2008年ショウ雑感(その3)
インターナショナルオーディオショウで見かけた、あることについて書く。
20代か30歳そこそこといった若い感じの人が、あるオーディオ評論家の方に、
ステレオサウンドに書かれていた記事について、質問されていた。
盗み聞きしてはいけないと思いながら、それとなく聞いていたら、
どうも、質問されている人の勘違いのようで、そのオーディオ評論家の方も
「家に帰られたら、もういちど読み返してほしい。そんなふうには書いていないから。
それでも、もしそう受けとめられたら、明日も明後日も私はここ(会場)に来ているから、
また声を掛けてください」と真摯に応えられていた。
それに対して、若い感じの人は
「いやー、ステサンは買ってないんですよ。立ち読みです。
でも重たいから立ち読みも大変なんですよ」と笑いながら自慢気であった。
いいかげんに立ち読みして、勘違いして、そのことで、何の落ち度のない人を煩わせて、
へらへらして平気な顔をしている。
立ち読みを勧めはしないが、真剣に立ち読みをすれば、つまらない勘違いもしない。
情報があふれ返っていることに馴れきってしまったことの不幸なのだろう。