真空管アンプの存在(と取り巻いていること・その7)
300Bという出力管がある。
本家のウェスターン・エレクトリックから復刻されているだけでなく、
各国各社からのさまざまな300Bがある。
これらの300Bの試聴記事を、管球王国ではたびたび行っている。
試聴結果に対しては、とやかくいわないが、
これは現行の300Bに関しては、新品の球での試聴なのだろう。
それで、けっこういい音がする300Bがあったりする。
値段も、本家のウェスターン・エレクトリック製よりも安価である。
そういう300Bを購入する。
たしかに、試聴記事にあったような音がする。
いい買物をした、ということになる。
けれど、ここで私が懐疑的になるのは、その音がどれだけの期間維持できるのかだ。
フィラメントが切れるまで、ほとんど新品のときと変らぬ音を出してくれるのか、
それとも割と早い時期から音に変化があらわれてくるのか。
そのへんのことは管球王国の試聴記事からは読みとることは無理である。
音についての記事も読みたいのだけれど、
経年変化にともなう音の変化についても知りたい。
そう思っているのは私だけだろうか。
(その6)で書いている「寿命」とは、このことである。
真空管そのものの寿命ではなく、その真空管の音の寿命である。
このことは出力管よりも、電圧増幅管のほうがシビアなような気がしている。