「正しい音とはなにか?」(デザインのこと・その1)
「正しいデザイン」と、前に書いた。
書いておきながら、「正しい音はなにか?」を書いていると、
「正しいデザイン」と書いていることのおかしさのようなものに気づく。
デザインとデコレーションは違う。
デザインとアートも、また違う。
その区別をはっきりとさせようとしていくと、
本来、デザインとは正しいモノ・コトであることに気づいたからである。
正しいモノ・コトの頭に、「正しい」とつけることのおかしさがある。
にもかかわず「正しいデザイン」と書いていかなければならないとも感じている。
あまりにも「間違っているデザイン」(それはもはやデザインとは呼べないけれど)、
「正しくないデザイン」も「正しいデザイン」と一緒くたに語られている。
デザインは正しいモノ・コトなのだから、あえて「正しい」とつける必要はないはずなのだ。
けれど、現実・現状としてはつけざるをえない。
デザインを好き嫌いで語ることが氾濫している。
これがなくならないかぎり、「正しいデザイン」といっていかなければならないのだろうか。
そしておもう、「正しい音」も、じつのところ同じだ、と。