redundancy in digital(その5)
1979年に、国内メーカーからPCMユニットが登場した。
若い世代にはPCMユニットといっても、もう通用しないのかもしれない。
PCMユニットとは、A/D、D/Aコンバーターを搭載し、
外付けのビデオデッキにデジタル録音・再生を行うためのプロセッサーである。
オーレックスからPCM Mark-II(780,000円)、
オプトニカからはRX1(590,000円)、オットーからはPCA10(580,000円)、
ソニーからは三機種、PCM100(1,500,000円)、PCM-P10(500,000円)、
PCM-10(700,000円)、
テクニクスからはSH-P1(8000,000円)、
ビクターからはVP1000(1,500,000円)が登場した。
サンプリング周波数は44.056kHzで、14ビットである。
それでも、これだけの価格であった。
どのメーカーのモデルであっても、これ一台で録音・再生はできない。
上記のとおり、ビデオデッキに必要になり、
日本はNTSC方式であったため、サンプリング周波数は44.056kHzになっている。
ヨーロッパのPAL方式のビデオデッキで、
この44.056kHxzに近いのが、44.1kHzであり、CDのサンプリング周波数となっている。
1979年当時のビデオデッキがいくらしたのかよく知らない。
まだまだ安くはなってなかった。
ビデオデッキ本体もビデオテープも、高価だったはずだ。
当時、デジタル録音・再生を行おうと思ったら、
これだけの器材(これだけの費用)がかかった。
しかも、これらのプロセッサーは大きく重く、それに消費電力も大きかった。