日本のオーディオ、これから(こんなことが起っている・その2)
きちんとしたメーカーであれば、製品化のためにいくつかの試験を行う。
ある一定の高さから落下させたりそういった類の耐久試験をやる。
そういった試験が行われた機器は、破損する。
破損したモノを修理して売るわけにはいかない。
廃棄処分するしかない。
廃棄処分といっても、昔といまでは大きく違っている。
産廃業者に依頼することになる。
おそらくだが、そのオーディオメーカーから産廃業者へは処分費が払われているはずだ。
リサイクルできるモノが大きく含まれていれば、
買い取りと処分費を計算して、差額を産廃業者が請求したり、
産廃業者が支払ったりするはずだ。
今回の件は、メーカー側が産廃業者ときちんと契約して費用を支払っている、と思われる。
にも関らず、この産廃業者は、
引き取った、いわゆる産廃を中古オーディオ店に売っている。
つまりメーカーからと、中古オーディオ店からと、
その両方からお金を受けとっているわけだ。
横流しであり、メーカーとの契約違反のはずだ。
買い取ったオーディオ店も、そのへんの事情はわかっていたようだ。
だから、シリアルナンバーを消して売っている。
しかも、そのオーディオ店のウェブサイトでは、
過去に販売した中古オーディオ機器の履歴も、情報のひとつとして公開している。
なのに、今回のジャンクに関しては、その履歴を完全に消してしまっている。
ということからも、このオーディオ店は産廃業者が横流ししたことをわかっていたと思う。
中古を扱う店なのだから、この店自体も産廃業者を使っているであろう。
そのへんのシステムも知っているとみていい。
処分を依頼したメーカーからすれば、産廃業者と中古オーディオ店の行いは、
もうグレーゾーンではないはずだ。
これらのジャンクを購入した転売ヤーは、まとめて購入したのだろうか。
かりにそうだとしたら、この中古オーディオ店は、何も怪しまなかったのか。
私の憶測でしかないが、このオーディオ店は、かなりわかっていたうえで、
それらのジャンクを売ったように思われる。
最初にやってはいけないことをしたのは、横流しの産廃業者なのだが、
この中古オーディオ店は、見ようによってはかなり悪質ではないだろうか。