オーディオ入門・考(あらためて感じていること・その2)
どの世代にも、自称オーディオに詳しい、という人はいる。
だから「誰かオーディオに詳しい人、知らない?」と周りにきけば、
「オレ、詳しいよ」という人がいたり、
「○○さんは詳しかったはず」となったりするであろう。
そういう人に相談したとして、答が得られるのだろうか。
たとえばアンプを買いたい、と相談したとしよう。
自称オーディオに詳しい人は、自分が買うんだったら、と判断しがちのところがある。
自分で欲しくないモノを人にすすめることはできない──、
それは確かにそうなのだが、自分の好きなモノ、使いたいモノだけをすすめて、
相談している人にとって、いい結果となるのだろうか。
自称オーディオに詳しい人と相談している人の違いがあるにもかかわらず、
このアンプがいいよ、と、海外製の個性的なアンプをすすめたりする例を、
いくつか知っている。
そのアンプをすすめたくなる気持はわからないでもない。
でも、そのアンプを使う人がどういう人なのかを、ほんとうに考えての推薦機種なのか。
故障した場合のことを考えての機種なのか、と思うことがけっこうあった。
アンプを複数台持っている人にすすめるのであれば、そういうアンプでもかまわないことがある。
そのアンプが故障したとしても、代用のアンプがあるのだから。
しかし、相談している人は、これからアンプを買おうとしている。
ほかのアンプなんて持っていない。
そういう人に海外製のアンプをすすめることは、私はよほどのことがないかぎりしない。
故障した際のアフターサービスの体制の違いが、
国産アンプと海外アンプでは、やはりあるからだ。
海外製のアフターサービスのすべてが国産のそれよりも劣っているわけでなはい。
それでも時間がかかることが多いケースを知っているからだ。
それに輸入元がなくなってしまったらどうするのか。