Date: 3月 9th, 2015
Cate: JBL
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JBL PROFESSIONALの現在(その3)

JBLとアルテック。
同じウェスターン・エレクトリックの流れを汲むメーカーであり、
どちらもコンシューマー用とプロフェッショナル用のスピーカーを手がけていても、
JBLは早い時期からレンジの拡大に積極的で3ウェイ、さらには4ウェイのシステムを発展させてきた。
アルテックは2ウェイという枠のなかで高域レンジの拡大を図っていた。

けれどアルテックも6041を発表してからは、4ウェイ路線に奔ってしまった。
当時のスピーカー技術では、どうしても2ウェイでまだ無理なところがあったともいえよう。

そんなJBLとアルテックだが、
JBLは1981年に4400シリーズを発表する。
それまで誰も見たことのない形状をしたバイラジアルホーンを搭載した、このスタジオモニターは、
4ウェイでもなく3ウェイでもなく、2ウェイだった。

高域を受け持つユニットは、4343のミッドハイを受け持つ2420のダイアフラムのエッジを改良した2421。
2420よりは高域レンジがのびているとはいえ、2405ほどのびているわけではない。

4435、4430とも発表されている再生周波数帯域は、30Hz〜16kHz ±3dB(4430は35Hzとなっている)。
この時代のスピーカーとしては、高域に関してはナローレンジといえるモノを、
4ウェイを積極的に展開していたJBLが、あえて出してきた。

4435、4430とも、私は音を聴いていない。
けれど、4435の音を気に入っていまも鳴らされている人を知っている。

4400シリーズは続いて出た4411では3ウェイになっているし、
1983年には2404Hという、小型のバイラジアルホーンをもつトゥイーターも出している。
2404Hの再生周波数帯域は3000〜21500Hzとなっている。

それでもJBLは1989年にS9500で、2ウェイにまた挑戦している。
M2は、そういうJBLの最新の・最先端の2ウェイ・システムであり、
JBL PROFESSIONALのスタジオモニターとして今後3ウェイ、4ウェイが登場することはない、といえよう。

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