My Favorite Things(カセットデッキ篇・その17)
いまのヨーロッパのオーディオマニアがどうなのかはなんともいえないが、1970年代のヨーロッパのオーディオマニアは、少なくとも日本のオーディオ雑誌で取り上げられる人を見る限り、バランス感覚を大事にしているように思われた。
それはオーディオマニアだけでなく、ヨーロッパのオーディオメーカーからも感じとれたことだけに、テープデッキへのバランスを欠いたお金のかけ方は、
その理由を知りたいところだったが、その答(らしきものであっても)を知る人は、周りにはいなかった。
その理由をずっと考え続けてきたわけではないが、時々思い出しては、どうしてだったのだろうかと思いはした。
いまも、これといえるほどの答はわかっていないが、CDが普及して、アナログディスクでも発売されていなかった古いライヴ録音が登場するようになった。
多くは放送局が録音したものなのだが、稀にヨーロッパの聴き手がFM放送をエアチェックしたテープが、マスターになる例がある。
その頃のヨーロッパのFM事情がどうだったのかは、全く知らない。当時のオーディオ雑誌にも、そういった記事は載っていなかった(少なくとも私は読んでいない)。
私が当時住んでいた熊本は、NHKだけしかなかった。民放のFM局は、隣の福岡にはあっても熊本にはなかった。
東京だって、その当時の民放のFM局は東京FMだけだった。
アメリカはすごいと聞いていた。けれどヨーロッパはどうだったのか。日本よりは良かったのではないだろうか。
ヨーロッパには、さまざまな音楽祭が開催されている。そのライヴ中継は、どのくらいの頻度だったのか。
多かったのか少なかったのか。
多かったのではないかと思うのは、ヨーロッパのオーディオマニアがテープデッキを重視していることからだ。
その視点から、B&OのBeocord 8000、その上級機のBeocord 9000を見ると、そういうことだったのか、と私だけなのだろうが納得がいく。