Date: 9月 14th, 2015
Cate: James Bongiorno
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GASとSUMO、GODZiLLAとTHE POWER(その3)

THAEDRAの、初期モデル、それもそうとうに程度のいいモノを使っていた。
自宅に持って帰る前にステレオサウンドの試聴室でいくつかのパワーアンプに接続してみたことがある。
自宅ではSUMOのTHE GOLDにつないで聴いた。

GASのTHAEDRAを、いくつかのパワーアンプと組み合わせて聴いた経験のある人なら、
きっと感じていることがあると思う。

コントロールアンプをTHAEDRAにすると、
パワーアンプの音がずいぶん変る印象を持っている。
こんなに実力のあるパワーアンプただったのか、と見直すようなこともあった。

THAEDRAはかなり熱くなるコントロールアンプである。
AMPZiLLAのごく初期モデルは入力インピーダンスが7.5kΩだった。

いまでは10kΩの入力インピーダンスが一般的になってきているから、
特に低い値とは感じないが、AMPZiLLAが登場した1974年、7.5kΩはそうとうに低い値だった。

たいていのアンプは100kΩか50kΩ(日本は47kΩが多かった)だった。
パワーアンプの入力インピーダンスが低ければ、
それだけコントロールアンプには電流を多く供給することが要求される。

といってもさほと大きな電流値ではない。
THAEDRAほどの発熱(ラインアンプの終段のアイドリング電流の多さ)は、
理屈の上では必要ないということになる。

そんなことは説明されなくともわかっている。
けれどTHAEDRAをつないで聴いたことがあれば、
それは理屈でしかないことを経験できる。

ボンジョルノは、それまでの経験からTHAEDRAを開発したのであろう。
そしてTHAEDRAは、やはりボンジョルノ設計・開発のパワーアンプの魅力・特質を、
実によく抽き出してくれる。

このことをよく知っているからこそ、
ステレオサウンドに掲載されたGODZiLLA、THE POWERの試聴記事を読むと、
GODZiLLAも、ボンジョルノが手がけたモノだという感じを受ける。

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