Date: 5月 15th, 2017
Cate: 再生音, 快感か幸福か
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必要とされる音(その4)

四年前の2013年、ヴァイタヴォックスのスピーカーがふたたび輸入されるようになった。
その時点では情報がほとんどなくて、なぜ? いまになって、と思った。

その後の情報では、イギリスのOctave Audio Woodworkingが、
ヴァイタヴォックスのコンシューマー用部門を買収して、ということだった。

オクターヴ(Octave)といえば、ドイツの真空管アンプメーカーのオクターヴがよく知られているが、
何の関係もなさそうである。

Octave Audio Woodworkingは、
十数年前から、タンノイのオートグラフとGRFのエンクロージュアを復刻している。
復刻にあたっては、元タンノイの一員であったテレンス・リビングストンが監修している。

このOctave Audio Woodworkingが、ヴァイタヴォックスのHi-Fiスピーカー、
つまりコンシューマーオーディオ用スピーカーを復刻(復活)させた。

Octave Audio Woodworkingはタンノイの次に、
ヴァイタヴォックスを選択したわけである。

ここがなんとも日本的とでもいおうか、
五味先生のタンノイがあり、
五味先生のオーディオ巡礼に登場されるH氏のヴァイタヴォックスがある。
その系譜を、五味先生の文章を読んできた者にとって、
親近感に似た感情を、Octave Audio Woodworkingに対しおぼえる。

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