Date: 3月 12th, 2011
Cate: オーディオ評論, 井上卓也
Tags:

オーディオ評論家の「役割」、そして「役目」(井上卓也氏のこと)

2000年12月10日に、井上先生が亡くなられた。
その数ヵ月前に電話で話す機会があった。

私が audio sharing をやっていることはご存知で、「いいことやっているじゃないか」と言ってくださった。

井上先生は、ステレオサウンドだけを執筆の場とされていたわけではない。
サウンドレコパル、それにリッスン・ビュー(のちのサウンドステージ)にもよく書かれていた。

「ステレオサウンドが一人勝ちすると、オーディオ界にとってはよくないことだ」
そういう主旨のことを話されていた。
それぞれのオーディオ雑誌がそれぞれの役割をもって成り立つことが、
オーディオ界のためになることだから、依頼があれば応じる、という姿勢を一貫してとおしてこられた。

だからなのか、電話を切るときに「がんばれよ」とも言ってくださった。
私が聞いた井上先生の最後の言葉だ。

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