オーディオ・システムのデザインの中心(その8)

フランケンシュタインは理想の人間をつくろうとする。
そのために墓を暴き死体を掘り起し、それらの死体をパーツとしてつなぎ合わせて「理想の人間」をつくる。

だが「理想の人間」は容貌が醜かった。
醜かったから「理想の人間」ではなく怪物と呼ばれるようになった。

フランケンシュタインがやろうとしたこと、やったことは、
いまわれわれがオーディオでやっていることと同じではないのか。

フランケンシュタインのように墓を暴くという犯罪行為こそしないものの、
理想の音を求めて、それを実現するため、少しでも近づこうとするために、
あらゆるパーツを組み合わせて、ひとつのシステムをつくり上げる。

カートリッジはA社のこれ、トーンアームはB社のこれ、ターンテーブルはC社……、
こんなふうにケーブルにいたるまで、いくつものパーツを試して(試聴して)、組み合わせていく。
フランケンシュタインがやっていたこととまったく同じではないか。

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