Archive for category 日本のオーディオ

Date: 7月 6th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(取り残されてきているのか・その4)

1月に発表され販売されていたHiByのFC3が、
半年経って、ようやく日本の輸入元、飯田ピアノが扱う、と発表になった。

特殊な製品で製品サポートに難しい面があるというのであれば、
体制が整うまで取り扱いを先延ばしにするというのならばわかるが、
FC3はそういう類の製品ではない。

なのに、どうして半年も、取り扱いを始めるのにかかったのだろうか。
私を含めて、欲しいと思った人は、すでに海外のストアから購入している、と思う。

それに今回の発表をみると、
付属するケーブルはUSB-C to USB-CとUSB-A to USB-Cである。

私が購入したサイトでは、オプションで、Lightning to USB-Cケーブルを選べた。
iPhoneユーザーにとっては、Lightning to USB-Cケーブルは便利である。

日本はきめ細かなサービスを得意とする、といわれたのは、ずいぶん昔のこと。
いまのところ、飯田ピアノのサイトをみるかぎり、
Lightning to USB-Cケーブルは用意されていないようである。

中国のストアでは、発売開始から用意されていたものが、
日本の輸入元ではない。

輸入元のサポートを必要としない製品ならば、どちらから買うのか。

Date: 6月 1st, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(コロナ禍ではっきりすること・その3)

今日から6月。非常事態宣言も多少は緩和される(はずだ)。
映画館も、ようやく営業開始。

今日の午前中は、明日必要になりそうなモノを買いに秋葉原に行っていた。
ヨドバシのオーディオ・コーナーも寄ってみた。

秋葉原のヨドバシのオーディオ・コーナーにはいくつかの試聴ブースがある。
試聴ブースといっても、壁、ドアなどで完全に区切られたスペースではない。

なのに、東京都の要請により、ということで、試聴ブースは使えないようになっていた。

東京都の感覚では、オーディオは不要不急のモノということなのだろう。
それにしても、試聴ブースが密室になるというのならば、しかたないと思うけれど、
ヨドバシの試聴ブースはそうではない。

しかも今日は平日である。
混みあうであろうと土日のみがそうであるのならば──、
といってもヨドバシのオーディオ・コーナーが混みあっているのは見たことがない。

Date: 5月 27th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(ヤマハ A-S2100を聴いて)

「audio wednesday(番外)」で書いているように、
昨晩は、赤塚りえ子さんのところに行っていた。

赤塚さんのところのアンプは、ヤマハのプリメインアンプ、A-S2100である。
このアンプを選んだ経緯は、
別項「オーディオ機器を選ぶこと(プリメインアンプの場合)」で書いている。

今回もそうだし、前回、前々回のときもそうだったのだが、
ヤマハのA-S2100の実力は、高いと感じているし、感心もしている。

昨晩、一緒に聴いていた写真家の野上真宏さんも、
「ヤマハ、いいアンプだね」といわれていた。

システムをきちんとしていくたびに、その感は強くなる。
特に、昨晩は電源コードを交換した音を聴いて、ますますそう思うようになった。

A-S2100と同クラスのプリメインアンプを比較試聴する機会はないし、
他社製の同クラスのプリメインアンプを単体で聴く機会もほとんどない。

なので、このクラスのプリメインアンプの実力に関しては認識不足といわれれば、
否定しないのだが、ヤマハのアンプの実力をみくびっていたな、と反省もしている。

他社製の同クラスのプリメインアンプも、A-S2100と肩を並べるくらいなのか。
それとも違うのか。

そのへんは、比較試聴の機会のない私にはなんともいえないところなのだが、
日本のオーディオの、これからに期待がもてるだけの音をA-S2100は聴かせてくれている。

Date: 5月 21st, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(コロナ禍ではっきりすること・余談)

一ヵ月ほど前に、フェイスシールドをつける機会があった。
使い捨てタイプで、文房具、事務機器などでよく知られている会社のモノだった。

かけてみて気づいたのは、この会社にはオーディオマニア、
もしくは音に敏感な人はいないのか、ということだった。

いるのかもしれない。
けれど、この使い捨てのフェイスシールドに関っている人たちのなかには、一人もいないのだろう。

このメーカーのフェイスシールドをして話すと、
自分の声で、フェイスシールドのペナペナの透明なところが部分的に共振する。
そのせいで、自分の声がビリつくように、自分の耳にきこえてしまう。

すべての帯域ではなく、ごく一部の周波数の範囲で共振しているのだが、
ビリついたときは、ほんとうに耳障りで話すのをやめたくなるほどだ。

衛生的にも使い捨てがいいのはわかる。
使い捨てだから、厚みを増したり、素材を変更したりすれば、
価格に反映されてしまうのもわからなくはない。

それでも、このビリつきがもたらす気持悪さはけっこうなものだ。
この会社のひとたちは、誰もそんなふうに感じないのか。

音に関することは軽視されがちなことが多いのを、こんなところでも感じていた。

Date: 5月 4th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その13)

facebookにはChi-Fiのグループがある。
ひとつだけではない。

AliExpressをみれば、Chi-Fiのラインナップの多さはけっこうものだ。
一人ですべてを追って行くのはかなり大変で、情報交換の場を求めてなのだろう。
facebookにChi-Fiのグループができて当然だと思う。

そろそろ日本のオーディオ雑誌も、Chi-Fiを無視できなくなってきているのではないだろうか。
記事でまとめて取り上げるところも出てきても不思議ではない。

ステレオサウンドは、まずやらない。
オーディオアクセサリーも、やらないと思っている。
なぜかといえば、広告に結びつかない(つきにくい)からだ。

やるとすればステレオかな。
いまのステレオ編集部なら、Chi-Fiオーディオをまじめに取り上げるだろう。

中国のオーディオ(Hi-Fi)がChi-Fiなら、
韓国はK-Fiとなるかといえば、ならないだろう。

Chi-Fiは、Hi-Fiをもじっている。
国名の頭文字をとっただけではなく、「i」があってこそだ。

韓国(Korea)、日本(Japan)にもiはない。
K-Pop、J-Popのように、K-Fi、J-Fiとはいわない。

Chi-Fiがあるのだから、Tai-Fi(Taiwan Hi-Fi)も登場してくるのだろうか。

Date: 5月 3rd, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その12)

Chi-Fi。
Chinese Hi-Fiの略である。

Chi-Fi Audio、Chi-Fi Amp、Chi-Fi DACといった使われ方がされている。
いつごろ出来たのか。
私が知ったのは、ついさきほどだった。

Chi-Fiは、英語圏で使われている。
AliExpessのお客様のレビューを見ればわかるが、
世界各国の人が購入している。

オーディオマニアであれば、どこの国の人であろうと、
AliExpressのオーディオは面白いはずだ。

おもしろいといえば、AliExpressと同じ中国の通販のwishは、
オーディオに関しては、つまらない。

オーディオに関しては、それも自作に関することであれば、
いまのところAliExpressが上である。

Chi-Fi、あまり語感がいいとは思っていない。
それでも、このChi-Fiは、High end Audioの対義語なのかもしれない、とも思っている。

Date: 4月 12th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その11)

AliExpressでうかがえる中国のオーディオは雑多であるし、
もっといえば猥雑でもある。

その猥雑さに、懐しさだけでなく、活力のようなものを感じている。
のようなものではなくて、活力といっていいかもしれない。

この猥雑という活力が、日本のオーディオ界にもあった。
そして洗練され、日本のオーディオはピークを迎えた、といってもいいはずだ。

けれど洗練された、ということは淘汰された、ということでもある。
雑多(猥雑)なものが淘汰され、確かに洗練されていっだだろうが、
同時に活力も失われつつあったようにも、いまは感じている。

私が懐しさを感じるのは、私の中学時代を思い出して、ということもあるが、
あのころあった、そしていまのAliExpreddにみられる活力(活気)に対してなのだろう。

AliExpressにあるオーディオを、猥雑のひとことで拒否してしまうのは、
その雑多(猥雑)な世界を泳ぎきる活力がなくなっていることを認めたくないからではないのか。

Date: 3月 29th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その10)

AliExpressが中国のオーディオ事情をどれだけ反映しているのかは、
はっきりとしたところはわからないし、特に調べようともしていない。

それでもAliExpressの雑多さは、
ずっと以前の日本のオーディオと同じか、それに近い。

オーディオの世界に雑多さはふさわしくない、とか、
雑多なもの(世界)は嫌いだ、という人がいてもいい。

でも、私は、その雑多さがなんとも面白く感じる。
そして、少しばかりの懐しさも感じている。

「五味オーディオ教室」で出逢ってから、さまざまなオーディオ雑誌を手に取った。
無線と実験、ラジオ技術、電波科学、初歩のラジオなども読んだ。
記事もだが、それと同じくらいに広告が楽しかった。

この時代の、これらの技術系のオーディオ雑誌には、
ステレオサウンドには載らない広告がいっぱいあった。

そこに掲載されていた製品、キット、部品などは、
いまのAliExpressの世界そのままといえる。

比較すれば、AliExpreeのほうが数も多いし、雑多感も濃い。

当時の私は、ステレオサウンドを読みながら、
予算がこれだけあれば、こういう組合せ、もっと予算があれば、こんな組合せ──と、
電卓を片手にHI-FI STEREO GUIDEとにらめっこ。

そんな感じで妄想組合せの楽しんでいた。
妄想だから現実的な組合せだけでなく、予算の制限なしの組合せもつくっていた。

そういう組合せとは大きく違う組合せを、無線と実験などに載っている広告をみながらつくっていた。

そこに載っている広告には、
パワーアンプのプリント基板セットやトーンコントロールのプリント基板セットなど、
そういうものがいくつもあった。

いまのAliExpressで売っているのと同じ世界である。

安かった。
それらの基板を組み合わせて、アンプを作るならば……、そんな妄想をやっていた。
そんな中学時代をおくっていたから、いまAliExpressを眺めていると、
ほぼ同じことを、妄想組合せを楽しんでいるわけである。

Date: 3月 27th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その9)

いまいくつものウェスターン・エレクトリックの300Bの模倣管が出ている。
300Bの型番をもつ、それらの模倣管のなかで、どれがいちばんいいのか。
比較試聴したことはないので、なんともいえないのだが、
現時点で、私が模倣管のなかから選ぶとすれば、PSVANEのWE300Bである。

PSVANEの300Bには、たしかWEのつかないタイプもあるはずだが、
あえてWEとつけているほうを選ぶ。

実物を見てもらえばわかるのだが、ベース部分のPSVANEのロゴが消されていれば、
ウェスターン・エレクトリックの300Bと錯覚しそうである。

まず真空管としての形が、300Bにそっくりである。
ST管の肩のところなど、よく作ったなぁ、と感心するほどだ。

そりゃ刻印の300Bさ、といいたい気持はあるけれど、
あまりにも高騰しているオリジナルの価格をどう捉えるのかは人それぞれだろう。

なんとしてもオリジナルこそ最高なのだから、一切の妥協はしない、
そのためにはお金は惜しまない、いくらでも出す(出せる)人ならば、
オリジナルの刻印を探せばいい。

けれど、いまの私はPSVANEのWE300Bならばだまされていい、ぐらいに思うようになった。
私の考え方も変っていったし、PSVANEの出来もよくなっていっている。

PSVANEのWE300Bを見ていると、中国の真空管アンプのパーツも、
けっこうよくなってきているのではないだろうか。

AliExpressには、トランスもけっこうある。
写真だけの判断では、トランスの良否について語るのはなかなか難しいが、
写真通りの出来であるならば、悪くはないように感じている。
それに、けっこう安価だ。

少し前までの中国のオーディオ機器(部品)に関しては、
安かろう悪かろうというイメージがしっかりとあったが、
いくつかの中国のオーディオ機器を使ってみると、
いまではそれは偏見に近い、とさえ思うように変ってきた。

Date: 3月 27th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その8)

(その7)を書いたのは2019年12月だから、一年数ヵ月前。
そのあいだに韓国のオーディオのことを調べようかな、と思いつつも、
ついAliExpressで、中国のオーディオのほうを眺めてしまう。

どうしてかといえば、中国のオーディオのほうにおもしろさを感じているからだ。
私がオーディオに興味をもったころの日本のオーディオ、
1970年代後半の日本のオーディオに、どこか近い雰囲気を感じとれるからだと思っている。

いろんなモノが揃っている。
玉石混淆といえば、そうであろう。
こんなモノまで、といいたくなる製品もあったりする。

それでも、別の意味で、こんなモノまで、という製品もある。
勢いというか、エネルギッシュとでもいおうか、そんなところに興味を惹かれる。

韓国のオーディオは、私の調べ方が悪いのかもしれないが、
そんな面を見出せない。
どこか、そんな時代は過ぎ去った(もしくはなかった)とでもいいたいのだろうか、
中国のオーディオと比較すると、どこかすましているかのようでもある。

それに中国のオーディオに、どこか実用的なところも感じている。
ここが、目を離せない点でもある。

別項で「五極管シングルアンプ製作は初心者向きなのか」を書いているが、
(その1)、つまり書き始めたのは2015年5月である。六年前である。

そのころは、ここまで中国のオーディオにおもしろさを感じていなかったし、
AliExpressも知らなかった。
それに中国の真空管アンプが、真空管は単なる飾りでしかなかった製品があって、
どこか醒めた目で見てしまっていた。

私は賀中国のオーディオに関心をもち始めたのは、三年ほどである。
この三年間、真空管アンプはかなりおもしろく、そして実用的になってきている。

五年前に、真空管アンプが欲しければ、
予算が限りがあれば、自作するか中古品を手に入れるぐらいだった。

それがいまや中国の真空管アンプの品揃えは、なかなかである。
真空管を製造している会社がいくつかあるのだから、
それも当然といえば当然なのだろうが、自作するにしても完成品にしても、
なぜ、こんな価格で? といえるほど安価だ。

Date: 2月 24th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(オンキヨーのこと・その2)

(その1)で、メリディアンの扱いはどうなるのか、と書いた。
私はオンキョーのオーディオ機器への思い入れは、ほとんどない。

それでもオンキヨーという会社が気になるのは、
e-onkyoとメリディアンのことがあるからだ。

昨晩遅くに、オンキヨーのウェブサイトを見ていた。
取り扱い海外ブランドのところに、クリプシュの名はあるけれど、メリディアンの名はない。

メリディアンの本国のウェブサイトをみると、
昨日現在、日本の取り扱いはオンキヨーになっている。

どうなるのだろうか。
オンキヨーはメリディアンの取り扱いを、結局やらないままやめてしまうのか。
だとしたら、今後はどうなるのか。

新しい輸入元に移るのか、
それともオンキヨーの前にやっていたハイレス・ミュージックに戻るのか。

最悪なのは、どこも扱わなくなることである。

Date: 2月 13th, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(オンキヨーのこと・その1)

オンキヨーがジャスダック上場廃止の恐れ、というニュースが昨日あった。
目にされた方も多いことだろう。

重い債務超過、とも見出しにあった。

オンキヨーが、いまではメリディアンの輸入元であるのだが、
一向にメリディアンに関する情報を発していない。
なにも活動していない、としかいいようがない状態が一年以上続いている。

2020年12月に、パイオニアのPD50AEが予定台数を出荷完了、というニュースがあった。
PD50AEはMQA対応で、個人的にも関心をもっていた。
11月に登場したばかりの製品でもある。

高価なモデルであれば、限定ということはけっこうあるが、
PD50AEは、そういう製品ではない。
この価格のモノが、予定台数を出荷完了というのは、どういうことなのだろうか。

疑問に思われた方も少ないない、と思う。
この記事を掲載していたウェブサイトでは、詳細は語られてなかった。

しばらくしてそのへんのことを聞くことができた。

詳細まではここでは書かないが、
つまりは会社としての信用がきわめて低いためである、とのこと。

モノを製造するにあたっても、資金は必要なのだが、
その資金内で製造できる台数は限られてしまう。
そのための予定台数なのである。

PD50AEが売れて、ある程度の利益が出たら、
次のロットの製造が可能になるかといえば、そうともいえない。

12月下旬に、PD50AEの追加販売を決定、と発表している。
今年の2月中旬の販売を目指して、と記事にはあった。

もう2月中旬である。
そこに上場廃止、債務超過のニュースである。

PD50AEの販売は再開となるのか。
メリディアンの扱いは、どうなるのか。

Date: 2月 3rd, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(取り残されてきているのか・その3)

注文する前に、一応HiFiGoの評判を調べてみた。
悪くはなかった。

数万円する注文だとすぐに発送してくれるようだが、
一万円程度だともっとかかるそうで、
一万円を切っている注文だと、到着まで一ヵ月ほどかかることもある、らしい。

今回のFC3は一万円を切っている。
HiFiGoからのメールには、5日から10日で発送(平均6日)、とあった。
結果は、というと、二週間以上経って、発送した、というメールがやっと来た。

一ヵ月かからなかっただけに、早いかな、と思っている。
メールが来たので、また日本の輸入元のサイトをみた。
あいかわらずFC3の情報はなかった。

これはどういうことなのだろうか。
輸入元の怠慢なのだろうか。

新製品の情報は、どの国にいても、すぐに届く時代である。
私はfacebookで知ったわけだが、
英語のリリースは自動的に日本語に訳されて表示される。

そういう時代に、輸入元は何をしているのだろうか。
HiByから新製品の情報が届いていないのだろうか。

そうだとしても、HiBy本家のサイトを輸入元はチェックしないのだろうか。

並行輸入品を買うことをすすめたいわけではないが、
FC3のような製品の場合、みなさんなら、どうされるだろうか。

FC3はAC電源を必要としない。
USBバスパワーでの動作である。

それに数千円のモノだから、故障したとして、修理費用はどのくらいかかるのか。
修理に出すよりも買い替えたほうが安いのではないか。

それに使いこなしに特別なノウハウが必要になるモノでもない。
輸入元のサポートが必要になるわけではない。

そういうモノの購入に、
情報すらサイトに載せていない、
扱いがいつになるのかもはっきりとしない輸入元からなのか。
それとも海外から購入するのか。

中国からの購入に、二の足を踏む人もいるだろうが、
PayPalでの支払いが可能だから、万一のことがあっても代金は保証される。

私だって、できるだけ日本のオーディオ業界にお金を使いたい、と思っている。
今回のFC3の件では、待ってられない、が私の本音である。

Date: 2月 3rd, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(取り残されてきているのか・その2)

1月中旬に、スティック型のD/Aコンバーター内蔵のヘッドフォンアンプが出た。
HiByの新製品で、MQAのfacebookページに、MQA対応の新製品として紹介されていた。

FC3という製品で、一万円を切る価格で、MQAだけでなく、DSDにも対応している。

昨年11月にMac mini(Late 2014)を買ってから、
メリディアンの218にiPhoneを接続することは、ぐっと減ってしまった。

いまiPhoneは、TIDALでおもしろそうな曲(アルバム)を試聴するのにもっぱら使っている。
オーディオシステムでやるよりも、なんとなくiPhoneでついついやってしまう。

iPhoneにはヘッドフォンを接いでいる。
iPhoneとヘッドフォンのあいだには、Lightningとミニプラグの変換アダプターがいる。
以前使っていたiPhoneに付属していたもので、
どの程度のスペックなのかはっきりしないが、ハイレゾ対応というわけではないはずだ。

これでもいいといえばいいのだけれど、さすがにもう少しまともで、
しかも小型で使い勝手のいいもの、できればMQA対応。
そんな製品を探していた。

そんなときに、いいタイミングでFC3が登場した。
さっそく注文することにした。

HiByにはオンラインストアがある。
けれど日本からは注文ができない。

日本には輸入元があるためだろう。
輸入元があれば、そこから買おう、と思い、サイトにアクセスしたところ、
まだFC3は発表された、という情報すらない。

つまり買えない。
数日待って、再びアクセスしたけれど、やっぱりまだである。

日常使いするモノだけに、すぐに欲しい。
HiFiGoというところで取り扱っている。
日本にも送ってくれる。注文した。

Date: 2月 3rd, 2021
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(取り残されてきているのか・その1)

以前は、日本はオーディオ大国といえた。
日本のメーカーからは矢継ぎ早に新製品、新技術、新素材が登場していたし、
海外製品に関しても、相当数輸入されていた。

1980年代、ある輸入代理店の社長(いまは引退されている)は、
海外のオーディオショウにいくと、
多くのオーディオメーカーから、ぜひ取り扱ってほしい、
と引き合いが殺到していた、ときいている。

そのころは、ミスター○○が取り扱ってくれると、日本でヒットする──、
そういうウワサが立っていたそうだ。

それだけ日本市場は大きかったし、重要だったのだろう。
いまはどうだろう。

別項「真空管アンプの存在(KT88プッシュプルとタンノイ・その3)」で、

以前は輸入されていて、ある程度知れ渡っていた海外のブランドが、
いまではすっかり忘れられてしまっている、という例が意外とある。

そのブランドがなくなってしまったわけではなく、
単に日本に輸入されなくなっただけの話だ。

しかもアジアの他の国には輸入元がある。
日本にだけない、という例が具体的には挙げないが、まだまだある。
しかも増えてきているように感じる。

それらのブランドは、なんらかの理由で日本の市場から淘汰されただけなんだよ、
そんなことをいう人もいるけれど、ほんとうにそうなのだろうか。

そういうブランドもあるだろうけど、なにか日本だけが取り残されつつあるよう気もする。

そう書いた。
昨年の8月に書いている。

それから半年ほど経って、その感を強くしている。