瀬川冬樹氏のこと(MUSIC DIARY 1981)
ついさきほど、ある人の住所を教えてほしい、という連絡があった。
教えてほしい、と連絡してこられた方も、私も、
その方の家は知っているし、何度も行っている。
けれど正確な住所を知っているわけではなかった。
私も何丁目までは憶えていても、番地、号となると、
iPhoneの住所録にも登録していなかった。
そうだ、あれがあった、と思い出した。
音楽之友社のMUSIC DIARYである。
いまも出しているのかは知らない。
MUSIC DIARYは、
作曲家、演奏家、評論家、研究家の人たちの住所と電話番号が載っているポケットサイズの本だ。
オーディオ評論家の方の住所も載っている。
私の手元にあるMUSIC DIARY 1981は、瀬川先生の遺品だ。
住所のいくつかに印がつけられている。
この人につけてあるのか、と思ってみていた。
MUSIC DIARY 1981の前半分は、予定表になっている。
なにひとつ書きこまれてなかった。
真っ白の予定表をみていて、あれこれ思い出してしまった。