ラインケーブルの応急処置をするあいだ、
まったく音を鳴らしていないと、アンプやCDプレーヤー、
それにスピーカーのウォーミングアップも進まないので、
とりあえず、俗にいう赤白ケーブルで接続して、とりあえず鳴らすようにはしていた。
ケーブルのトラブルがあったため、
開始の19時すぎても、スピーカーやアンプなどのきちんとしたセッティングは終っていなかった。
音を鳴らしながら、スピーカーの細かな位置決め、ガタとり、
ホーンの前後位置の調整、
それからアンプ、CDプレーヤーに関しても、いくつかのことをやって、
開始時間よりも30分くらい過ぎて、どうにか準備完了である。
ケーブルは赤白ケーブルのままである。
まず、これで聴いてもらい、
応急処置したケーブルを交換する。
赤白ケーブルよりもいいけれど、もやもやした気分が晴れない。
やっぱり前日の晩に、ケーブルの第二弾を作ってくればよかった……、
と後悔しても、遅い。
どうしようかな……、と思って、トートバッグの中をみたら、
ケーブルが入っていた。入れたつもりのないケーブルがあった。
打痕があったため、前回引き上げたケーブルが入っていた。
一度はバッグから取り出していた。
前日の晩に、一緒に引き上げてきたアース線を使おうと思って、
まとめてバッグに入れていたようだった。
これで、新しく来てくださった人たちに、いつも通りの音を聴いてもらえる。
これは、音を出している側にとって、安心感である。
常連の人たちだけであったら、説明すれば納得してくれても、
新しい人たちに対して、そういうことはしたくない。
何かトラブルがあったとしても、できるかぎりいつも通りの音、
できればいつも以上の音を出したい、という気持は常にある。
それでも予期せぬトラブルがあると、場合によってはなかなか難しくなる。
とにかく、そうやって8月7日のaudio wednesdayは始まった。