴いた時も、
その数年後、カウンターポイントのSA4を聴いた時も、まず設置することから始まる。

フッターマンのOTLアンプもカウンターポイントのSA4には、共通するところもあれば、違うところもある。

出力管に6LF6を、どちらのアンプも使っているのはわかりやすい共通するところ。
見ただけではわかりにくい共通するところは、重量バランスがどちらも悪いこと。

フロントパネル右側の裏に、どちらも電源トランスがある。
出力トランスをもつ一般的な管球式パワーアンプだと、出力トランスも重量物だし、
トランジスターアンプだとヒートシンクが電源トランスにつぐ重量物となる。

重量バランスに無頓着なアンプもあれば、かなり気を使っているアンプもある。

カウンターポイントのSA4もフッターマンのOTLシリーズも、電源トランス以外、重量のある部品はない。
重量バランスは取りにくいのはわかっているが、それでも今回、久しぶりに待ち抱えてみて、重量バランスの悪さを感じていた。

そして、フッターマンのOTL4を聴いた時、どういう部品配置にすれば、重量バランスを改善できるかを、けっこう真剣に考えていたことを、思い出していた。

Date: 4月 8th, 2026
Cate: 真空管アンプ

やって来たのはOTL2だった(その2)

フッターマンのOTL2のリアパネルのシールには、型番の他にシリアルナンバーも表記してある。
私のところのOTL2には、84060231とある。

シリアルナンバーのつけ方は各社まちまち。共通の法則などない。

OTL2のシリアルナンバーは長い。
おそらくだが、1984年6月2日に製造されているのでは、と思っている。
時期的にもOTL2は、その頃のアンプである。

とすれば下二桁の31は、何を示すのか。OTL2のようなアンプが、一日に30台以上製造されているとは考えにくい。
リアパネルには、“Hand Crafted By New York Audio Laboratories”ともある。
手作りを謳っている、これだけの大型アンプが日産30台以上はないだろう。
となると、このOTL2は、31台目となるのか。

Date: 4月 8th, 2026
Cate: 真空管アンプ

やって来たのはOTL2だった(その1)

昨日やって来たフッターマンのパワーアンプは、OTL4だとばかり思い込んでいた。

1980年代に、NewYork Audio Laboratoriesによって復活したフッターマンのOTLアンプは、どのモデルも同じフロントパネルを持つ。

19インチのフロントパネルのフッターマンのアンプは、真空管が表からは見えない。レトロ感のあるメーターとスイッチが、最新のトランジスターアンプではないことを漂わせているともいえる。

フロントパネルは徹底して各モデルで共通していて、モデル名の表記はない。
なのでステレオ機だからOTL4だとばかり思い込んでいた。

私だけがそうだったのではなく、持ち主もそうだった。
持ち帰って、昨晩のブログを書いてしばらくして、ふとリアパネルに貼られているシールを見たら、
そこにはOTL-2Cとあった。

OTL4ではなく、OTL4の出力管6LF6を三極管接続したOTL2だったことに気づいた。

三極管接続にすることで出力は、8Ω負荷で10Wと、奥行き50cm超のアンプとしては、相当に小さい。
出力インピーダンスは公表されていないが、OTL4よりもOTL2の方が低いはずだ。

といってもトランジスターアンプと比較すれば、たいして変らない数値ではあるが、OTL4ではなくOTL2だったことは、私にとっては、より嬉しいにつながる誤解である。

Date: 4月 7th, 2026
Cate: 真空管アンプ

フッターマン OTL4がやって来た

タイトルそのままである。
先ほどフッターマンのOTL4とともに帰宅。

ステレオサウンドの試聴室で、フッターマンの一連のOTLアンプを聴いてから、ずいぶん経つ。
カウンターポイントのSA4も聴いている。

どちらも出力管は6LF6。
どちらがアンプとしての実力は上かというと、SA4かな、と思う。

フッターマンのOTLアンプは、フラッグシップのOTL1(モノーラル構成で、しかも電源部独立の4シャーシー)、
OTL3がモノーラル仕様(2シャーシー)、
OTL4がステレオ仕様で、メインモデルはOTL3となる。

もちろん全て聴いている。SA4を含めての私個人の好き嫌いでいえば、OTL4をとる。

スケール感を含めて、OTL4はその規模通りで、上級機には及ばないものの、音の清楚ということで、私の心を捉えた。

OTL4も十分でかい。OTL1、OTL3、SA4と比較すれば小さいといえなくもないが、
いま私のところにあるアンプの中では一番大きい。

音はきちんと出るとのこと。それでもしばらく使っていなかったということで、まずは清掃から始めることになる。

これからあたたかくなり暑くなる。その間にチェックなどをやっていき、涼しくなってきた頃から鳴らしていこう。
ゆっくりとつきあっていく。

Date: 3月 31st, 2026
Cate: 真空管アンプ

直熱三極管(その6)

時代が違うと、誌面に登場する真空管も違ってくる。
私が中学生、高校生の時は、ウェスターン・エレクトリックの300BよりもSTCの4300Bが登場していた。

その記事を読んで、ウェスターン・エレクトリックの300Bという真空管があるんだなぁ、ぐらいの知識だったし、
しばらくしてザイカの300Bの存在も知って、少しずつ300Bへの関心が増していったものの、
肝心のウェスターン・エレクトリックの300Bについて、それ以上のことを知る機会は、すぐにはなかった。

STCの4300Bの前に4300Aがあって、300Bの互換球である。この4300Aが製造中止になって、日本の会社が注文して製造させたのが4300Bだったはず。
ザイカの300Bは、日本製。

このころ、そういう状況だったのは本家の300Bの入手が困難だったからだろう。

300Bアンプは、時代が変ったきたこと、ステレオサウンドで働くようになったこともあって、
ごく当たり前に聴く機会はあったのに、
STCの4300Bやザイカの300Bの音は、いまも聴けずだ。

Date: 3月 30th, 2026
Cate: 真空管アンプ

直熱三極管(その5)

以前、別項でも書いているように、初歩のラジオ、無線と実験、ラジオ技術に発表されている真空管アンプの自作記事。

パッと見て、他のアンプとは佇まいがまるで違うと感じたのは、伊藤先生のシーメンスのEdプッシュプルアンプだった。

それまで見てきた(読んできた)真空管アンプとは違いすぎていた。それだけにEdという、初めて知る直熱三極管にも一目惚れしてしまった。

UV211、UV845はそれ単体で見れば、凄い真空管だと思わせる迫力みたいなものはある。
なのに、これらの大型直熱三極管を使った自作アンプのシャーシーは、薄かった。

薄いベースに、巨大な真空管が刺さっているみたいな感じで、アンバランスでもあった。
ようするにカッコよくはなかった。

当時市販されていたシャーシーを使う限り、このアンバランスな面は拭いきれない。

書いておくが、ここで取り上げている直熱三極管を使ったアンプの音を聴くようになったのは、もう少し後のことだ。

中学生、高校生のころは、雑誌に載っている写真こそが判断材料であった。

音を聴く機会があったならば、関心の持ち方も変っていたかもしれないが、いま思うのは音が聴けなかったことが、私にとっては、プラスに働いているということだ。

Date: 3月 29th, 2026
Cate: 真空管アンプ

直熱三極管(その4)

中学生のころは初歩のラジオも読んでいた。
真空管アンプの自作記事も載っていたと記憶している。

2A3の次に知った直熱三極管は300Bではなく、UV211とUV845だった。
初歩のラジオの記事で初めて知った。

こんなに大きな真空管があるのか、とまず思ったし、
大きいだけでなく、プレート電圧が2A3のアンプよりもずっと高いこと。

記事には初心者は手を出してはいけない的なことが書かれていた(はず)。

それからしばらくしてウエスギから、UV845のシングルアンプ、UTY1が出ていることを知る。

すごい真空管なんだなぁ、という印象を持ちながらも、これらの真空管にも、それ以上の興味を持つことはなかった。

どうしてだったのか、と今にして思う。
買えるとか買えないとか、作れるとか作れないとか、
そういうことで関心を持つ持たないを分けていたわけではない。

JBLやマークレビンソン、その他のオーディオ機器に対していつかは──、と思っていた十代を送っていたのだから、UV211やUV845にも、これでアンプを作ってやる、という気持が湧いてきてもおかしくなかったのに、そうはならなかった。

あえて理由を求めるならば、そのころのこれらの真空管を使った自作アンプがカッコよくなかったからだろう。

以前、別項で書いているが、私が初めて、このアンプをそのまま作ってみたいと思ったのは、
伊藤先生のシーメンスのEdのプッシュプルアンプだったことと関係しているはずだ。

その意味で、私が初めて惚れた直熱三極管はEdである。

Date: 3月 23rd, 2026
Cate: 真空管アンプ

直熱三極管(その3)

たぶんこれから先も2A3を使ったアンプの音を聴くことはないと思っている。
そんな2A3なのだが、一時期、二本だけ持っていたことがある。貰った2A3だった。

未使用の程度の良い2A3だったのに、手にとって眺めても、こんなアンプを作ってみようかな、というイメージが全く湧いてこなかった。

しばらく所有していたけれど、欲しいという人がいたので譲った。
それきり2A3を見ることはなく四十年近く経った。

これを書きながら2A3をもし手に入れたら──と想像しようとしても、これといって浮かんでこない。

2A3という真空管がいいとか悪いとか、そんなこととは全く無関係なところで、2A3には縁がないのも……と思う。

2A3はRCAが開発した直熱三極管。
300Bはウェスターン・エレクトリックが開発した直熱三極管。

RCAかウェスターン・エレクトリックか。
2A3に興味をもてないのは、このことが深く関係していると思っているのだが、
ここにきてRCAの直熱三極管が気になってきている。

少し前に別項で触れた45がそうだし、今回手に入れた3A5もそうだ。

Date: 3月 22nd, 2026
Cate: 真空管アンプ

直熱三極管(その2)

真空管について、全く知らないわけではなかった。
私が通っていた小学校の各教室には、ラジオがあった。
古いラジオで、真空管式だった。
私が幼い頃は、テレビもそうだった。

なのでオーディオに関心を持つ前から真空管は、身近といえばそうだった。

とはいえ真空管について詳しく知っていたわけではない。
傍熱管と直熱管があるのも知らなかった。

直熱管を知ったのはオーディオからである。
最初に知った直熱三極管は、2A3だった。
ウェスターン・エレクトリックの300BやシーメンスのEdを知るのは、もう少し後のことだ。

2A3を知ったとはいえ、傍熱管よりも直熱管の方が音がいいみたいだ──、その程度だった。

私が中学生、高校生だったころのラジオ技術や無線と実験の誌面に2A3は、よく登場していた。
いまとは違い、300Bはあまり登場していなかった。

あの頃、直熱三極管といえば2A3が、もっともポピュラーな存在だったけれど、
なぜか2A3を使ったアンプを聴く機会は、これまで一度もなかった。

Date: 3月 18th, 2026
Cate: 真空管アンプ

直熱三極管(その1)

オーディオマニアとして、無視できないキーワードがいくつかある。

方式や回路、部品や材質といった、いわば側面的、部分的な要素によって音が決まるわけではないことは、もちろん承知の上で、
それでも心惹かれてしまうキーワードといえるものがある。

それは人によって、世代によっても違ってくるものだろう。
私にとってのそういったキーワードが、他の人にとってはことさらを関心を抱くことさえないものだったりする。

そういうものだとわかった上で、私が惹かれてしまうのは、管球式OTLアンプがあり、直熱三極管がまず挙げられる。

つい先日、ヤフオク!でRCAの3A5という真空管を落札した。
新品を十本まとめての出品だった。

高くなりそうだったら諦めるということで、最初からこのぐらいで落札できたらいいな、と思う金額で入札した。
結果、その金額の七割くらいで落札できた。

3A5という真空管について詳しく知りたい人は検索してみてほしい。

3A5は電圧増幅用の直熱三極管だ。そんな真空管を手に入れて、どんなアンプを作りたいのか、具体的なことは何も決めたなかった。

十本落札できたら、こんなアンプも組めるなぁといったぼんやりした案はいくつかある。そのうちのどれかを作ることになるだろうが、
準備を進めるうちに気が変って、案そのものが変更になるかも──と自分でも思う。

Date: 8月 17th, 2025
Cate: 真空管アンプ

McIntosh MC275(その4)

すでに書いているように野口晴哉氏のMC275のKT88を四本交換したわけだが、何かの参考になるかもしれないので、少し詳細を書いておく。

野口晋哉さんから、MC275の電源が入らない、と連絡があった。すぐには行けなくて、7月のaudio wednesdayでのチェックになった。

まずフューズをチェックすると、やはり切れている。野口晴哉氏のリスニングルームには、KT88が挿さっていないMC275があるので、
そこからフューズを取り出して、交換する。

電源を入れると、MC275本体から、雑共振っぽい汚い音がする。
見ると、左チャンネルのKT88の一本の上部が白光している。そして交換したばかりのフューズも切れた。

この日はaudio wednesdayなので、音を出すことを優先して、
MC275にこれ以上時間をとられるわけにもいかないし、替えの部品があるわけでもないので、後日、再度チェックすることになった。

その間に、すでに書いているようにPSVANEのUK-KT88とLittle Fuseのフューズを用意してもらった。
PSVANEはAli Expressから、Little Fuseはアスクルから、である。

アスクルは、こんな部品も扱っているのか、と思っていたが、
届いた商品はRS Componentsの箱に入っていた。提携しているようだ。

なぜなのかははっきりしないが、野口晴哉氏のMC275にはファストブローのフューズが入っていた。
MC275の指定は、スローブローの5Aである。

フューズを交換する前に、MC275の底板を取って、中を目視する。
焼けていたり、劣化していたりする部品がないかをチェックする。
底板を付けてフューズを入れる。
次に、新品のKT88四本を、いきなり挿すことはしない。

左チャンネルのKT88二本を抜いて、そこに右チャンネルのKT88二本を挿し替える。
右チャンネルにはKT88が挿さっていない状態で、電源を入れる。
KT88は無事なのを確認して、PSVANEのUK-KT88四本と交換。
問題なく電源は入るとわかっていても、全く不安がないわけではない。
それでも入れる。問題なく動作するようになった。

Date: 8月 4th, 2025
Cate: 真空管アンプ

McIntosh MC275(その3)

真空管アンプでもないし、マッキントッシュのアンプでもないが、
MC275と同じ意味で、スレッショルドのSTASIS 1にも、ある種の憧れがある。

ステレオサウンド 47号の「オーディオ巡礼」のなかで、
五味先生は、こう書かれていていたからだ。
     *
南口邸ではマッキントッシュではなくスレッショールドでタンノイを駆動されている。スレッショールド800がトランジスターアンプにはめずらしく、オートグラフと相性のいいことは以前拙宅で試みて知っていたので南口さんに話してはあった。でも私は球のマッキントッシュを変える気にはついになれずにきたのである。
     *
スレッショルドの800Aは、そのころの私にとっては憧れのパワーアンプだった。

800Aは、幸運にも熊本のオーディオ店で聴いている。じっくりとではなかったけれど、
《800Aのあの独特の、清楚でありながら底力のある凄みを秘めた音の魅力が忘れられなかった》、
瀬川先生が書かれていた音は、こうなんだと納得できる音を聴くことができた。

これらのことで、私にとってスレッショルドは特別な、憧れのブランドとなったわけだが、
800Aに続く400A、4000の音に惹かれることはなかった。

やっぱりスレッショルド、と思えたのは、その後に登場したSTASIS 1である。
しかもSTASIS 1は、テラークのカッティング用アンプとして採用されていた。

だが残念ながら、テラークのLPをSTASIS 1で鳴らした音を聴くことはなかった。

Date: 8月 3rd, 2025
Cate: 真空管アンプ

McIntosh MC275(その2)

カッティングヘッド駆動用のパワーアンプというのは、私にとっては、
けっこう特別な存在でもあった(とあくまでも過去形なのだが)。

たとえば出力管のEL156に、かなり憧れていた時期があったのも、
ノイマンのカッティング用アンプとしてEL156のアンプが使われていた、という記事を読んだからだ。

その頃の私は、300Bに代表されるST管の形状があまり好きではなかった。

EL34やシーメンスのEdのカタチが好きだったから、
ややずんぐりしているもののEL156は、こちら側の真空管として、
私の目には映っていた。

中学生のころは、どんな真空管なのか、よく知らなかったけど、
ウェストレックスのカッティング用アンプに使われていた7027Aへの興味も、かなり強く持っていた。

カッティング用アンプと同じ真空管を使ったから、
同じ音になるわけでもないし、
いい音のアンプになるわけでないことは、
中学生にだってわかること。

それでもそれらの真空管への憧れは消えたりしなかったし、
完成品のアンプとして採用されていたMC275は、やっぱり特別な存在でもあった。

Date: 8月 2nd, 2025
Cate: 真空管アンプ

McIntosh MC275(その1)

オーディオに興味を持ち始めた中学生のころ、妄想していたことがいくつあって、
そのうちの一つが、カッティングヘッドを駆動するパワーアンプと、
スピーカーを駆動するパワーアンプを、同じにしたら──、というのがある。

マッキントッシュのMC275は、「五味オーディオ教室」でオーディオの世界に入った私にとっては、
五味先生愛用のパワーアンプとして、いつまて経っても特別な一台である。

だからといって、自分のモノとしたい、と思ったことはないが、
それでも事あるごとに聴く機会はあって、いいアンプだな、と思い続けてきた。

昨年からaudio wednesdayを再開して、MC275を聴くことは増えた。
聴いていて、ふと昔の妄想を思い出していた。

MC275は、レコード会社でカッティングヘッドの駆動アンプとして使わられていた時期がある。
知らず知らずのうちに、MC275でカッティングされたLPを、 MC275で鳴らすスピーカーを通して聴いている。