ALTEC 604-8G + Sansui EC10(その2)
サンスイのECシリーズのカタログの冒頭には、こうある。
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JBLのエンクロージャーは厳選した高級合板や硬質圧縮材を使用、不要な共産や振動を防ぐ卓越した設計をしているようにECシリーズも厳選した素材を使って、入念な手造りの仕上げをしています。EC-10、EC-20、EC-30はすべてバスレフ型エンクロージャーですが、その最大の特徴はバッフル板に18mm、13層の北欧産桜等厚合板を採用したことです。緻密な材質で、板振動特性に優れた桜合板製バッフル板がエンクロージャーとしての完成度を高めています。
北欧産桜等厚合板のバッフル板と特殊硬質パーチクルボードの天板、側板の接続は〝止め構造〟を採用しています。これはバッフル板を含めて全ての板面の接合面積が広いため、強度が高い一体化構造となり、しかも板振動も理想的なものです。
また、内部には米松の補強材を十分取り付けており、ウーファーの圧倒的な重低音再生にも箱鳴りや音像のくずれはありません。
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JBLのスピーカーシステムのエンクロージュアの材質を全て知っているわけではないが、少なくともECシリーズ登場以前で、北欧産桜等厚合板が使われたことはない、と思っているし、井上先生が、ステレオサウンド 62号掲載の「JBLスタジオモニター研究」で、このように書かれている。
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また補強棧が多く使われていることも目立つ変化である。とくに、4343系と比較すれば、天板と底板に、横方向に大きな補強棧が使われているのが特徴である。この補強棧の使用法は、低域の再生能力を改善する目的で使われる例が多く、国産のスピーカーシステムでは低域の改善方法として採用されている標準的な手法である。裏板の補強棧の使用法も4343系と大きく異なるが、エンクロージュア側板の補強棧が、横位置から縦位置に変更されていることも含み、エンクロージュアの鳴きを抑える方向ではなく、適度に響きの美しさをいかす方向のチューニングであることがわかる。これは、バッフルボードに約19mm厚の積層合板が採用されていることからも明らかなことである。積層合板がバッフル板に使用されたのは、正式に公表されたものとしては(筆者は以前JBLのエンクロージュアで、同じ型番のものでも、チップボードを使ったり、積層合板を使ったりしているものを見ている)、JBL初のことと思われる。
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サンスイのECシリーズはJBLとの共同開発なのだが、一方的にJBL側からのアドバイスを受けての設計ではなく、サンスイ側からも提案がなされたのではないのか。
その結果、ECシリーズが登場し、そこでの成果が4343の後継機の4344のエンクロージュアに活かされているようにも思われる。
そのECシリーズのエンクロージュアにアルテックの604-8Gを取り付けるわけだから、エンクロージュアの響きは殺さず、歪めず鳴らしたいと考えている。