Date: 8月 16th, 2018
Cate: 真空管アンプ
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現代真空管アンプ考(その12)

Model 8とModel 8Bの違いについて細かなことは省く。
詳しく知りたい方は、管球王国 vol.12の当該記事が再掲載されているムック、
「往年の真空管アンプ大研究」を購入して読んでほしい。

以前の管球王国は、こういう記事が載っていた。
そのころは私も管球王国には期待するものがあった。
けれど……、である。

わずかのあいだにずいぶん変ってしまった……、と歎息する。

Model 8はよくいわれているようにModel 5を二台あわせてステレオにしたモデルとみていい。
Model 8は1959年に発売になっている。
Model 8Bは1961年発売で、前年にはModel 9が発売されている。

Model 8と8Bの回路図を比較すると、もちろん基本回路は同じである。
けれど細かな部品がいくつか追加されていて、
出力トランスのNF巻線が8Bでは二組に増えている。

そういった変更箇所をみていくと、Model 8Bへの改良には、
記事中にもあるようにModel 9の開発で培われた技術、ノウハウが投入されているのは明らかだ。

石井伸一郎氏は、Model 8Bはマランツの管球式パワーアンプの集大成、といわれている。
井上先生も、Model 8Bはマランツのパワーアンプの一つの頂点ではないか、といわれている。
上杉先生は、マランツのパワーアンプの中で、Model 8Bがいちばん好きといわれている。

マランツの真空管パワーアンプの設計はシドニー・スミスである。
シドニー・スミスは、Model 5がいちばん好きだ、といっている(らしい)。

ここがまた現代真空管アンプとは? について書いている者にとっては興味深い。

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