オーディオの「本」(FMレコパル・その1)
手にされている方もおられるだろう、FMレコパルが一号限定で復刊した。
一週間前に書店に並んだ。
近所の書店には、取り扱っている店とそうでない店とがあった。
昼過ぎに行ってのことだから、すでに売れ切れだったとは考えにくい。
取り扱っている店は、平積みではなかったけれど、通常の置き方とは少し変え、目立つように並べてあった。
この書店の店主はFMレコパルを読んできた世代なのかもしれない、と思いながら、手に取った。
まず感じたのは本の厚さである。
当時のFMレコパルを手に取っている感じがよみがえってきた。
私のころはFM誌は三誌あった。
FMfan、週刊FM、それにFMレコパルである。
数年後にはさらに増えていき、いまはすべて消えていった。
三誌はどれも同じくらいの厚さだった。
それぞれに特徴のある編集だった。
復刊FMレコパルをめくっていくと、あのころのFMレコパルのテイストがきちんと再現されていると感じる。
このへんは、小学館という大きな出版社の強みかもしれない。
FM誌には必ずついていたFM番組表はついていなかった。
これにページを割くのであれば、他にやりたい企画もあっただろうし、いま番組表をつける意味、
特に一号限定の復刊ということからも番組表はなくて当然なのだろう。
あぁレコパルだな、と思いながらも、それ以上ではなかった。
当時もFMレコパルの読者とはいえなかった。
私が毎号買っていたのはFMfanだったこともある。
でもいま共同通信社がFMfanを一号限定復刊して、FMレコパルと同じレベルでの復刊であったとしても、
同じように感じるような気がする。
facebook、twitterでは今回の復刊を喜んでいる声がいくつもあった。
そういう声があがってくるのはわかるけれど、私はそうなれなかった。