Date: 10月 18th, 2012
Cate: Leonard Bernstein
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バーンスタインのベートーヴェン全集(続・1990年10月14日)

昨夜遅く、といっても正確には今日の午前2時すこし前という時間に、
バーンスタインのモーツァルトのレクィエムを、ひっそりと聴いていた。

スピーカーは、テクニクスの30年以上前の古いモノ。
ヘッドフォンの駆動部をアルミ製のエンクロージュアに収めたモノといったほうがいいSB-F01で聴いていた。

このSB-F01は目の前30cmほどのところに置いている。
もともと大きな音量で聴くためのスピーカーではないから、
このくらいで距離で聴いたときに、このスピーカーの良さは活きてくる。

遮音に優れたところに住んでいるわけではないから、
こんな時間に音楽をスピーカーから聴くには音量を絞らざるをえない。

こういう聴き方もいい。

音量と音像と距離、
この3つのパラメータの関係は、
使っているスピーカー、鳴らしている部屋、聴く音楽、聴く音量によって、
じつにいくつもの組合せがあって、どれが正解とはいえないおもしろさがある。

同じ音量で鳴らしていても距離をとった聴き方とスピーカーにぐんと近づいた聴き方では、
音楽の印象も少なからず変ってくるところがある。

SB-F01による音像は小さい。
その小さな音像を、すこし上から見下ろすように聴いていた。

ひっそりとした音量、小さな音像とは、
およそ似合わない、といいたくなるバーンスタインによるレクィエム。

ここでもバーンスタインはかなり遅めのテンポで劇的なレクィエム、荘厳なレクィエムを表出させている。
これもまた執拗といっていい、そういうレクィエムだと思う。

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