いま、そしてこれから語るべきこと(その11)
さまざまなニュースが流されていっていく。
ある人は気にも留めないニュースであっても、
別のひとにとっては、絶対に見過せないニュースでもある。
このニュースがそうだ。
「水俣病テーマの映画撮影中の原一男監督が「(患者は)文化を受け入れる部分がダメージを受ける」と発言 謝罪へ」
映画監督の原一男氏の講演会での発言のすべてが読めるわけではなく、
その一部分だけである。
その前後に関しても情報はない。
それでも……、である。
原一男氏は説明不足といわれている。
そうとはとうてい思えない発言をされている。
見出しになっている発言よりも、はるかにひどい。
「(水俣病患者は)人間の形はしていても中身は人間でなくなる」
記事には、《参加者らから「患者への差別だ」と批判が出ている》とあるが、
これは差別という言葉でおさめてしまっていいとも思えない。
原一男氏の根底にあるのは、もっとひどい、別のもののような気がする。
それこそが「人間の形はしていも中身は人間でなくなる」ものではないのか。