使いこなしのこと(続・音の尺度)
人は経験をつむ。
オーディオだけにかぎらず、さまざまなことで経験をつんでいく。
そうすることで、音を聴くときの尺度も自在になっていく。
自在になっていくことで、ふたつの尺度を、さらにはもっと多くの尺度をほぼ同時に扱えるようになる。
実際のところは瞬時に尺度を切り替えているのかもしれないのだが、
スピーカーの比較試聴のときのように一目盛り10cmの尺度と、
細かな調整のときの1mmの尺度と、たぶん脳内で合算しているような聴き方が身についてくる。
これが、構えずに聴くことなのかもしれない。