My Favorite Things(カセットデッキ篇・その8)
ナカミチのカセットデッキに熱くなれなかった私は、カセットデッキ(カセットテープ)そのものに熱くなれなかっただけかもしれない。
いま所有しているカセットデッキは、ヤフオク!で落札したヤマハのK1dのみ。
ヤマハのK1は、いいなぁと思っていたけれど、憧れの機種だったわけではない。
K1dは、型番末尾のdが示すようにdbx対応である。
1970年代の終りごろ、オーディオメーカー各社から、いくつかのノイズリダクション方式が登場した。
それまでノイズリダクションといえばドルビーしかなかったところに、どれがいいのか迷う(わからない)ほどに、ノイズリダクションが出てきた。
カセットデッキに搭載されもしたし、外付けのタイプも多かった。
ドルビーもそれまでのBタイプだけでなくCタイプも出してきた。
個人的にはdbxに関心があった。この頃、dbxは勢いがあったように感じていたし、ドルビーの牙城を崩すかも──、そんなことも思ったりしたが、ドルビーは強かった。
dbxに関心があったのは、菅野先生録音のオーディオラボからdbxを採用したプログラムソースが出ていたことが大きい。
ステレオサウンド 60号掲載の菅野先生のリスニングルームの棚には、K1dがあったことも、理由として大きい。
欲しいと強い気持があって落札したわけではなかった。カセットデッキが一台欲しいと思ってヤフオク!を眺めていたら、
たまたまK1dが出品されていて、応札する人も現れずすんなり手に入れることができた。